100万円台前半になった旧型BMW X1って正直どうなんだ?
2017/08/07

「BMWのSUVなのにお手頃」という希有な存在
世界的ブランドである「BMW」。そして今、世間的に最もアツいジャンルといえる「コンパクトSUV」。両者を掛け合わせた場合、普通なら「高額」という答えが出るでしょう。それは確かにそのとおりなんですが、なかには「お手頃価格」という答えが出るケースもあります。
それは、あなたが「旧型BMW X1」という車を選んだ場合です。
詳しくご承知の方も多いでしょうが、旧型BMW X1は10年4月から15年9月まで販売されたBMW製のコンパクトSUV。車名は「X1」ですが、ベースとなったのは同時期の3シリーズツーリング(ステーションワゴン)です。
デビュー当初のエンジンは2L直4自然吸気と3L直6自然吸気の2種類で、組み合わされたトランスミッションは6速AT。途中から2L直4ターボ+8速ATの仕様が追加され、それを機に3L直6自然吸気バージョンは廃番となりました。駆動方式は、グレード名に「xドライブ」と付いているのが4WDで、「sドライブ」と付くのは後輪駆動です。
12年9月にはマイナーチェンジが実施され、フロントマスクを中心とするエクステリアのお化粧直しを行うと同時に、全グレードにアイドリングストップ機構を採用。そしてその他いくつかの小さな変更を加えながら、前述のとおり15年9月まで新車販売が続きました。



走行1万~3万km台の物件も余裕で100万円台前半
で、その旧型BMW X1が今、人気ジャンルの人気ブランドであるにも関わらず、結構お安いわけです。
具体的には車両価格で100万円台前半も見ておけば、走行1万~3万km台までの好条件車が狙えてしまいます。グレード的にはベーシックなsドライブ18i(2L直4自然吸気の後輪駆動バージョン)が中心にはなりますが、3L直6のxドライブ25iやターボ付きのxドライブ20iも探せなくはありません。
「まずまず好条件なBMW製SUVが車両100万円ちょい」というのは、ある種の人にはグッとくる話かと思うのですが、どうでしょうか?
もちろん、物事には光があれば必ず影もありますので、お手頃相場な旧型BMW X1にもいくつかのネガというか懸念事項はあります。
まず一つは、先ほども申し上げたとおり「この価格帯で探せるのはベーシックなsドライブ18iが中心」ということ。覚えておいででしょうか、ノンターボの2Lエンジンを搭載する後輪駆動のグレードです。
これが決して遅いわけではないのですが、さすがに「速い」とか「パワフル」とは言えないニュアンスの動力性能となります。また最廉価グレードですので、装備関係も比較的シンプルです(※オプションにもよりますが)。それゆえ「BMW=速い!」「BMWのSUV=ゴージャス!」みたいな先入観が強い人には、あまり向かないかもしれません。しかし逆に言えば、そういった先入観がないのであれば悪くない選択でしょう。

このデザインを「ちょっと変」と感じるか、「個性」と見るか?
もう一つの懸念材料はデザインです。まぁ車に限らずデザインというのは主観と好みの問題とも言えますのでアレですが、人によっては、100万円台前半で狙える旧型X1の前期型は「ちょっと変わってるかも?」と感じられるかもしれません。
12年9月以降の後期型は、全体のフォルムは同じなんですが細部を微妙に手直しすることで、より一般的と言えるデザインになりました。そして15年10月からの現行X1はデザインを大幅に変えたことで、何と言いますかより万人受けするシュッとした感じに生まれ変わっています。
しかし旧型前期は、正直ちょっと独特です。
ここをどう考えるかというのが、実は100万円台前半の旧型BMW X1を検討するにあたってのキモとなるでしょう。


人間の男性で言う「フツーにイケメン」みたいな自動車デザインを好む人は、正直申し上げて避けた方がいいのかもしれません。デザインにホレることができるかどうかというのは、車を購入し、維持していくうえでは重要なポイントですからね。
しかし、もしもあなたが旧型前期のこのデザインを「個性的でいいじゃない!」「ありがちじゃなくて逆にステキだよ!」と思える人であるならば、車両100万円ちょいでまずまず好条件な1台が狙える旧型BMW X1前期型は、かなりバリューな選択肢です。
ご自分の審美眼と静かに対話しつつ、ご検討いただけましたら幸いです。
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