予算250万円から狙える先代ゴルフの「R」。現行型では未設定のスポーツグレードは“買い”か?
カテゴリー: 特選車
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2022/08/02
▲先代フォルクスワーゲン ゴルフに280ps級の強力な2Lターボエンジンとフルタイム4WDシステムをぶち込んだ「特別なゴルフ」であるゴルフR。新車価格は500万円を軽く超える車でしたが、最近の中古車価格は200万円台前半からでも狙える状況になっています。先代ゴルフRは買いか否か、もろもろ考えてみることにしましょう!直近の中古車価格はおおむね220万円から
先代フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目)に設定され、現行型ゴルフの日本仕様にはまだ設定されていない「ゴルフR」は、なんともスペシャルなスポーツモデル。
前期型で最高出力280ps、後期型では同310psとなる2Lターボエンジンに専用チューンされたフルタイム4WDシステム「4MOTION」を組み合わせ、電子制御サスペンションを用いたシャシーコントロールシステム「DCC」を標準装備するという「特別なゴルフ」なのです。
当然、内外装も専用デザインです。
そんなゴルフRは特別なゴルフだけあって、新車時価格は軽く500万円を超えていました。しかし、直近の中古車価格は「おおむね220万円から」といった価格感に変化しています。
現実的な予算でもイケるようになった先代フォルクスワーゲン ゴルフRの中古車を入手するとしたら、具体的には“どれ”に狙いをつけるべきなのか?
次章以降、もろもろ考えてみることにしましょう。
▲こちらが先代フォルクスワーゲン ゴルフR。エクステリアだけでなく中身もスペシャルな1台だ▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目) × 「R」エンジン・走行性能:前期型も後期型も鬼のように速い!
2014年2月に発売された先代ゴルフRの日本仕様に搭載されたエンジンは、EA888型2L直4 直噴ターボ。前年の8月にフランクフルトショーで発表された欧州仕様は同じEA888型でも最高出力300psをマークしていましたが、日本仕様は――理由はわかりませんが――同280psにデチューンされました。
とはいえヘッドまわりやピストン、ターボチャージャー、インジェクションなどを専用チューンした結果である280psは、ゴルフ6時代の「R」の24ps増し。そして38.7kg・mという最大トルクは欧州仕様と同じですので、欧州仕様において「0-100km/h=4.9秒(DSG)」と発表された超絶加速性能に大差はないはず。
また、実際にアクセルを踏んでみても、前期型の日本仕様は「鬼のように速い」との形容がふさわしい1台です。ちなみにトランスミッションは湿式の6速DSGですが、デビュー翌年の2015年9月には6速MTも追加されています。
▲専用チューンが施された2L 直噴直4ターボエンジン。前期型の最高出力は280psで、後期型は同310ps
▲ダイナミックシャシーコントロール「DCC」の選択はシフトレバー横のボタンとモニター画面で行う4WDシステムは第5世代のハルデックス・カップリング(電子制御多板クラッチ)を用いたもの。高速道路を巡航するときなどは前輪駆動になりますが、加速時やコーナリング時、滑りやすい路面などでは、瞬時にコンピューターを介して前後輪へ適正な力が、0:100または100:0の範囲で自在に配分されます。
標準装備されるダイナミックシャシーコントロール「DCC」は、サスペンションの硬さやエンジンの応答性、変速タイミングなどを変えられる計5つの走行モードを用意。それぞれのモード名は「エコ」「ノーマル」「インディビデュアル」「コンフォート」と、ゴルフR専用の「レース」で、シフトレバー横のボタンまたはモニター画面でモード選択を行います。
上記のモードのうち「コンフォート」を選択すれば、意外なほどに快適な走りに。また「エコ」モードでは、高速巡航中にスロットルを全閉にするとアイドリングまでエンジン回転が落ち、惰性で進む「コースティング走行」に入ります。
しかし、「レース」モードを選択した際のゴルフRは、まごうことなき“スポーツカー”に変身するのです。
▲フルタイム4WDシステムと電子制御サスにより、きわめて安楽な乗り味から超ハードなそれまで、ゴルフRは任意の設定によって様々に表情を変える2017年5月に、通常モデルのゴルフ(7代目)が通称「ゴルフ7.5」と呼ばれるようになるマイナーチェンジを受けたタイミングで、ゴルフRもマイナーチェンジが行われました。
2L 直4直噴ターボエンジンの最高出力が30psアップの310psとなり、最大トルクも20N・m増の400N・mに。そしてオートマチックトランスミッションも湿式6速DSGから、同じく湿式の7速DSGに変更されたというのが、エンジン&トランスミッションにおける変更点です。
エクステリア:「フォルクスワーゲンR」社の専用パーツで武装
ゴルフRは、エクステリアおよびインテリアのデザインも専用です。
エクステリアは、2010年に設立されたフォルクスワーゲンのスポーツモデルを一手に手がける会社「フォルクスワーゲンR GmbH」が製造した各種パーツで全体をコーディネート。専用のエアロパーツやクロムドアミラー、随所にあしらわれた「R」バッジなどがスパルタンなムードを盛り上げます。
足元は、同じく先代ゴルフのスポーツグレードである「GTI」のそれよりも1インチ大きい7.5J×18インチとなる専用アルミホイールと、225/40R18タイヤの組み合わせ。
リアまわりでは、4本出しのクロムエグゾーストパイプとディフューザーが特徴的と言えるでしょう
▲大型のエアインテークを備える専用バンパーなどが純正装着されているゴルフR
▲5スポークの専用アルミホイールのサイズは7.5J×18インチ
▲先代ゴルフの通常グレードはいわゆる2本出しのリアマフラーだが、ゴルフはリアディフューザー付きの4本出しとなる。DCCを「レース」モードにした際の排気音はかなり勇ましいインテリアの仕立てもフォルクスワーゲンR GmbHによるもので、ぶ厚いクッションをもちながらもサポート性に優れるR専用シートや、しっとりした手触りの専用小径レザー巻きステアリングなどが印象的。ブラックレザーのスポーツシートの背もたれには「R」ロゴの刺しゅうが施されています。
▲たっぷりとしたサイズだが、サポート性も十分な専用スポーツシート難点といえば、床下にリアデフなどが配置された関係で、ラゲージルームの容量が標準モデルのゴルフ7よりはやや少ないということでしょうか。まぁ大勢に影響はない範囲の違いでしかありませんが。
2017年5月のマイナーチェンジではデザイン上の大きな変更はありませんでしたが、ヘッドランプユニット内のデザインが少し変わり、フロントグリルの形状が従来のルーバー式から格子状へと変更されたことで、ややアグレッシブな印象になりました。
インテリアは、通常グレードの「7.5」と同様に12.3インチ大型ディスプレイのデジタルメータークラスター「Active Info Display」を採用。純正インフォテインメントシステム「Discover Pro」など、通常グレードではオプションとなる装備の多くは、マイナーチェンジ後の「R」でも標準装備となっています。
▲こちらゴルフR前期型の運転席まわり
▲こちらは後期型(※写真は左ハンドルの欧州仕様)。12.3インチ大型ディスプレイのデジタルメータークラスター等々に変更されている先進機能・安全装備:プレミアムな車ゆえ初期モデルから普通に充実
ゴルフRは、超ハードな走りができる車であると同時に「プレミアム性の強い1台」でもあるため、先進安全装備の類は当然ながら充実しています。
アダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持アシスト機能の「Lane Assist」、事故が起きる可能性を予測し、早い段階で乗員保護機能の作動に備える「プロアクティブ・オキュパント・プロテクション」などは最初期から搭載。
2015年9月に追加された6速MT車にも「ブラインドスポットディテクション」(後方死角検知機能)と「リアトラフィックアラート」(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)が標準装備され、2017年5月のマイナーチェンジ時には7速DGG車に渋滞時追従支援システム「Traffic Assist」を設定。また、全車標準装備であるプリクラッシュブレーキシステム「Front Assist」にはこのとき、新たに歩行者検知機能が追加されています。
▲プリクラッシュブレーキシステム「Front Assist」には、2017年5月のマイナーチェンジで歩行者検知機能が追加された中古車のオススメ:250万円以下の前期型または300万円台後半の後期型
具体的に1台の中古車を選ぶ際に「価格重視!」でいきたいならば、狙い目は「車両価格250万円以下の物件」ということになるでしょう。
約100台が流通している先代ゴルフRの最高値は約640万円とかなりのモノですが、車両価格250万円以下のゾーンでもおおむね20台が流通しています。
▲こちらが前期型。写真は左ハンドルの欧州仕様▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目) × 「R」× 車両本体価格250万円以下湿式のDSGを含め、先代ゴルフRは「特に目立つ機械的な弱点」みたいなものはありませんので、比較的低価格な物件だからといって思いっきり神経質になる必要はありません。
とはいえ、「比較的低価格な中古車」のコンディションというのは、先代ゴルフRに限らず玉石混交である場合がほとんどです。値段の割にけっこういいモノもありますし、その逆に「値段なりに荒れている」みたいなモノも多いということです。
特にゴルフRはかなりスポーティな車ですので、「荒っぽく扱われた物件も市場には存在しているはず」という前提をもって探すべきでしょう。
具体的にはアルミホイールのガリ傷の有無または多寡や、車室内の異臭の有無、レザーのスレ具合、樹脂部分の小キズの有無や多寡、タイヤの残り山、整備記録簿の内容などから、「前オーナーはこの車を大切に扱っていたのか、それとも乱暴に扱っていたのか?」ということを推測するわけです。
そのうえで「いかにも大切に扱われてきた感がある車両本体価格250万円以下の物件」がもしも見つかったなら、おそらくは納車後も大きな問題なく維持していけることでしょう。
価格の手頃さんうんぬんではなく「最新の機能や性能が備わっている良質な個体であること」を重視したいならば、当然ですが狙い目は2017年5月以降の、310ps+7速DSGとなった「後期型」です。それを、車両価格300万円台の後半付近で狙うのが順当でしょう。
▲2017年5月からの後期型。310ps+7速DSGになった他、ヘッドランプのデザインや、フロントアンダーグリルの形状などが微妙に変更されている▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目) × 「R」× 2017年5月~2021年5月280ps+6速DSGの前期型でも、速さと機能は「十分以上!」としか言いようのない先代ゴルフRではあります。特に速さに関しては、310psの後期型は「……速すぎて、これ以上はもうアクセルペダルを踏めない!」という気持ちにさせる車ですので、諸性能の面で「絶対に後期型の方がいい」ということはないかと思います。
しかし、後期型となってより充実したインフォテイメントシステムや安全装備はやはり魅力的であり、単純に「年式的に新しいからキレイでうれしい!」みたいな魅力も当然あるでしょう。また、DSGが6速から7速になったことで、もともと湿式ゆえになめらかだった変速感が、よりシームレスになったという良さもあります。
多少値は張ることになる後期型の先代ゴルフRですが、そのクオリティと希少性から考えるなら、300万円台後半という車両価格は「ぜんぜんリーズナブル!」と言っていいでしょう。
ちなみに、以上の話はすべてDSG搭載車のことをベースにしていますが、人によっては「どうせスポーツカーを買うなら6速MTを選びたい」と思うこともあるでしょう。
先代ゴルフRの流通量は前述のとおり約100台ですが、そのうち6速MT車の数は約10台で、車両価格は330万~520万円といったところ。
新車時価格は6速MT車の方がDSG車よりも若干安かったのですが、その希少価値ゆえか、中古車価格は6速MT車の方が若干高い傾向があります。
▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目) × 「R」× MTしかし、「速く走りたい」とか「安く買いたい」とかいったマインドとはまったく別の部分における「MTで走りたい」という思いは、好きな人にとってはプライスレスかと思います。
そのため、流通量が少ないため探すのにちょっとだけ苦労はするかもしれませんが、「6速MTの先代ゴルフR」というのも大いにオススメできる選択肢ではあります。
▲流通台数は全体の1割ほどと希少だが、6速MTを探すことも可能は可能(※写真は左ハンドルの欧州仕様)いずれにしましてもゴルフRは前期型か後期型かを問わず、現実的な予算感で入手できる車の中では「きわめてスーパー」な1台であり、それでいて普通の乗用車としても使える便利な車でもあります。
コンディションの良い物件がまだたくさん残っている今のうちに、この種の輸入車がお好きな人はぜひ手に入れてみてください。
▼検索条件
フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目) × 「R」
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
この記事で紹介している物件
フォルクスワーゲン
ゴルフ R 4WD ローダウン 純正ナビ バックカメラ 本革 専用18インチアルミホイール 4テールマフラー プッシュスタート ステアリングリモコン アダプティブクルーズコントロール アルミペダル ワイパースムージング
本体価格325.0万円
支払総額339万円
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