金森の家+中村高淑(前編)
カテゴリー: カーライフ
タグ: EDGEが効いている / ガレージハウス
2010/08/17

夢の暮らしを諦めないための時とともに変化する家づくり
せっかく長く住むことになる家なのだから後悔したくないし、させたくもない。そんな想いから生まれた「金森の家」は、住人の生活スタイルに合わせて姿を変えていくことを念頭に置いた住宅だ。
ガレージにあるシボレーが近所のランドマーク
今回訪れた地は、東京都下。東名高速道路のICからほど近く、私鉄の駅からも数㎞という立地だ。好ロケーションにもかかわらずいまだ畑や果樹園が点在し、背の高い建物もないため空の広さを実感できる。
築年数の浅い住宅が並ぶ街並みを進むうち、鮮やかなイエローに彩られたシボレーのピックアップトラックが目に入った。大きく開かれたガレージには、これまた鮮やかなブルーのハーレーダビッドソンも収められている。さりげなく置かれた真紅のレザーソファも、2台同様年季が入っていて雰囲気を盛り上げる。
少し距離をおいて家の全体を眺めてみる。ガルバリウムの壁面とバルコニーを覆う木製の桟。白と赤と青で彩られた壁面がアクセントだ。ビルトインガレージの横、つまり木製バルコニーの下もガレージスペースになっており、この部分を含むと、シボレーやハーレーの位置がほぼ住宅の中心となる。まるで、2台がこの家の主であるかのように。
取材時、家族連れが通りかかり、「あ! カーズに出てきたみたいな車だよ!」と幼児の屈託のない声が聞こえてきた。このピックアップは、きっと近所のランドマークになっているに違いない。自宅の場所を教えるときに、「黄色いシボレーの角を左に曲がって…」のように。そんな温かみのある存在感が、この住宅にはあった。

金森の家
建築家:中村高淑
中村高淑建築設計事務所
tel.045-978-4335 http://www.unit-h.com
所在地:東京都町田市 主要用途:専用住宅 家族構成:夫婦、子供2人
構造:木造、一部鉄骨造 規模:2階建 敷地面積:124.35㎡ 延床面積:122.56㎡
設計・監理:中村高淑、簗井理美子/中村高淑建築設計事務所
文・菊谷 聡 text / KIKUTANI Satoshi
写真・木村 博道 photos / KIMURA Hiromichi
構成・石井 隆 editorial / ISHII Takashi

メインのガレージは建物の中心に位置する。そのガレージを囲むように、木製バルコニーやガルバリウム鋼板を使ったサイディング、そして白/赤/青の外壁がレイアウトされる

ガレージからエントランスを覗くと、その先にはリビングへとつながるら旋状の階段が見える。木材を積極的に取り入れることで無機質になりがちなガレージ回りも温かみのあるものに仕上がっている
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