エッジなモデルを発見!! 超レアなレクサス最高級ミニバン「LM」のプレミアム度はアル/ヴェル以上だった
2020/09/14
▲巨大なスピンドルグリルによってド迫力な顔付きのレクサス LM。ヘッドライトまわりの造形はレクサスデザインを踏襲しているため、アルファード/ヴェルファイアとは異なる。神奈川県厚木市にあるClarisが台湾から直輸入して販売する4人乗り仕様の価格は2580万円。今後は7人乗りも導入予定
今、中国で圧倒的な人気を集めている車が、レクサスが初めてリリースした高級ミニバンの「LM」だ。
2019年の中国・上海モーターショーでワールドプレミアし、今年2020年1月に中国市場で発売を開始。その圧倒的な存在感と車内空間の豪華さによって、富裕層から爆発的な人気を集めている。
その人気の高さを表しているのが中古車市場での価格。中国の大手中古車サイトによると、レクサス LMの中古車価格は116万~210万元。なんと、日本円にして約1775万~3200万円と超高額なのだ。
新車価格は116.60万~146.60万元(約1780万~2245万円)。新車価格+1000万円という相場からも、その高騰ぶりがわかるというものだ。
そんな中国市場で人気絶頂のレクサスLMだが、当時は日本への導入が期待されていたがレクサスから日本導入に関する公式発表はなく、現在、日本のレクサス正規販売店では購入できない状態だ。
新車が売っていないのだから、当然、中古車もあるわけが……と思いきや、カーセンサーnetで「レクサス LM」を調べると、なんと2020年式の走行距離14kmという「LM 300h ロイヤルエディション」が1台存在していた(8月時点)!
その価格は……驚異の税込み2580万円! といっても中国の中古車価格よりも安いのだが……
この車両を販売しているのは、神奈川県厚木市にある「Claris(クラリス)」。同社の宮内社長に話を伺うと、この物件は、LEXUS TAIWAN(レクサス台湾)から直輸入したものだという。
しかもこの1台限りではなく、今年9月下旬以降には、さらに複数台を輸入する予定だそうだ。
レクサスLMはショーファードリブンの4人乗り仕様と、フロントから2席+2席+3席の7人乗り仕様の2種類をラインナップするが、今回、宮内社長が輸入したのは4人乗り仕様。
前席とパーテーションで仕切られた広い後部エリアには、マッサージ機能付きの大型ハイバックシートが2脚だけ備えられている豪華仕様だ。
前席と後席を隔てるパーテーションには、26インチの大型液晶ディスプレイ(アルファード/ヴェルファイアのロイヤルラウンジは24インチ)が収まり、冷蔵庫も備えつけられている。
さらにマークレビンソンのスピーカーをセットし、オットマン機能のあるシートに座れば、ファーストクラス以上に快適な雰囲気が味わえる。
まさに高級セダン以上に豪華な、大富豪のためのショーファードリブンといえる仕立てだ。
▲ボディサイズは全長5040mm、全幅1850mm、全高1890mm。ベース車であるアルファード/ヴェルファイアよりも全長は長いが、全幅は変わらず。日本の道路事情でも扱いづらさはなし
▲リアビューは左右につながるテールランプなどによってスタイリッシュなデザインとなっている。台湾仕様のためか、後席ウインドウはクリアな状態。スモークフィルムを貼りたいところだ
▲広い後部スペースに大型のハイバックシートが2座のみ。オットマン機能で足を伸ばして優雅に座りたい
▲前席との間はパーテーションによって仕切られている。26インチディスプレイの上部に小窓があり、スイッチで開閉操作ができる他、ガラスを曇りガラスにもできる
▲スピーカーには高級モデルの証しともいえるマークレビンソン製が備わるレクサス車らしく乗り味は一級品
LM 300hが搭載するのは、最高出力117psを発生する2.5L直4エンジン。これに電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムでトータル出力は163psとなっている。
スペックは異なるもののシステム自体はアルファード/ヴェルファイアと同じだ。
一方で乗り味は違うという。「レクサス LMの方が、明らかにボディ剛性が高いですね」と宮内社長。サスペンションには、レクサス ESで初めて使われたスウィングバルブショックアブソーバーを採用するなど、より上質なものになっているようだ。
なお、エンターテインメント機能などは台湾仕様のため、ディスプレイに表示される文字はすべて中国語表記。
カーナビも日本では使用できないが、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しているため、スマホをつなげばモニターにカーナビアプリを表示できるし、ラジオや音楽もアプリを使ってストレスなく聴くことができる。
台湾から船便で運び、7月上旬には店頭に並んでいたという当車両。ネットオークションに参考出品したところ、約10日間で8万件以上アクセスがあったそうだ。また、問い合わせも殺到しているとのこと。
宮内社長は「4人乗り仕様ということもあって、法人からの問い合わせが多いですね」という。
ただし、前述したように9月下旬にはさらに複数台を輸入予定。それらはスタンダードな7人乗り仕様とのこと。「現時点で正確な価格は言えませんが、4人乗り仕様よりは抑えられると思います」と宮内社長。
また、時間はかかってしまうものの、オーダーがあれば台湾から追加輸入も可能だそうだ。
▲台湾仕様のため、ハンドル位置は左ハンドル。前席中央のディスプレイは12.3インチでアルファード/ヴェルファイアよりも大きい
▲台湾仕様のためディスプレイの表示はすべて中国語。カーナビは使用できない
▲Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。そのためスマホに内蔵された地図アプリが’使用できる
▲2.5L直4エンジン+電気モーターのハイブリッドシステムを搭載。安心して乗るためにメンテ体制も構築済み!
気になる購入後のメンテナンスや整備だが、日本未導入モデルのため、レクサス正規販売店では対応不可となっている。しかし、すべての部品を台湾から取り寄せる段取りをつけるなど、Clarisでは車両トラブルに対応できる体制をつくっている。
日本市場における最高級ミニバンのアルファード/ヴェルファイア以上の高級感をもつレクサス LM。実車を見ると、よりその思いが強まった。
ある意味、スーパーカー以上の価値がある世界トップレベルの高級ミニバンを手に入れてみてはいかがだろうか。
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