スーパーカーブランドが市販化するレーシングカー直系の激アツマシンたち!【EDGE Motorsports】
カテゴリー: カーライフ
タグ: マクラーレン / メルセデス・ベンツ / AMG / アストンマーティン / フェラーリ / ランボルギーニ / マセラティ / F80 / W1 / GT2ストラダーレ / EDGEが効いている / 藤野太一
2024/12/16

F80のパワートレインはWEC譲りで最高出力1200psを発揮
この数ヵ月、ほぼレーシングカーながら、公道走行を可能としたモデルが続々と登場している。そんなレーシングカー直系の最新スーパーカーをみてみよう。
2024年10月17日にフェラーリ史上最もパワフルなスーパーカー「フェラーリ F80」が発表された。これはF40やF50、エンツォ フェラーリ、ラ フェラーリなどの系譜を継ぐいわゆる“スペチアーレ”モデル。最高出力900ps、最大トルク850N・mを発揮する3L V6ターボエンジンに800Vのハイブリッドシステムによってフロント2基、リア1基のモーターを組み合わせ四輪を駆動する。

システム最高出力1200psを発生するこのアーキテクチャーは、現在WEC(FIA世界耐久選手権)に参戦するハイパーカーである499P譲りのもの。また、現在のF1マシンが採用するエネルギー回生技術のMGU-KやMGU-H(2種類のモータージェネレーターユニット)なども転用しているという。
そして、F1をはじめWECのハイパーカーなど現在のレーシングカーにとってパワートレイン以上に重要な意味をもつのが空力性能だ。
F80では499Pのノウハウを投入し、ドライブレーン型フロントウイングやアクティブリアウイング、リアディフューザー、フラットアンダーボディなど様々なエレメントが連携し、時速250km/hで1050kgものダウンフォースを発生。最高速度は時速350km/h、0-100km/h加速は2.15秒を誇る。なお、生産台数は世界限定799台。価格はおよそ5億8000万円というがすでに完売といわれている。


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フェラーリ 歴代スペチアーレ × 全国マクラーレン W1は、F1&P1に続く「1」を背負う究極マシン
F80が発表された翌月となる2024年11月13日には都内で「マクラーレン W1」のジャパンプレミアが行われた。「W1」とは、マクラーレン F1とマクラーレン P1の継承モデルに位置づけられる、究極のパフォーマンスを追求する「1」モデルの最新型。公道走行可能なマクラーレンとして史上最速のモデルとなる。

パワートレインは最高出力928ps/最大トルク900N・mを発揮する4L V8ツインターボエンジンに、最高出力347ps/最大トルク440N・mのモータースポーツ由来のモーターを組み合わせ、システム合計出力は最高出力1275ps、最大トルク1340N・mに到達。
新型8速トランスミッションを介し、これだけのハイパワーながらも後輪駆動となっている。
W1専用のカーボンファイバー製モノコック「マクラーレン エアロセル」と「マクラーレン アンへドラル ドア」を採用。車両重量は1399kgでパワーウェイトレシオは911ps/tを実現。0-200km/hは5.8秒、0-300km/hは12.7秒を切る驚異の加速力は「スピードテイル」を上回り、同社が基準とするサーキットでは「セナ」のラップタイムを3秒短縮。最高速度は時速350km/hに達すると電子的に制限される。
こちらは世界限定399台。価格は英国付加価値税を含めて200万ポンド(約3億9000万円)。フェラーリ F80と同様、発表の時点ですでに完売とのことだ。


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マクラーレン アルティメットシリーズ × 全国マセラティやメルセデスのレーシングカー直系スーパーカー
ここで、もう少しリーズナブルかつ今からでも購入可能なモデルをご紹介。
2024年12月1日に、マセラティが「GT2ストラダーレ」を発表した。これはミッドシップスポーツカー「MC20」をベースにつくられたFIA GT2選手権用のレースカー「マセラティ GT2」のロードバージョンという位置づけのもの。
GTマシンにおいてもエアロダイナミクスは最重要項目であり、GT2ではフロントセクションをはじめ、アンダーボディやリアディフューザーの形状を変更。また、3段階に調整可能なリアウイングなどによって時速280km/hで最大500kgのダウンフォースを発生させる。

3L V6ツインターボ“ネットゥーノ”エンジンは最高出力640ps、最大トルク720N・mを発揮。トランスミッションは8速DCTの組み合わせで後輪を駆動する。カーボン製のボディパネルやバネ下重量の軽減により、車重を59kgも軽量化。0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は324km/hに到達する。
車両価格は未定だが、およそ6000万円とのことで2025年後半のデリバリーを予定。生産台数は発表されていないが、こちらはまだ注文可能のようだ。

これまでにも「メルセデスAMG ONE」や「アストンマーティン ヴァルキリー」など公道を走るハイパーカーが発売されてきた。
実はトヨタも開発を進めていたもののハイパーカーに関しては開発中止となったという。ただし「GR GT3 Concept」の市販モデルの開発が進められており、おそらく来年にはお披露目されるということだ。
先日、ランボルギーニは国立競技場を貸し切って新型ハイブリッドスポーツ「テメラリオ」のアジアプレミアを行うなど、スーパーカーの世界はどうやら不景気知らずのようだ。




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