トヨタとEV開発を進めるマツダ
2017/06/27
▲マツダが手がけるEVは、アクセラ級のボディを持ち、スカイアクティブシャシーにも電動系テクノロジーが組み合わされるはず。KODOデザインもしっかりと織り込まれて、マツダファミリーの一員に見える容姿に仕立てられるだろうトヨタとの距離を縮小
自動車メーカーが直面している技術的な課題が電動化だ。すでにハイブリッドやEVを手がけているメーカーが存在する一方で、体力の面で劣る中規模メーカーは、提携関係を築くなど、何らかの方法で技術をまかなう必要がある。マツダも例外ではない。
マツダがトヨタとEV(電気自動車)を共同開発している。両社ともEVブームとは一定の距離を置いてきたが、アメリカでの燃費およびZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制などに加え、深刻な大気汚染に悩む中国政府が「新エネルギー車」として、EVの普及に力を入れ始めている。
これらを踏まえ、開発や量産コストを分担しながら、EVをラインナップに加えることにしたようだ。マツダは、アクセラ級のCセグメント車で実現する模様だ。
▲2017年3月28日にご紹介したトヨタのピュアEV、愛Car。2020年の東京オリンピックに照準を当てて開発されているが、今秋の東京モーターショーで、コンセプト版が公開される模様だ。プリウスと同じTNGA-Cプラットフォームが使用される。マツダEVとは血縁関係がありそうだEVに関して、微妙な発言をするマツダ
トヨタとマツダの両社は、2015年5月に包括提携に向けた覚書に調印。これまでトヨタが、ハイブリッド技術をマツダにライセンス供与したり、メキシコ産のマツダ2(デミオ)をトヨタにOEM供給(北米向け)してきた関係を、さらに発展させる方針を明らかにしていた。こうした中、明らかになったEVの共同開発は、数少ない目に見える成果と言えるだろう。マツダの小飼CEOは2016年末、報道各社のインタビューに「2019年に独自開発のEVを発売する」と答えている。今回の共同開発話とは、微妙に食い違う。
しかし、一方で小飼CEOは、「技術開発で協調できる部分があれば、(トヨタと)一緒にやっていく」とも発言している。「独自」「共同」の言葉はいろいろな受け止め方があり、自社のエンジニアや系列サプライヤーに配慮して、独自性を強調したのかもしれない。実際のEV開発は、エンジニア数や蓄電池への知見などで、圧倒的な強みを持つトヨタ主導で行われているようだ。
▲マツダは、以前からEVを独自開発していた。2012年秋に先代デミオベースのEVを100台リース販売した経験もあるマツダのあのエンジンが再登場か
マツダには、ロータリーエンジンという技術資産がある。軽量コンパクトで、振動が極めて少ないという利点はEVの弱点を補うレンジエクステンダーに最適だ。過去にプロトタイプが披露されたように、実用化に向けての研究も進んでいる。トヨタへの供給を含め、共同開発プロジェクトでどのように扱われるかは不明だが、このロータリーの存在も小飼CEOの強気な発言の背景になっていることは、間違いないだろう。
三菱 i-MiEVや、日産 リーフの登場から約10年が経過する2020年目前、第2世代スカイアクティブで快走しているであろう、マツダが発売するEVの実力が楽しみだ。
▲デミオEVのリース販売を通じて寄せられた、航続距離に対する不安と不安を解消すべく、試験的に製作されたレンジエクステンダー仕様。発電用エンジンには、マツダの財産である1ローター330ccユニットを使用※2017年6月27日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年以降
■全長×全幅×全高:4500×1800×1450(mm)
■搭載エンジン:電気モーター
【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
ダイハツ コペンがついに生産終了することに絶望……。だったら「代わりにコレどうですか?」5選
トヨタ FJクルーザーの再来か!? ランクルミニがついに……
【爆増】ランクル250の流通台数が900台超え! トヨタのランドクルーザーシリーズの最新型中古車状況、オススメの狙い方を解説
トヨタ アクアが、プリウス顔に大胆イメチェン! でもマイルドな見た目がお好きなら、前期型もいいんじゃない? 中古車相場をチェック!
【頭文字D30周年】ファン大歓喜の記念イベントに行ってきた
トヨタの本格スーパーカー、GR-GTが英国モータースポーツの祭典に出走。気になる販売時期は?
三菱 トライトンで検討! ピックアップトラックは都市部暮らしにはマッチしないのか? 皆の視線をかっさらう荷台のあるおしゃれな車4選
FD3S型RX-7の価格高騰が止まらない……悔しいから少しでも賢く狙う方法を真剣に考えてみた!
【祝! 頭文字D30周年】 主人公・藤原拓海の愛機ハチロクことスプリンター トレノAE86の中古車状況は今どうなってる? モデル概要、狙い方も併せて解説
新型発表のマツダ CX-5。2代目なら100万円台前半も? ディーゼル車も選べる人気SUV、中古車状況やオススメの狙い方を解説









