日産 パトロールの日本導入が待てないあなたに贈る「代わりにこのゴツいSUV、どうですか」5選
カテゴリー: 特選車
タグ: レクサス / トヨタ / 日産 / キャデラック / ハマー / SUV / 4WD / リアルタイム4WD / パートタイム4WD / フルタイム4WD / サファリ / LX / メガクルーザー / エスカレード / H2 / ランドクルーザー300 / 伊達軍曹
2025/07/30

かなり魅力的だが、日本には導入されない可能性も……
日産の子会社である中東日産会社は2024年9月、かつて日本でもサファリという車名で販売されていた「日産 パトロール」の新型モデルを発表。そして同年11月から、アラブ首長国連国とサウジアラビアおよび中東地域の日産パートナーの販売店で販売を開始した。
通算で7代目となる新型(Y63型)パトロールの全長5350mm×全幅2030mm×全高1955mmというド級のサイズ感と、鬼のようにプレミアム感が強いインテリアにはひたすらシビれてしまい、「日本でもコレに乗りたい!」と猛烈に思うわけだが、残念ながら日本市場への導入は未定。ウワサはいろいろ流れているようだが、本当に日本へ入ってくるかどうかはまったくわからない状況だ。

新型パトロールの日本導入を心待ちにしていた人にはなかなかツラい状況だが、入ってこないものは仕方がなく、どうしようもない。我々ユーザーにできることといえば、新型パトロールと同様のダイナミック感を堪能できる類似のSUVを探し、それを存分に堪能することだけである。
しかし大柄な車は少ないここ日本で、新型パトロールと似たサイズ感のSUVを探すことなんてできるのだろうか? わからないが、とにかく探してみることにしよう!

新型パトロールの代わり①|トヨタ ランドクルーザー300(初代)
→想定予算:総額750万~1500万円
順当なところではコレだろう。全長5350mm×全幅2030mm×全高1955mmとなる新型パトロールに対して全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mmといささか小ぶり(?)だが、存在感と諸性能においては負けていない現行型トヨタ ランドクルーザー300である。


トヨタ ランドクルーザーは、そもそも日産 パトロール(日本名サファリ)と同様、自衛隊の前身である警察予備隊が発足する際に、荷物運搬車両として開発されたという経緯も同様であり(結局採用されたのは「三菱 ジープ」だったが)、ラダーフレーム構造の超絶タフなオフローダーであると同時に、超絶ラグジュアリーなSUVでもあるという点も、現行型同士で比べるなら同様だ。
パワーユニットは新型日産 パトロールが最高出力425psの3.5L V6ガソリンツインターボであるのに対し、ランドクルーザー300のメインとなるユニットも同415psの3.5L V6ガソリンツインターボ。その数値はおおむね似たようなものであり、ボディが小ぶりな(!)分だけ、ランドクルーザー300の方が活発であると感じる可能性も高い。
とはいえ新型パトロールよりも若干小ぶりな(!)点はインパクトの面でマイナス点にはなるのだが、そこを「日本の道で乗るのだから、こっちの方が断然イイじゃないか!」というニュアンスのメンタルでねじ伏せることができれば、新型日産 パトロールの代わりは十分以上に務まるだろう。
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トヨタ ランドクルーザー300(初代)新型パトロールの代わり②|レクサス LX(2代目)
→想定予算:総額1200万~2000万円
個人的には、日産 パトロール(サファリ)の宿命のライバルであるトヨタ ランドクルーザーで何ら問題はないと感じるため、この件は「以上終了」としたいところではある。
だが、新型パトロールと比べた際のランドクルーザー300の小ささ(!)がもしも気になるのであれば、ランクル300よりも少し大きく、よりゴージャスな現行型レクサス LXに注目したい。

レクサス LXは、基本メカニズムの多くをトヨタ ランドクルーザーと共有するが、より上質な作りと走行性能などが追求されているラージサイズのプレミアムSUV。
2022年1月に登場した現行型LXのボディは全長5100mm×全幅1990mm×全高1885mmという、国内のSUVとしては最大級サイズで(※ただし全高はランドクルーザー300の方が40mm高い)、7組のフローティングバーから構成される大型のスピンドルグリルや22インチの鍛造アルミホイールなどにより、新型パトロールに勝るとも劣らぬ存在感を放つに至っている。
インテリアには高品質なセミアニリンレザーや、12.3インチと7インチの上下2画面からなる「デュアルディスプレイ」が採用され、2列シート5人乗り仕様と3列シート7人乗り仕様の他、後席を独立型の4座仕様とした「LX600“エグゼクティブ”」もラインナップ。こちらの後席は最大48度のリクライニングが可能で、専用の読書灯やオーディオシステム、後席乗員を包み込むような「シャワー空調機能」なども備わっている。

パワーユニットはランドクルーザー300と同様となる最高出力415psの3.5L V6ガソリンツインターボエンジンで、トランスミッションは10速AT。駆動方式は副変速機付きのフルタイム4WDだ。
2025年3月には一部改良を行い、強力なパラレルハイブリッドシステムを搭載する「700h」を追加。とはいえ、一部改良後の世代はまだほとんど中古車市場には登場していないが、改良前の世代であっても十分に、いや十分以上に、新型日産 パトロールに近いダイナミック感とゴージャスっぷりを味わうことができるだろう。
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レクサス LX(2代目)新型パトロールの代わり③|キャデラック エスカレード(4代目)
→想定予算:総額1000万~1500万円
個人的には現行型レクサス LXで何ら問題はないと感じるため、この件は「以上終了」としたいところではある。だが新型パトロールと比べると、レクサス LXでもまだまだ小ぶりでである(!)という点が、どうしても引っ掛かる人はいるだろう。
ならば、新型パトロール以上のボディサイズを誇るアメリカンプレミアムSUV、現行型キャデラック エスカレードでどうだろうか?


2020年11月に上陸した現行型エスカレードは全長5382mm×全幅2060mm×全高1948mmという、まさにアメリカンな、新型パトロール以上のビッグサイズとなる3列シートSUV。
パワーユニットは最高出力426psの6.2L V8ガソリンエンジンで、トランスミッションは10速AT。駆動システムはセレクタブル4WD(2WD/4WDの切り替えが可能なAWDシステム)が採用されている。グレードは、ラグジュアリーな「プラチナム」と精悍な「スポーツ」の2種類でスタートし、2024年1月に3列・8人乗りの「プレミアム」を追加した。
ぱっと見はオラオラ系のSUVにも思えるが、実際には大型船のごときゆったりとした操縦フィールがドライバーの心を穏やかにさせるため、この車でタチの悪いあおり運転をしたくなるなんてことはまずないはず。まるで豪華客船の船長か航海長にでもなったかのように優雅で優しい気持ちにて、新型日産 パトロールを運転する場合とほぼ同様のダイナミック感を堪能できるだろう。
もちろんパトロールと違って悪路をガンガン走るタイプの車ではないが、新型パトロールが仮に日本に導入されたとしても、あの車で日本の悪路をガンガン走る人は(たぶん)ほとんどいないはず。そのため、結論としては何の問題もない。
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キャデラック エスカレード(4代目)新型パトロールの代わり④|ハマー H2(初代)
→想定予算:総額180万~800万円
個人的には現行型キャデラック エスカレードも素晴らしい選択肢であると信じるため、この件は「以上終了」としたいところではある。だが、新型パトロールと比べた場合に「いささかインパクトに欠ける」という点を問題視する人もいるのかもしれない。
であるならば、まさにインパクト十分な「ハマー H2」でどうだろうか?

ハマー H2の前身である「ハマー H1」は、実際の戦地にも出動したアメリカの軍用車「ハンヴィー」の民生版だったが、2003年に登場したH2は、H1のイメージを踏襲して作られた乗用フルサイズSUV。ベースとなったのは2代目のシボレー タホだ。その意味でいささか本格感には欠けるが、しかしその分だけ、乗用車的で快適な乗り心地を堪能できる。
ボディサイズは、全長こそ新型パトロールよりも約180mm短い5171mmだが、全幅はパトロールより約30mmワイドな2062mm。そして全高はパトロールよりも60mm近く高い2012mm。仮に新型日産 パトロールが横に並んだとしても、まったく負けた感じはしない存在感である。ちなみに信号待ちなどで路線バスと並んだ場合でも、バスの運転手さんとほぼ同じ高さで目が合ってしまうというぐらいのサイズ感だ。

パワーユニットは、当初搭載されていたのが最高出力320psの6L V8OHV。同エンジンは2004年10月に330psまで増強され、2007年11月以降の2008年モデルは最高出力398psの6.2L V8OHVに刷新。そしてこのタイミングでトランスミッションも4速ATから6速ATに進化している。
まぁそういった細かい点にこだわって探すのも悪くないが、「とにかくこのデザインとこの存在感が好きだ!」という一念でコンディション良好な中古車を探し出すだけでも、新型日産 パトロールを入手できた場合に近い満足感を得ることができるはずだ。
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ハマー H2(初代)新型パトロールの代わり⑤|トヨタ メガクルーザー(初代)
→想定予算:総額1600万~2600万円
個人的にはハマー H2でも十分以上の満足とダイナミック感を楽しめそうであるため、前章をもって「以上終了」としたいところではある。だが、「ハマー H2は普通のSUVの外側を変えただけじゃないか! 自分は日産 パトロールのような“本物”が欲しいのだ!」とおっしゃる方もいるのかもしれない。
ならば、バリバリの本物であるトヨタ メガクルーザーでどうだろうか?

1996年1月に発売されたトヨタ メガクルーザーは、陸上自衛隊の人員輸送用車両として開発された「高機動車」を民生仕様に仕立てたモデル。もともとは軍用車(自衛隊車両)であるため、きわめて高い不整地走破性能を備えることが特長であり、発売後は救難救助車や救急車、未開地域走破用などの車両として活躍した。
ボディサイズは全長5000mm×全幅2170mm×全高2105mmと、全長だけは新型パトロールよりも350mm短いが、幅と高さは圧倒的にパトロールよりも上。駆動方式は2段センターデフロック付き副変速機を備えるフルタイム4WDで、乗車定員は6名。ちなみにステアリングは逆位相式4WSである。
車両重量2850kgの巨体に対してパワーユニット最高出力150psの4.1Lの直4ディーゼルターボであるため、当然ながら速いとか速くないをうんぬんする類の車ではないが、リアタイヤが逆位相に切れるため、巨体にもかかわらず、最小回転半径は普通乗用車並みの5.6mであるというシブいスペックを有している。

1996年1月から2001年12月までに133台程度しか生産されたなかった超希少車であり、なおかつ現在の制度では「準中型自動車(5t未満)」に分類されるため、2017年3月12日以降に普通免許を取得した人はそもそも運転できない。しかし、もしも新型日産 パトロール以上のダイナミック感と本物感を得たいのであれば――選ぶべきはコレしかないだろう!
▼検索条件
トヨタ メガクルーザー(初代)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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