意外!? 新型ロードスターの迫力スポーツサウンドはまさかの“アレ”が奏でていた!
2015/06/29

音がスポーツカーの問題になっています
死活問題とまでは言わないまでも、スポーツカーにとって深刻な問題になっているのは確か。
「クォーーーーーーン!」
そんな、官能的サウンドが出しにくくなっているのです。
ハイブリッドシステムとの組み合わせは言うまでもなく、排気量がダウンサイジングされ気筒数も減っているのが世界の流れ。となると、エキゾーストサウンドが実にショボイ。中には車内スピーカーから音を流し、実際のエキゾーストサウンドと合成してスポーティに聴かせているスポーツカーもあるくらい。そもそも加速走行騒音など、音は厳しく規制されているのが実情です。これからは静音がスポーツカーのデフォルトなのか……。
そんな嘆きに解決を模索したのが新型ロードスターです。ロードスターは車内快音。ドライブしていて気持ちが良い。その理由は……。
なんと! アレがサウンドを奏でているというのです。アレとは「デフ」。ディファレンシャルギア。
うん、ギアの歯鳴り(ギアとギアが噛み合うノイズ)を聴かせるということなのでしょうか? この疑問にマツダ株式会社のエンジンサウンド担当、服部之総さんはこう答えます。
「いえ、そうではありません。デフからエンジンサウンドを車室内にとりこんでいるのです」
???
「デフは(ミッションやプロペラシャフトを介して)エンジンとつながっています。そのデフをデフマウントでボディに固定しており、マウントをチューニングすることで、意図的にボディを振動させ、ドライバーにエンジン音の“オイシイところ”だけを聴かせるようにしています」
マジなのですか? 本当なのですか? 一般的には、消し去るのに四苦八苦するようなノイズやバイブレーションなのに、究極の廃品活用。逆転の発想に喜びのめまいが……。
「現在の規制下ではエキゾーストマフラーから出た音だけですと、ドライバーには物足らないということになってしまいます。この方法は車室内に向けて振動を出しているので、エキゾーストサウンドのように外への影響がありません」
確かに、ロードスターをドライブすると快いビート感に包まれます。そんな秘密があったとは。

フロントウインドウの厚さまでチューニング?
「実は新型ロードスター、音に関してもかなりこだわっています。例えば、フロントウインドウのガラス。あれはノイズの発生源なのですが、厚さと取り付け方を工夫して、ボワーンとした低周波の音が出ないようにしています」
フロントウインドウの厚さまでチューニング?
「はい。厚くすると音はコントロールしやすいのですが、ご存じのようにロードスターは“グラム作戦”という1g単位での軽量化を実施しています。フロントウインドウは1mm薄くすると1kg減らせるので、ギリギリまで厚みを抑え、あとはガラスの保持方法でチューニングしています」
こもり感のない快音車内はそんなことまでして実現されていたとは。感動を通り越してビックリ! 最後にひと言……。
やりすぎロードスターに乾杯! ドライビングプレジャー万歳!


【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
トヨタ スープラ(A90型)生産終了の発表に絶望した人に贈る「代わりコレ、新車在庫がなくなったときに備えてどうですか?」5選
【海外試乗】新型 フェラーリ 12チリンドリ スパイダー|ふりそそぐV12サウンドの中、上質で快感なドライブフィールが堪能できるスーパーオープンカー!
フェラーリ 458の中古車価格約3000万円に絶望した人に贈る「半額ちょっとで買えるコレ、最後のV8自然吸気モデルの代わりにどうですか?」5選
マツダ AZ-1が絶滅危機! 中古車流通量“9台”に絶望した人に贈る「この軽スポーツ、代わりにどうですか?」5選
マツダ スピリット レーシング・ロードスター12Rの予定価格700万円台・限定200台に絶望した人に贈る「半額でコレ、代わりにどうですか?」5選
【試乗】新型 マクラーレン アルトゥーラ スパイダー|驚くべきはその乗り心地! ドライビングフェチが選ぶべきベスト・オブ・スポーツカー
新しくなった車両で今年も参戦!第35回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース
【名車への道】’90 マツダ ユーノス ロードスター
【試乗】新型アストンマーティン DB12ヴォランテ|ハイパフォーマンスモデルもゆったり走るのが気持ちいいと思わせる英国流ラグジュアリーオープン!
【海外試乗】新型 フェラーリ SF90 XX スパイダー|公道での快適さと安定感は現行フェラーリで一番! サーキット走行を極めた“最強ロードカー”