【悲報】新型カングーから樹脂バンパーが消滅! 絶望したあなたに贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
カテゴリー: 特選車
タグ: トヨタ / スバル / ルノー / シトロエン / スポーツセダン / ステーションワゴン / ミニバン / SUV / シエンタ / カングー / レガシィアウトバック / C4カクタス / WRX S4 / 伊達軍曹
2025/09/05

あの「黒いバンパー」こそが逆に素敵だったのだが
好きな人は大好きな3代目ルノー カングーは2025年7月24日、内外装デザインの一部を改良するなどのマイナーチェンジを実施した……のはよいのだが、なんとそれを機に無塗装樹脂バンパーを採用するグレードは廃止され、カタログモデルは全車がボディ同色バンパーになったとのこと!
ルノー カングーという車は、あの無塗装樹脂バンパーがあってこそ魅力的なのだと、個人的には思う。そして筆者が個人的にそう思っているだけでなく、2025年8月現在の中古車市場で流通している3代目カングーのうち半数以上が無塗装樹脂バンパー採用グレードであるという事実から類推すると、多くの人は「カングーのバンパーは黒い無塗装樹脂の方が好き」と考えているはずだ。
それなのにカタログモデルの全車がボディ同色バンパーになってしまったのは、痛恨の極みというほかない。
しかし同時に、失われたモノについていつまでも嘆き続けたところで意味はないとも思う。ここはひとつ気持ちを切り替えて前を向き、カングー以外の「無塗装樹脂バンパーが素敵なモデル」を探してみることにしよう!
無塗装樹脂バンパーが素敵な車①|ルノー カングー(3代目・前期型)
→想定予算:総額320万~510万円
無塗装樹脂バンパーが廃止されたことでかなり動揺してしまったが、冷静になって考えてみれば「マイナーチェンジ前の現行型中古車を買えばいいだけの話である」ということに気がついた。

前述したとおり、現在流通している3代目ルノー カングーの中古車の半数以上、具体的には約6割の物件が、無塗装樹脂バンパー採用グレード。それらの中から自分の好みや予算感に合う物件を見つけ出すことさえできれば、今回の問題はほぼすべて解決する。

2025年8月下旬現在、中古車として狙うことができる3代目カングーの無塗装樹脂バンパー採用グレードの流通状況は、おおむね下記のとおりだ。
・クレアティフ:掲載台数16台、総額350万~440万円
・クレアティフ ディーゼルターボ:掲載台数3台、総額340万~400万円
・プルミエールエディション:掲載台数2台、総額320万~330万円
・プルミエールエディション ディーゼルターボ:掲載台数1台、総額290万円
・ヴァリエテ ブラックバンパー仕様:掲載台数3台、総額400万~440万円
・クルール ディーゼル MT:掲載台数2台、総額500万~510万円
流通量が多めで探しやすいのはクレアティフ、つまり無塗装樹脂バンパーを採用するカタログモデルのガソリンエンジン搭載車だ。しかし、カングーのような車の場合は自分の好みにとことんこだわり、数が少ないためやや見つけづらいかもしれないが、「本当に気に入った特別仕様車」を探してみるのも楽しいはずだ。
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ルノー カングー(3代目) × 無塗装樹脂バンパー採用グレード無塗装樹脂バンパーが素敵な車②|シトロエン C4カクタス(初代)
→想定予算:総額85万~310万円
3代目ルノー カングーと比べるといささか古い年式にはなってしまうが、内外装デザインのおしゃれっぷりに関してはカングー以上かも? と思えるのがこちら、シトロエン C4カクタスである。

シトロエン C4カクタスは、2016年10月に200台限定で発売された異色のクロスオーバーモデル。
前後の無塗装樹脂バンパーがイカしているのはある意味当然として、なんといってもボディサイドの衝撃吸収パネル「エアバンプ」が素敵だ。エアバンプのカラーは本国では4色が用意されていたが、日本仕様はボディカラーがホワイトの場合が茶色、その他のボディカラーではすべて黒のエアバンプが採用された。

ボディサイズは全長4155mm×全幅1735mm×全高1530mmというやや小ぶりなもので、パワートレインは最高出力82psの1.2L直3自然吸気エンジン+5速セミAT。
もちろんまったくパワフルではないのだが、車両重量が1070kgときわめて軽量であるため、どことなく往年のシトロエン 2CVにも通じる「のんびりしていて軽やかな、楽しい走り」を堪能できるのがC4カクタスの魅力。
200台しか輸入されなかったモデルだけあって、2025年8月下旬現在の中古車流通量は約16台と少なめだが、それでも総額120万~200万円付近のゾーンにて、ボディカラーにこだわりながら探すことができるだろう。
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シトロエン C4カクタス(初代)無塗装樹脂バンパーが素敵な車③|スバル レガシィアウトバック(4代目)
→想定予算:総額300万~430万円
ボディタイプはカングーと異なるが、「とにかく無塗装樹脂バンパーが似合う」という意味では、スバル レガシィアウトバックの現行型も有力な候補となるだろう。

スバル レガシィアウトバックは1995年に誕生した「レガシィグランドワゴン」以来連綿と作り続けられている、乗用車とSUVの長所を融合させたクロスオーバーSUV。レガシィグランドワゴンを含めると通算5代目となる現行型は、2021年10月に登場した。
基本骨格はインナーフレーム構造を採用したスバルグローバルプラットフォームに刷新され、ボディサイズは先代よりひと回り大きい全長4870mm×全幅1875mm×全高1675mmという、なかなか堂々たるもの。
日本仕様のパワーユニットは最高出力177ps/最大トルク300N・mの1.8L水平対向4気筒直噴ターボで、8速マニュアルモード付きCVTである「リニアトロニック」を介して四輪を駆動。
先進安全装備は、ステレオカメラと前後4つのレーダーを組み合わせた新世代のアイサイトに加え、3D高精度地図データを採用した高度運転支援システム「アイサイトX」も全車標準装備となる。
基本となるグレードは、フラッグシップにふさわしいプレミアム感を持ち味とする「Limited EX」と、ダークメタリック塗装を施した18インチアルミホイールやラダータイプのルーフレール、ブラックのフロントグリルなどでタフなギア感を強調した「X-BREAK EX」の2種類。
いずれのグレードも無塗装樹脂バンパーを採用しているわけだが、無塗装樹脂バンパーを好むというセンスをお持ちの方により刺さるのは「X-BREAK EX」の方だろう。

その中古車価格は総額290万~450万円といったところで、総額350万円前後のゾーンにて、かなり悪くないニュアンスの1台が見つかるはず。
あるいは、もしも予算的な余裕があるなら、2023年9月に登場した特別仕様車「リミテッドEX アクティブ×ブラック」を総額420万円前後で狙ってみるのも素敵だ。
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スバル レガシィアウトバック(4代目)無塗装樹脂バンパーが素敵な車④|トヨタ シエンタ(3代目)
→想定予算:総額210万~270万円
無塗装樹脂バンパーのルノー カングーを好むタイプの人にとっては眼中にない車かもしれないが、現行型トヨタ シエンタも、実は「無塗装樹脂派」にとっての有力な候補のひとつであるように思える。

3代目トヨタ シエンタは、2022年8月に登場したトヨタのコンパクトミニバン。といっても3列シート仕様だけでなく2列シート仕様もあるため、そちらはミニバンというよりは「カングー的なMPV」としてとらえることもできる。
ちなみに、3代目シエンタの全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mmというボディサイズは、初代カングーの寸法に(全高以外は)どことなく近い。あくまでも「どことなく」だが。
用意されるパワーユニットは最高出力120psの1.5L直3自然吸気ガソリンエンジンと、同91psの1.5Lエンジンに同80psのモーターを組み合わせたハイブリッドの2種類。その走行フィーリングはルノー カングーとは異なるものだが、3代目シエンタも決して悪いものではなく、特にハイブリッド車の28.2~28.8km/LというWLTCモード燃費には、かなり引かれるものがある。

カングーに興味がある人からするとノーマークだったかもしれない「トヨタのミニバン」であり、今もノーマークではあるのかもしれない。しかし今一度、虚心坦懐にというか、フロントグリルに付いているエンブレムがトヨタのものではなく、フィアットとかルノーとかのものであると無理やりイメージしながら、シエンタの写真を眺めていただきたい。

……その目には、様々な欧州車にも決して負けない「なかなかおしゃれな無塗装樹脂バンパーのMPV」が、映っていないだろうか?
もちろんMPVとしての使い勝手は抜群なシエンタであり、中古車価格も、走行1万km台までのハイブリッドG(ハイブリッド車の中間グレード)であっても総額260万円付近からと、圧倒的にお手頃。
無理にとは申し上げないが大穴的な選択肢として、ぜひ3代目トヨタ シエンタにも注目してみることをオススメしたい。
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トヨタ シエンタ(3代目)無塗装樹脂バンパーが素敵な車⑤|スバル WRX S4(初代)
→想定予算:総額320万~460万円
「無塗装樹脂バンパーの車」というと自動的にカングーのようなMPVや、あるいはSUVなどが連想されるため、ここまではそういったカテゴリーに絞って「代わり」を探してきた。
しかし、冷静に考えてみれば、候補をMPVやSUVなどに限定する合理的な理由は特になく、そもそも、購入後にカスタムされたものを含む「無塗装樹脂バンパーのMPVやSUV」というのは今や大定番というか一種の流行りモノになってしまったため、いささか食傷気味であるという側面もある。
だが、それでもやっぱりバンパーはボディ同色よりも無塗装樹脂の方が好きだ――と思うなら、MPVやSUVではなく「意外なカテゴリーの車」に黒バンパーが付いているモデルを探すべきなのかもしれない。
そう考えたときに注目されるべきはスバルの4WDスポーツセダン、初代スバル WRX S4であるだろう。

2021年11月に登場した初代スバル WRX S4は、最高出力275psの水平対向4気筒ターボエンジンに、スバルならではのフルタイム4WDを組み合わせたスポーツセダン。車体の骨格には新世代の「スバルグローバルプラットフォーム」と「フルインナーフレーム構造」を用い、さらに構造用接着剤を積極的に採用するなどしてボディを強化している。
そのため、いわゆる走りの部分についてはとにかく素晴らしい1台であり、優秀なフルタイム4WD車でもあるため――荷物が十分に載るかどうかはさておき――雪山やキャンプなどへ向かうためのギアとして活用することもできる。
そして、前後バンパーおよびホイールアーチなどには「無塗装樹脂パーツ」が採用されている。

比較的高額で高性能なスポーツセダンであるにもかかわらず無塗装樹脂パーツを採用したことについて、守旧派のスバルファンからは当初から疑問の声も上がっていた。また現在も、初代WRX S4の新車販売台数はいささか苦戦している。
その苦戦が無塗装樹脂バンパーのせいなのかどうかは不明だが、そこはわりとどうでもよい話である。「とにかく自分は無塗装樹脂バンパーの車が好きなんだ!」という人間にとって初代スバル WRX S4は、前述した初代トヨタ シエンタをも超える大穴になり得るポテンシャルを秘めている。
まぁ「スポーツセダン×無塗装樹脂バンパー」という意外性が刺さる人の数がどれほどのものかはわからないが(たぶん少ないだろう)、もしも少しでも「おっ?」と感じたのであれば、ぜひ初代スバル WRX S4の中古車をチェックしてみていただきたい。素晴らしい乗り味の車であることは間違いなく、中古車価格も総額320万円~と、まずまず現実的だ。
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スバル WRX S4(初代)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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