『ナニコレ!?』超激レアのAMG E60リミテッドを発見、これは900万円でも安すぎる代物だ!
2019/06/11
カーセンサーnet上には40万台以上の物件が掲載されている。物件チェックを日課とする筆者が、その中から偶然見つけた「なんだこの中古車は!!」という物件を紹介しよう!
▲今回紹介するのはこちら! 「ちょっと古めのメルセデス・ベンツかな……?」と思うかもしれないが、この車とんでもなくレアなモデルなのだ世界でたった12台しか生産されなかったモデルが日本の販売店に!
今回見つけたAMG E60リミテッド。
「世界限定50台」と販売店のコメントに記されているが、よくよく調べてみるとたったの12台しか生産されていないことがわかった。
そんな超激レアモデルが、カーセンサーに掲載されていることに驚きを隠せない……。
E60リミテッドを知るには、ベース車であるW124型の500E(後にE500と名称変更)の歴史をひもとく必要がある。
500Eはメルセデス・ベンツがポルシェに開発ならびに組み立てを委託して生まれた車だ。
最近では毎年、史上最高益を更新し従業員全員に臨時ボーナスを支給するほど儲かっているポルシェだが、1980年代後半には倒産の危機が訪れていた。
500Eはポルシェが抱えていた余剰開発部門ならびに生産部門を活用すべくして生まれた、と言ってもいいだろう。
シャシーパーツはポルシェの工場へ送られ組み付け、メルセデス・ベンツ工場でボディの塗装を行い、再度ポルシェの工場でエンジンや内装の取り付けが行われ、最終検査はメルセデス・ベンツの工場で行われる、という高コストなやりとりが行われていた。
そんな500Eをベースにした、AMGモデルがE60だ。


▲この物件のボディカラーはサファイアブラック。張り出したフェンダーやエアロパーツも合わさり、迫力十分な見た目だ
メーターは300㎞/hまで刻まれたAMGのものに変更されていた他、専用のシフトノブや足回り、エグゾースト、ホイールなどが奢られていた。
エンジンの排気量を6Lまで拡大させ最高出力は381ps(ベース車326ps)、最大トルクは580N・m(ベース車480N・m)まで高められていた。
そんなAMG E60の中でも超レアなのが、500Eの最終モデル「E500リミテッド」をベースにした「E60リミテッド」だ。
内装の本革シートが2トーン混合色と、アバンギャルドになっているのが特徴的。
この頃、AMGはメルセデス・ベンツと資本関係こそあったが、まだ独立したチューナーという立場であった。
よってオーナーがメルセデス・ベンツ500Eをもち込んで、「E60」にすることも可能だった。
前述の販売台数は新車時からE60であるのか、500Eとして生まれてからE60に仕上げられたのかで変わってくる。
ちなみに判別方法だが、車体番号からオプションリストを入手し、コード957「AMGエンジニアリング・パッケージ」が入っていれば、新車時からE60であったと知ることができる。
▲エンジンは6Lにボアアップされ、最高出力が大きく向上している。ゴム部品などを写真で見る限り、しっかりとメンテナンスされていそうな個体である多くの中古車が海外に流出している今、売れるのは時間の問題だろう
さて当該車両、AMGバージョンIIIのエアロパーツをまとっているのが新車時からなのか否か、画像を見る限りでは筆者には判別できなかった。
このE60リミテッドは歴代オーナーが手を入れたらしく、ブレーキはフェラーリ F40のブレンボキャリパーに、ポルシェ 964RSのディスクに交換されているようだ。
写真をチェックしてみると、オーディオも高そうなものに交換されている。
走行距離は9万㎞弱らしいが、1995年式であることを考えれば、さほど走っていない。
同時に内装の写真を見る限りでは、まだまだ綺麗な状態が保たれているようだ。
オリジナルが重視されがちな昨今ではあるが、車は自分が楽しめるか否かに尽きると思う。
900万円という価格は高く聞こえるが、E60リミテッドの希少さを考えれば、破格と言わざるを得ない。
最近はインターネットの普及によって、日本にある中古車が買いあさられている。
当該車両、こうして普通に販売されていること自体奇跡に近いと言える、まさにお宝物件と言えよう!
ちょっとでも気になる方は、チェックしてみてほしい!
▲アルミホイール越しに見えるF40のキャリパー。前オーナーはチューニングも楽しんでいたようだ
▲「リミテッド」専用デザインの本革シート。年式、走行距離の割に内装の状態は良さそう
▲詳細は不明だが、オーディオまわりもカスタムされている
自動車ライター
古賀貴司(自動車王国)
自動車ニュースサイト「自動車王国」を主宰するも、ほとんど更新せずツイッターにいそしんでいる。大学卒業後、都銀に就職するが、車好きが講じて編集プロダクションへ転職。カーセンサー編集部員として約10年を過ごし、現在はフリーランスのライター/翻訳家として活動している。
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