小洒落たSUV、ルノー キャプチャーが大変身! でも、マイルドな見た目が好きなら前期型がいいんじゃない?
2025/07/29
 ▲2021年登場時点のルノー車と共通するデザインでまとめられた前期型ルノー キャプチャー(初代)。英字の「C」のようなカタチのヘッドライトが象徴的だ
▲2021年登場時点のルノー車と共通するデザインでまとめられた前期型ルノー キャプチャー(初代)。英字の「C」のようなカタチのヘッドライトが象徴的だフルモデルチェンジ並みの大変身
ルノー キャプチャーの見た目が、マイナーチェンジにより大きく変わった。フルモデルチェンジしたと勘違いしてもおかしくないほどだ。
エレガントでありながらテクノロジーを感じさせたいという新しいデザインは新世代ルノーを象徴するものだが、しなやかなアスリート感のあったマイナーチェンジ前、つまり前期型のデザインの方が好きという人もきっといるはずだ。
そうなると、気になるのは前期型の中古車状況。果たして前期型キャプチャーはいくらくらいで買えて、どんな中古車が選べるのか? 早速見ていこう。
 ▲こちらがマイナーチェンジ後のキャプチャー
▲こちらがマイナーチェンジ後のキャプチャー ▲こちらは前期型キャプチャー。比べてみるとデザインの違いがよくわかる
▲こちらは前期型キャプチャー。比べてみるとデザインの違いがよくわかるモデル概要1:前期型でも先進的な装備が充実
2021年2月に日本へ上陸した現行型(2代目)キャプチャー。プラットフォームは違うが、サイズ的にはアライアンスを組む日産 キックス、そしてトヨタのヤリスクロスやホンダ ヴェゼルと近い。
前期型のエクステリアは、しなやかなアスリートの筋肉をモチーフとした躍動感と、エレガントな曲線による官能性が、都会的なフレンチデザインでまとめられている。フロントライトまわりの独特なデザイン(Cシェイプ)をはじめ、それまでのルノー車に通じるデザインだ。
 ▲抑揚のあるフェンダーや、絞り込まれたボディサイドがエレガントにまとめられた前期型。フロントとリアのスキッドプレートなどがSUVであることを主張している
▲抑揚のあるフェンダーや、絞り込まれたボディサイドがエレガントにまとめられた前期型。フロントとリアのスキッドプレートなどがSUVであることを主張している ▲ルーフはボディと別の色で塗られ、まるで宙に浮いたように見えるようデザインされた。リアライトもCシェイプのデザインが用いられている
▲ルーフはボディと別の色で塗られ、まるで宙に浮いたように見えるようデザインされた。リアライトもCシェイプのデザインが用いられている一方のインテリアは先進的で上質。
ディスプレイ式のメーターパネルや、Apple CarPlayやAndroid Autoが使える7インチディスプレイは標準装備。純正のカーナビがないので、自身のスマートフォンの地図アプリを使用することになるが、むしろ地図更新のためにディーラーへ行ったり、更新費用も必要ないからむしろ便利だろう。
 ▲フレームレスのルームミラーが備わるインテリア。インパネ中央のディスプレイは少しだけドライバー側に向けられている
▲フレームレスのルームミラーが備わるインテリア。インパネ中央のディスプレイは少しだけドライバー側に向けられている先進運転支援機能も標準装備されている。高速道路などを走行する際、前方の車両との安全な車間距離を維持して走行し、車線を逸脱しないようステアリング操作もサポート。ハイ/ロービームは自動切替だし、自車周辺の状況を俯瞰で見られる360度カメラも装備。
デビュー時のパワートレインは、1.3Lターボエンジン×7速EDC(2ペダルMT)。WLTCモード燃費は17km/Lだ。
 ▲寒い冬に便利なステアリングヒーターは全車に標準装備。ステアリングには先進運転支援機能のスイッチやパドルシフトも備わる
▲寒い冬に便利なステアリングヒーターは全車に標準装備。ステアリングには先進運転支援機能のスイッチやパドルシフトも備わる ▲ラゲージ容量は536L(E-TECHハイブリッド車は440L)とクラス最大級の広さがある。後期型でもその広さは同じだ
▲ラゲージ容量は536L(E-TECHハイブリッド車は440L)とクラス最大級の広さがある。後期型でもその広さは同じださらにデビュー翌年の2022年8月には1.6L+2モーターというハイブリッドシステム「E-TECHハイブリッド」を搭載したグレードが追加された。
F1由来の技術を用いた同社独自のハイブリッドシステムで、輸入車SUVの中でトップのWLTCモード22.8km/Lという低燃費を実現した。
 ▲キャプチャーE-TECHハイブリッド。1.3Lターボ車との内外装での違いは、メーターパネルのディスプレイサイズが少し大きくなるのと、「E-TECH」ロゴが内外装の一部に備わる他、ほとんどない
▲キャプチャーE-TECHハイブリッド。1.3Lターボ車との内外装での違いは、メーターパネルのディスプレイサイズが少し大きくなるのと、「E-TECH」ロゴが内外装の一部に備わる他、ほとんどないデビュー時には小型サブウーファーを含む9スピーカーからなるBOSEサウンドシステムを全車に標準装備していたが、原料費高騰に対応するため早々に廃止となった。その後、2024年1月から販売された限定車「エディション パノラミック」に採用されている。
なお、前期型キャプチャーのグレード構成は下記のとおりだ。
・インテンス:1.3Lのターボエンジン搭載のベースグレード。
・インテンス テックパック:上級グレード。シート地がレザーになり、運転席が電動式になるなど、インテンスより装備が充実している。
・E-TECHハイブリッド:1.6L+2モーターのハイブリッドシステムを搭載。装備は上記インテンスとほぼ同等。2022年12月から「E-TECHフルハイブリッド」に名称変更
モデル概要2:前期型と後期型のモデル差異
前期型キャプチャーを狙うためにも、後期型(2025年6月~)と何が違うのか、しっかり理解しておこう。
まずエクステリアデザインは大きく変わっている。特にフロントまわりでは、ヘッドライトが細くなり、グリルに配置された新しいルノーのロゴを中心に、水平方向が強調されたデザインに。
 ▲新ロゴから波模様が広がるかのような視覚効果を狙い、フロントグリルにはポリカーボネート素材のブロック模様が備わる。また、バンパーの左右に配置された縦型のデイタイムランプも後期型のキャラクターを象徴するアイテムだ
▲新ロゴから波模様が広がるかのような視覚効果を狙い、フロントグリルにはポリカーボネート素材のブロック模様が備わる。また、バンパーの左右に配置された縦型のデイタイムランプも後期型のキャラクターを象徴するアイテムだ ▲リアはバンパー形状が若干変更され、リアライトがクリアレンズ化くらい。リアライトのCシェイプデザインは引き続き採用されている
▲リアはバンパー形状が若干変更され、リアライトがクリアレンズ化くらい。リアライトのCシェイプデザインは引き続き採用されている ▲インテリアでは、10.4インチ縦型ディスプレイがインパネ中央に備わる点が、前期型との大きな違い
▲インテリアでは、10.4インチ縦型ディスプレイがインパネ中央に備わる点が、前期型との大きな違いパワートレインは従来のE-TECHハイブリッドに加え、新たに1.3Lターボ+小型モーターのマイルドハイブリッドの2種類になり、1.3Lターボを搭載するモデルは廃止された。1.3Lマイルドハイブリッドには7速EDCが組み合わされ、WLTCモード燃費は17.4km/L。従来の1.3Lターボエンジン搭載車より燃費は0.4km/L向上している。
その他、先進運転支援機能では、対向車との前面衝突を回避する機能をはじめ3つの機能が追加された。
以上がマイナーチェンジの概要だ。こうしてみると、中身は前期型との大差はないことが分かるだろう。つまり好みの問題であるが、より曲線が美しく、マイルドな印象のデザインが好きなのであれば前期型でも十分満足できるはずだ。
 ▲前期型のフロント
▲前期型のフロント ▲前期型のリア
▲前期型のリア価格状況と考察:流通量増加で支払総額平均はダウン
2024年は時折上昇することもあった現行型キャプチャーの中古車支払総額だが、2025年に入って順調に下がり続けている。2025年6月時点の平均価格は270.4万円だ。
 ▲ルノー キャプチャー(2代目)の平均価格の推移
▲ルノー キャプチャー(2代目)の平均価格の推移一方で、中古車の延べ流通台数は2024年末から右肩上がり。2月には100台を突破し、6月には115台まで増えてきた。平均価格を押し下げた主な要因は、この流通量の順調な増加にあるだろう。
中古車の価格は需要と供給のバランスで決まるが、一定の需要(欲しいというニーズ)に対し、供給(流通量)が増えれば、価格には下げ圧力が強まるからだ。
 ▲ルノー キャプチャー(2代目)の流通量の推移
▲ルノー キャプチャー(2代目)の流通量の推移原稿執筆時点のカーセンサーネット掲載車を確認すると、やはりすべて前期型で、支払総額約170万円代から修復歴なし車が狙える。また平均走行距離は約1.9万kmで、まだまだこれから走り込める物件が多い。
参考までに記しておくと、現行型キャプチャーはデビュー時からマイナーチェンジまでの間に4回価格改定が行われている。最廉価グレードの「インテンス」で見ると、車両本体価格は299万円から337万円まで上がっていた。これは原材料価格や輸送費の高騰などが理由で、他の輸入車や国産車の一部でも見られた現象だ。
こうした状況下で、どのキャプチャーを狙えば良いか。予算別で考察していこう。
オススメの選び方①:支払総額200万円以内なら「インテンス」
 ▲1.3Lターボを搭載するインテンスのWLTCモード燃費は17km/L。後期型の1.3Lマイルドハイブリッド車の17.4km/Lと比べて遜色のない低燃費性能だ
▲1.3Lターボを搭載するインテンスのWLTCモード燃費は17km/L。後期型の1.3Lマイルドハイブリッド車の17.4km/Lと比べて遜色のない低燃費性能だ支払総額200万円以内で手に入れたいなら「インテンス」を中心に探すといい。原稿執筆時点で、走行距離3万km程度の物件を支払総額約180万円から見つけることができる。
いわゆるベースグレードの「インテンス」だが、上位グレードと比べても電動レザーシートや、車線中央を走るようにステアリングをアシストする機能が備わっていない程度で、装備は十分充実している。
また、走行距離3万kmというと少し抵抗を感じる人もいるかもしれないが、何しろ2021年登場という最新の車だ。例えば、4年落ちの2021年式で5万km走ったとしても、年間1.25万kmでしかないためネガティブな懸念はあまり必要ないだろう。それよりも走行距離の多少にかかわらず、日頃のメンテナンスが重要なので、定期点検記録簿などで確認しておこう。
▼検索条件
ルノー キャプチャー(2代目) × 2021年2月~2025年5月 × インテンスオススメの選び方②:充実した運転支援機能を求めるなら「インテンス テックパック」
充実した運転支援機能を求めるなら、標準グレードのインテンスに幾つかのオプション装備や電動レザーシートなどを追加した「インテンス テックパック」はいかがだろうか。走行距離2万km未満車で予算250万円から狙うことができる。
なお、追加されている装備下記のとおり。
・パーキングアシスタンス:駐車を支援する機能。
・360°カメラシステム:車を上から見たような映像で周囲を確認できる機能。
・ブラインドスポットワーミングシステム:死角を検知して警告する機能。
・オートハイビーム:対向車の有無を検知してハイビームとロービームを自動で切り替える機能。
 ▲インテンス テックパックには、おしゃれなフレンチSUVらしいレザーシートが標準装備される
▲インテンス テックパックには、おしゃれなフレンチSUVらしいレザーシートが標準装備される中古車購入では必ず実車を確認するのが鉄則だが、走行距離2万km未満なら、傷の有無など見た目の良好なコンディション車を見つけやすいだろう。
▼検索条件
ルノー キャプチャー(2代目) × 2021年2月~2025年5月 × インテンス テックパックオススメの選び方③:E-TECH ハイブリッド搭載グレードなら走行距離3万km未満車が狙い目
予算を300万円まで検討できるのであれば、燃費が良いE-TECH ハイブリッド搭載グレードの「イーテック ハイブリッド」「イーテック フルハイブリッド」が狙える。しかも、どちらも走行距離3万km未満の低走行車を見つけることが可能だ。
 ▲バックドアとシフトノブの根本に「E-TECH」と入る他、見た目はほとんどガソリン車との違いはない。ただし、バッテリーを搭載するため、ラゲージ容量が565L→440Lになる
▲バックドアとシフトノブの根本に「E-TECH」と入る他、見た目はほとんどガソリン車との違いはない。ただし、バッテリーを搭載するため、ラゲージ容量が565L→440Lになる同ハイブリッドシステムは、キャプチャーの兄貴分であるアルカナに搭載されたものと基本的には同じ。後期型でも採用されている同社の最新技術だ。
どちらのグレードにも、電動レザーシートなどを備える「レザーパック」があるが、そちらを狙いたい場合、予算を320万円まで上げれば、手に入れることが可能だ。
▼検索条件
ルノー キャプチャー(2代目) × 2021年2月~2025年5月 × イーテック ハイブリッド系▼検索条件
ルノー キャプチャー(2代目) × 2021年2月~2025年5月 × イーテック フルハイブリッド系
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。先日、中古車のホンダeも加わった。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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