新型メルセデス・ベンツ Cクラスはもちろん素敵だけど、総額100万円台から探せる「先代」も、実はかなりイケてるのではないか?という説
2022/03/22
▲すべてのパワーユニットが電動化され、後輪操舵システムも備えることになった現行型メルセデス・ベンツ Cクラスが人気ですが、「中古車としての魅力」は、なんだかんだで先代Cクラスの方が上である可能性もあります。そのあたり、いろいろと考えてみることにしましょう!先代の「100万円台から」という価格は魅力だが、実際どうなのか?
いささか旧聞に属する話かもしれませんが、「世界を代表する」と言っても過言ではないミドルサイズサルーンの大定番メルセデス・ベンツ Cクラスが2021年7月、5代目へとフルモデルチェンジされました。そして今、その中古車も少数ながら流通しはじめています。
となると、先代ではなく現行型(5代目)のCクラスを買いたくなるのが人情というものですが、現行型メルセデス・ベンツ Cクラスの中古車価格は、最安値でも約800万円。……そう簡単に買える金額ではありません。
しかし、「先代のCクラスでも良し!」と考えるのであれば、走行3万km台までの個体であっても「総額190万円ぐらいから」という超お手頃予算で探すことができます。
そのときに「安いことは良いことだ!」と前向きに考えることはできますが、同時に「安物買いの銭失い」という言葉もありますので、「……もしかしたら、頑張って長期ローンを組んででも、現行型のCクラスを買った方がいいのかな?」なんてことも、ちらりと考えてしまいます。
ということで、「ちょっと(かなり?)高いけどバリバリに新しい現行型Cクラス」と、「けっこうお安いけど、古さもちょっと気になる先代Cクラス」のどちらを買うのが正解なのか、いろいろと考えてみることにしましょう。
▲こちらが2021年7月に登場した現行型メルセデス・ベンツ Cクラス
▲そしてこちらが2014年から2021年途中まで販売された先代メルセデス・ベンツ Cクラスデザインは……やはり現行型がカッコいい?
まずは「内外装デザイン」を比較してみます。いきなりですが、下の写真をご覧ください。
▲こちらが現行型。ヘッドランプは新型Sクラスなどと同様のエッジの効いたデザインに。「デジタルライト」と呼ばれるこのヘッドランプは、片側あたり130万個の微小な鏡で光を屈折させて照射する仕組み。ハイビーム使用時に対向車や道路標識に光が当たらないようにする精度は従来型より飛躍的に高まっている
▲現行型Cクラスの運転席まわり。ダッシュボードは上下2段構造とし、下部には11.9インチの縦型メディアディスプレイとトリムをあしらっている。メーターパネルは12.3インチの大型液晶タイプ
▲で、こちらが先代Cクラスの前期型。抑揚の強い面構成はいまだ魅力的と思えるが、現行型と比べてしまうと「ぼてっとしてる」という印象も受けるかも
▲同じく先代Cクラスの運転席まわり。2014年の登場時は「未来的!」と思える造形だったが、今にして見ると、やはり“時代”を感じるというのが正直なところか……やはりここは現行型の圧勝でしょうか。もちろん物のデザインというのは、非専門家にとっては“好みの問題”でしかありませんので、「自分は先代のデザインの方が好きだけど?」と感じた方も大勢いらっしゃるでしょう。
しかし、「今っぽさの有無」という観点から見るのであれば――当然ながら――2021年に発売された現行型の内外装デザインの方が、2014年にデビューした先代のそれよりも今っぽくシュッとしています。
とはいえ……両者の中古車価格は600万円ぐらい異なります。当然、「先代の方が600万円ぐらい安い」ということです。
もしもそこまでデカいハンディキャップを踏まえたうえで評価するなら、「先代のデザインも十分健闘してるじゃないか!」と筆者は思うわけですが、どうでしょうか?
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Cクラス(4代目)普通に走る分には先代の走行性能もいまだ一級品
お次は「走行性能」を比較してみましょう。
やや特殊なメルセデスAMGモデルを除く先代メルセデス・ベンツ Cクラスのパワーユニットは、前期型は1.6Lまたは2Lの直4ガソリンターボ+7速ATが中心で、その他に2.1L直4ディーゼルターボとプラグインハイブリッドがあります。プラグインハイブリッドの中古車は希少ですが、ディーゼルターボはまあまあの数が流通しています。
2018年7月のビッグマイナーチェンジで搭載エンジンは1.5Lまたは1.6Lのガソリンターボと2Lディーゼルターボとなり、1.5Lターボにはマイルドハイブリッドシステムが組み合わされました。そして運転支援システム「インテリジェントドライブ」は、前期型も後期型も普通以上に充実しています。
一方の現行型Cクラスはすべて電動化パワーユニットとなり、1.5L直4ガソリンターボと2L直4ディーゼルターボに20psの「ISG」というマイルドハイブリッドシステムを付加。トランシミッションは全車9速ATに進化して、オプションとして後輪操舵システムも採用しました。また運転支援システムにも、さらなるアップデートが行われました。
▲こちらは先代(4代目)Cクラスのサイドビュー。その前の3代目と比べてシャシー性能が格段に向上したことで、1クラス上の「先代Eクラス」に匹敵するほどの上質感あふれる走りを披露した
▲こちらは現行型のメルセデス・ベンツ Cクラス。エンジンと変速機の間にレイアウトされた「ISG」を使ったマイルドハイブリッドシステムを採用。出力は20ps/200N・mで、短時間の加速や一定時間のコースティングをサポートする……となると、現行型と先代を乗り比べた場合には「現行型の方がスムーズでパワフルだなぁ。燃費も若干いいし」という結論になるのは当然のことです。
しかしながら、これは学校のテストの点数でいうと「96点が99点になった」みたいな話であり、ここでいう96点、つまり先代Cクラスの走りや安全装備、燃費などが「悪い」というわけでは決してないのです。
悪いどころか、筆者の勝手な点数付けでいうところの96点である先代メルセデス・ベンツ Cクラスは「普通に優秀な生徒=車」なのです。
テストなんてものは、東大やマサチューセッツ工科大学とかに行くつもりでさえなければ、96点も取っていればおおむねOKなもの。そして車名はわざわざ出しませんが、世の中には「80点ぐらい」の類似サイズ車もたくさんあります。96点の先代Cクラスは――いや、中古車になったことで90点ぐらいに下降しているかもしれませんが、それでも「まだまだ普通以上に優秀な存在である」というのが結論となるのです。
結論として狙い目は総額200万円台の先代前期型!
その他、いわゆる快適装備の類も現行型の方が上ですし、そもそも現行型は全長が65mm延びてホイールベースも25mm延長されましたので、車内も先代以上に広々としています。しかしそれも、先ほどの例でいった「96点だったものが99点になった」というのと、話のメカニズムとしては同じです。
「どうしても最新世代の車で最良の性能と装備を味わいたい!」と考える人はもちろん現行型を買うべきですが、そうでもないのであれば、先代Cクラスの中古車でも普通以上に、というか大いに、満足できることでしょう。
そんな先代メルセデス・ベンツ Cクラス各グレードの中古車価格は2022年3月中旬現在、おおむね下記のとおりです。
【前期型:2014年7月~2018年6月】
・C180系(1.6Lガソリンターボ)|総額170万~340万円
・C200系(2Lガソリンターボ)|総額180万~390万円
・C220d系(2.1Lディーゼルターボ)|総額210万~420万円
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メルセデス・ベンツ Cクラス(4代目)×2014年7月~2018年6月生産モデル【後期型:2018年7月~2021年6月】
・C200系(1.5Lガソリンターボ+マイルドハイブリッド)|総額390万~560万円
・C220d系(2Lディーゼルターボ+マイルドハイブリッド)|総額380万~580万円
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メルセデス・ベンツ Cクラス(4代目)×2018年7月~2021年6月生産モデル同じ先代でも後期型の方が(当たり前ですが)年式的にも新しく、マイルドハイブリッドシステムも付き、さらには「LEDハイパフォーマンスヘッドライト」と「マルチビームLEDヘッドライト」も便利でカッコいいという美点はあります。
しかしながら上記のとおり、先代後期型の中古車には「まだけっこう高い」という欠点もあります。いや欠点ということもないのですが、「中古車にそこまで出すなら、いっそ現行型の新車をローンで買った方が……」みたいな気持ちにさせられる、微妙な高値なのです。
▲こちらが先代Cクラスの後期型。いい車であることは間違いないが、総額400万円台がメインとなるその価格は、1世代前の中古車を買ううえでは「やや微妙……」と感じる部分もその意味で、あくまで中古車としての魅力と納得感がよりあるのは前期型でしょう。
搭載エンジンはどれでもいいと思いますが(1.6Lターボでも普通に走る分には特に不満はありません)、コンディションと整備履歴をしっかり確認しながら、おおむね「総額250万円前後」の予算感で余裕をもって購入すれば――かなりステキな輸入車ライフが送れるはず。
先代のメルセデス・ベンツ Cクラスは本当にいい車ですので(これはもう間違いありません!)、この機会にぜひ、前向きにチェックしていただけましたら幸いです。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Cクラス前期×総額250万円以下
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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