アウトランダーPHEVのCMはダウトorホント? あの消費電力がまかなえるか検証した
2015/03/19

百数十個の電球が使われたゴージャスなグランピング
グランピング、ご存じですか? 高級リゾートのように過ごすキャンプなのですが、女子会にグランピングなどジワジワと広まっています。そんなトレンドを先取りした三菱アウトランダーPHEVのテレビコマーシャル。2014年12月10日からオンエアされているので、ご覧になった方も多いはず。まばゆい照明に「おぉ~」となるわけですが、これアウトランダーPHEVがあれば本当にできるの? 実際のところを確かめてみました。
まず、映像中のグランピングに使われている電球の数をチェック。電球が「1個、2個、3個……」と数えると、テントの外に見える電球の数は142個。テントの中に吊るされている電球を10個とすると合計152個です。あくまで存在が確認できる数であり、テントの裏など隠れて見えないものはカウントしていません。
白熱電球1個の消費電力を60Wとすれば、60W×152個で合計9120W。けっこうな電力量です……。ほとんど1万Wとなると、もはやつじつまが合わないのでは?
三菱自動車広報部に直電すると「電球は白熱球ではなくLED電球を使用しており……」とのこと。なるほど、今どきLEDは珍しくありません。すべて三菱電機製LED電球だとすると、60W相当の明るさの「LED電球 全方向タイプ 一般電球形」は消費電力が11.4W。これなら11.4W×152個で合計1732.8Wとなります。

1台で1500W、2台体制で合計3000Wを供給する
次に、アウトランダーPHEVの供給電力量をチェック。
PHEVとは「プラグインハイブリッドカー」のことですが、アウトランダーの場合はガソリン発電機を積んだ電気自動車というとイメージがつかみやすいかもしれません。リチウムイオンバッテリーを積んでいて、一般家庭で消費する約1日分の電力を蓄えておくことができるというのです。しかもメーカーオプションの「100V AC電源」を装備すると、1500Wの交流100V機器が使えるようになります。冷蔵庫でも電子レンジでもOKです。
1732.8Wから1500Wを引くと、232.8W足りません(汗)。しかし、よく見るとコマーシャルには赤と白、2台のアウトランダーPHEVが並んでいます。そうです、合計3000Wを供給できる誠意ある体制。つじつまが合っています。
コマーシャル中にはギターをかき鳴らして演奏を楽しむシーンもあります。味わいのあるマーシャルのアンプがスタックされていますが、これとて1台あたり約100W程度。先の電球の消費電力と足してもまだまだ余裕がありますね。
ちなみに、このコマーシャルの企画意図は「アウトドアライフが、レジャーが、カーライフがもっと広がる! ということをより多くのユーザーに理解頂くことを狙いとしました」とのこと。実際、視聴者からは「新しいアウトドアのかたちを感じた」「楽しみが広がっておもしろい」「災害停電時には役立つかもと思った」「興味をひかれた」「もっと詳しく知りたくなった」「ためしてみたい」などの意見が届いているそうです(CM総合研究所調べ)。
結論。このコマーシャルはノーダウト。アウトランダーPHEVがあれば、音漏れを気にせず仲間でワイワイと野外ライブ演奏に興じることもできます。なお、アウトランダーPHEVは「バッテリーチャージモード」にするとエンジンが発電するので、ガソリンを満タンにしておくと約10日分の電力がまかなえるとのこと。視聴された方も感じているとおり、災害時にも心強い存在になってくれそうです。

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