【ホンダ グレイスを中古車で買うなら?】世代ごとの相場やグレードなどを徹底解説
2021/03/18

ホンダ グレイスの中古車は今
2代目インサイトが販売終了になった隙間を埋める形で登場した、5ナンバーコンパクトハイブリッドセダンがグレイス。
特徴はコンパクトでありながらも室内が広く、特に後部座席の快適性が高いことだ。
2014年12月~2020年7月の約6年にわたって販売され、生産終了から約1年経過したが、予算100万円で狙える中古車も出回り始めている。
ここからはグレイスの特徴や中古車相場について紹介する。
グレイス(初代)の特徴と中古車相場
■ホンダ グレイス(初代)DATA
生産期間:2014年12月~2020年7月
中古車流通量:約200台
中古車価格帯:50万~210万円

■グレイス(初代)の特徴
ホンダはトヨタ プリウスのライバルモデルとして、2009年に2代目のインサイトを発売していた。2代目インサイトは全幅が1695mmと5ナンバーサイズに収まるスタイルを貫いたことで、プリウスとは違う方向性を打ち出した。
しかし、2代目インサイトは、2014年3月に生産が終了。その後、同年12月に登場したのが、ハイブリッドセダンのグレイスだ。

グレイスがこだわったのは、インサイト同様に5ナンバーサイズであること。ただし、5ナンバーサイズに収めるために室内空間を犠牲にするのではなく、上位クラスのミドルセダンに匹敵する室内空間を確保したうえで、取り回ししやすいサイズを実現しているのが特徴。
それを可能にしたのが2600mmあるホイールベース。さらに、後部座席を最大限後ろに配置するパッケージングで、歴代ホンダ車の5ナンバーセダンで最長の前後乗員間距離が確保された。
後部座席の足元は、座る人が自由に足を動かせるだけのスペースを用意。その結果、足元は同社の3ナンバーサイズセダンのアコードハイブリッドに匹敵する広さになっている。


そして、その広さをより感じられるよう、リアドア開口部を拡大するとともにホイールアーチの前側を短縮することで、スムーズな乗り降りを可能にした。
コンパクトなボディで室内空間を確保すると、ともすると荷室が犠牲になってしまうが、グレイスはゴルフバッグが3つ積めるだけのトランク容量を確保している点も特徴だ。

パワートレインは2013年に登場した初代ヴェゼルと同じ、1.5L アトキンソンサイクル DOHC i-VTECエンジンにコンパクトで高出力なモーターを内蔵した7速DCTを組み合わせた“SPORT HYBRID i-DCD”を採用。
このシステムは走行状況に応じてモーターのみで走行するEVモード、エンジンとモーター両方の駆動力で走行するハイブリッドモード、高速巡航などでエンジンのみの力で走行するエンジンモードを搭載。走行状況からどれが最も効率がいいかをシステムが判断し、自動選択する。

システムの最高出力は101kW(137ps)、燃費はJC08モードで34.4km/Lを達成した。この数値はデビュー時にハイブリッドセダンでナンバーワンの数値だった。
また、ハイブッドセダンとして初めて4WDが用意されたこともトピックだろう。
デビュー時のグレードはエントリーグレードの「ハイブリッドDX」、「ハイブリッドLX」、「ハイブリッドEX」の3種類。トップグレードの「ハイブリッドEX」は、約30km/h以下で走行中に追突の恐れがあると判断すると自動でブレーキをかける“シティブレーキアクティブシステム”が含まれる、「あんしんパッケージ」を標準装備。その他のグレードではオプション設定された。
デビュー時はハイブリッドのみの展開だったが、半年後の2015年6月にはガソリンモデルも追加された。
搭載エンジンは1.5L DOHC i-VTECで、グレードは「LX」のみの設定。駆動方式はFFと4WDが用意された。
最高出力は97kW(132ps)、最大トルクは155N・m(15.8kg-m)に。装備内容は「ハイブリッドLX」に準じていて、プラズマクラスター付きフルオートエアコンやスマートキーシステムなどが装備されている。

2017年7月、グレイスはマイナーチェンジを実施。エクステリアではグリルやヘッドライト、前後のバンパーデザインなどを変更し、スポーティなイメージを強調した。
インテリアは、全グレードでシート表皮を変更して上質さをアップ。フロントのマップランプやルームランプにはLEDを使っている。
このタイミングで、「ハイブリッドLX」と「ハイブリッドEX」に、ホンダの先進運転支援システムパッケージである「ホンダセンシング」を搭載。それぞれグレード名が「ハイブリッドLXホンダセンシング」、「ハイブリッドEXホンダセンシング」に変更されている。


■グレイス(初代)の中古車相場
コンパクトハイブリッドセダンとして登場したグレイスだけに、ハイブリッドのイメージが強くガソリン車の流通量はわずか40台ほど。グレイスはハイブリッドで乗ってこそ“らしさ”を味わえるモデルでもあるので、購入を考える人はまずはそこに絞ってみよう。
流通量が多いのは、前期型のトップグレードである「ハイブリッドEX」。100台以上の中古車が流通していて、価格帯は70万~180万円。まだ年式がそこまで古くないこともあり、低価格帯でも走行距離が10万kmを超えるものは少ない。
中間グレードの「ハイブリッドLX」は50台弱流通していて、価格帯は60万~140万円と「ハイブリッドEX」に比べお手頃だ。ただし、ホイールがアルミではなく鉄ホイール+ホイールキャップだったり、シートが普通のファブリックになる。
広さに見合う高級感を備えているという点で、オススメは「ハイブリッドEX」だが、予算に合わせて比較検討してほしい。
安全装備にこだわるなら、流通量は少ないがホンダセンシングが備わる後期型狙いとなる。
「ハイブリッドEXホンダセンシング」は約20台流通していて価格帯は150万~210万円、「ハイブリッドLXホンダセンシング」は約10台流通していて価格帯は140万~180万円になる。
先進安全装備であるホンダセンシングを搭載した後期型は予算200万円ほど見ておきたい。
▼検索条件
ホンダ グレイス(初代)× 全国※記事内の情報は2021年6月23日時点のものです。

自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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