新型デリカミニの上級グレードが290万円超で絶望した人に贈る「半額で買えるこれ、代わりにどうですか?」5選
カテゴリー: 特選車
タグ: ホンダ / スズキ / 三菱 / ダイハツ / 軽自動車 / ハイゼットデッキバン / スペーシア / N-VAN / N-BOX / タント / デリカミニ / 伊達軍曹
2025/11/29
▲新型デリカミニの最上級グレードの車両価格は290万円超え。さすがにちょっと考える……という方に半額程度で買える、新型デリカミニと似た種類の魅力を備えたモデルを探してみましょう!新型はかなり良さそうだけど……
フルモデルチェンジを受けて2025年10月29日に発売された新型三菱 デリカミニが大人気となっています。
新型デリカミニは、「親しみやすくカワイイ造形であると同時に、タフなカッコよさもある」というデザイン上の美点を従来型以上に強調し、使い勝手や安全性能、そして走行性能なども全方位的にブラッシュアップ。その結果、月販目標台数が4000台であるのに対し、10月28日の時点ですでに1万台以上のオーダーが入るというスマッシュヒットを記録しました。
▲発表されるや否や、注文が殺到した新型三菱 デリカミニ。とにかく大人気だそんな新型デリカミニをぜひ手に入れてみたいという思いはあるのですが、最上級グレードである「660 T プレミアム デリマル パッケージ 4WD」の車両価格は290.7万円と、「ほぼ300万円」と言える金額。初代の最上級グレードが227.2万円だったことを考えると、なんと60万円以上値上がりしたことになります。
さすがにその価格はちょっと……ということで、新型デリカミニのおおむね半額で買える「代わりのモデル」を探してみることにしましょう!
新型デリカミニの代わり①|スズキ スペーシア(2代目) ギア
→想定予算:総額120万~150万円
順当なところではコレでしょう。スズキの軽スーパーハイトワゴン「スペーシア(2代目)」のSUVライクな派生モデルとして2018年12月に登場した「スペーシア ギア」です。
▲こちらが初代スズキ スペーシア ギアスペーシア ギアは、2代目スペーシアに専用デザインのフロントバンパーや、プロテクターを模した装飾パネルなどを採用してSUVライクなスタイリングを実現させた軽スーパーハイトワゴン。全高は、新型デリカミニのFF車と4WD車のちょうど中間といえる1800mmです。
スペーシア ギアはインテリアの細部も専用仕立てで、メーターやシートステッチにはオレンジのアクセントカラーを採用。助手席前の収納スペースは、標準車であるスペーシアではスーツケースをモチーフとする形状でしたが、スペーシアギアのそれはツールボックス(工具箱)をイメージしたデザイン。
また荷室のフロアや後席の背面も、汚れに強いタフな防汚仕様となっています。
▲良い意味で道具っぽいニュアンスとなるスズキ スペーシア ギアの運転席まわり。助手席の前方にある収納スペースのデザインはツールボックス(工具箱)をモチーフとしている
▲キャビン全体の様子はこのような感じ基本となるグレードは「ハイブリッドXZ」と「ハイブリッドXZターボ」の2種類で、いずれも発進時にモーターのみで走行できるマイルドハイブリッド機構を搭載。駆動方式は両グレードともFFと4WDが用意されています。
スペーシア ギアの4WD車における四駆性能は、正直申し上げて新型デリカミニほど本格的ではありません(とはいえ新型デリカミニの4WD車も、スズキ ジムニーなどと比べれば決して「本格的」ではないのですが)。
しかし、駐車場付きのオートキャンプ場へ行く程度であれば特に問題はありませんし、「自分はそもそも四駆性能うんぬんではなく、デリカミニのデザインと雰囲気にホレたのだ!」という人であれば、初代スズキ スペーシア ギアのデザインと雰囲気も、普通に気に入ることでしょう。
▲このデザインを「アリ!」と思うならアリ。ちなみに走らせてみても、スペーシア ギアの走行フィールはなかなかのモノだそんなスペーシア ギア各グレードの中古車支払総額目安は、おおよそ下記のとおりです。
●660 ギア ハイブリッド XZ:総額100万~230万円
●660 ギア ハイブリッド XZ 4WD:総額130万~200万円
●660 ギア ハイブリッド XZターボ:総額130万~200万円
●660 ギア ハイブリッド XZターボ 4WD:総額140万~220万円
●660 ギア マイ スタイル:総額160万~210万円
●660 ギア マイ スタイル 4WD:総額180万~220万円
▼検索条件
スズキ スペーシア(2代目) × ギア系新型デリカミニの代わり②|ダイハツ タント ファンクロス(4代目)
→想定予算:総額130万~170万円
新型デリカミニの「カッコかわいい」というニュアンスとはやや異なる「タフな感じでカッコいい(でも、よく見るとカワイイ気がしないでもない)」というデザインにはなりますが、ダイハツ タント ファンクロス(4代目)も、新型デリカミニの約半値で買える“代わり”としては十分に魅力的です
▲2022年10月に登場したダイハツタント ファンクロスダイハツ タント ファンクロスは、ダイハツの軽スーパーハイトワゴン「4代目タント」が2022年10月のマイナーチェンジを受けた際に追加設定された、SUVテイストをふんだんに取り入れたモデル。
エクステリアにおいては専用デザインのヘッドランプやフロントグリル、フロントバンパー、シルバー装飾、サイドガーニッシュなどで力強さを表現し、レジャーシーンで活躍するルーフレールも標準装備。そしてインテリアでは、オレンジのアクセントカラーやカムフラージュ柄のシートを採用。ファブリックのシート表皮やリアシートの背面には、汚れに強く、濡れても簡単に拭き取れる撥水加工が施されています。
また、暗い場所での荷物の積み降ろしに役立つラゲージルームランプ(デッキサイド右側/天井)や、後席用USBソケット(後席右側1口)が標準で備わっているのも、ファンクロスの特徴です。
▲オレンジの差し色が効果的に配されているタント ファンクロスの運転席まわり
▲カムフラージュ(迷彩)柄のシート表皮には撥水加工が施されているこちらの4WD車の四駆システムもスズキ スペーシア ギアの場合と同様、決して本格的なものではありませんが、普通にオートキャンプ場へ行くぐらいなら何の問題もなし。
そしてダイハツ タントならではの「ミラクルオープンドア」は他社の類似モデルにはない特長として、アウトドアでも大いに活躍するはず。このビジュアルと雰囲気にピンときたのであれば、大いにアリな選択肢でしょう。
現行型ダイハツ タント ファンクロス主要グレードの中古車支払総額は下記のとおりです。
●660 ファンクロス:総額130万~200万円
●660 ファンクロス 4WD:総額150万~210万円
●660 ファンクロスターボ:総額140万~230万円
●660 ファンクロスターボ 4WD:総額160万~230万円
▼検索条件
ダイハツ タント(4代目) × ファンクロス系新型デリカミニの代わり③|ホンダ N-BOX ジョイ(3代目)
→想定予算:総額160万~170万円
新型デリカミニの約半額=約150万円というラインを若干超えてしまうのですが、3代目ホンダ N-BOXのジョイというグレードも、「おおむね半値でイケる代替案」としてはかなり悪くない選択肢です。
▲2024年10月に追加された現行型ホンダ N-BOXの新グレード、「ジョイ」N-BOXジョイは、ご存じ一番人気の軽スーパーハイトワゴンである3代目ホンダ N-BOXに2024年10月に追加された派生グレード。
「誰でも気軽にリラックスした時間を満喫できる車」を目指して開発されたという同車は、立体感のあるヘッドライトや、ブラックとボディカラーのコンビネーションバンパーなどによって「道具感」と「アクティブ感」を際立たせたエクステリアを採用。
そしてインテリアでは、汚れが目立ちにくいチェック柄の撥水シートの採用や、後部座席をダイブダウンするだけで後端まで限りなくフラットに近づく室内フロアによって「テラスのような空間」を創出。様々なシーンでリラックスして過ごせるその空間を、ホンダは「ふらっとテラス」と名付けています。
▲落ち着いたニュアンスの運転席まわり。各部の上質感もなかなかのモノ
▲後部座席を床下にサッと格納することで生まれる広大でおしゃれな「ふらっとテラス」こちらの4WD車も、新型デリカミニの4WD車ほど「四駆性能」を売りにしているタイプではありませんが、後席をダイブダウンして、しゃれたチェック柄撥水ファブリックに包まれた「ふらっとテラス」の中で寝転べば、他の類似モデルではなかなか得難い満足感や「この車を選んでよかった感」を覚えることができるでしょう。
そんなホンダ N-BOXジョイ各グレードの中古車支払総額は、おおむね下記のとおりです。
●ジョイ 660 2トーン:支払総額160万~250万円
●ジョイ 660 2トーン 4WD:支払総額200万~250万円
●ジョイ 660 ターボ 2トーン:支払総額190万~280万円
●ジョイ 660 ターボ 2トーン 4WD:支払総額210万~260万円
●ジョイ 660 モノトーン:支払総額160万~220万円
●ジョイ 660 ターボ モノトーン:支払総額160万~220万円
●ジョイ 660 モノトーン 4WD:支払総額190万~230万円
●ジョイ 660 ターボ モノトーン 4WD:支払総額210万~240万円
▼検索条件
ホンダ N-BOX(3代目) × ジョイ系新型デリカミニの代わり④|ホンダ N-VAN +スタイル ファン(初代)
→想定予算:総額120万~150万円
軽乗用車ではなく「軽商用車」にはなるのですが、ある種の人には、ホンダ N-BOXとよく似たデザインの軽商用車であるホンダ N-VANの「+スタイル ファン」というグレードも、ぜひチェックしてほしいものです。
▲こちらが軽貨物車登録となるホンダ N-VANの「+スタイル ファン」というグレード2018年7月に登場したホンダ N-VANは、俗に軽商用バンと呼ばれるタイプの軽自動車で、主には配送業者の方々などに使われるタイプのモデル。そのため全車が4ナンバーの軽貨物車登録となり、運転席以外のシートは非常に簡素だったりもします。しかしその分だけ、積載性能は軽スーパーハイトワゴン以上です。
とはいえホンダ N-VANの通常グレードを乗用車として使うのは、機能の面でもデザイン性の面でもなかなかキツいものがあります。
しかしホンダ N-VANには、乗用車的に使われることも想定した「+スタイル ファン」および「+スタイル クール」というグレードがありました。この2つのうちの「+スタイル ファン」であれば、デザイン的にも雰囲気的にも、そして機能性の面でも、新型デリカミニに十分対抗できます。
▲「ガーデングリーン」というボディカラーだと、全体の印象はこのような感じに商用車なので当たり前ではあるのですが、きわめてボクシーなフォルムはなかなかカッコよく、それでいてフロントマスクは丸目のフルLEDヘッドライトにより愛嬌たっぷりなイメージ。特に「ガーデングリーン」や「プレミアムイエロー・パールII」あたりのかわいいボディ色であれば、車全体の雰囲気はかなりいい感じになるでしょう。
そしてとにかく荷物がたくさん積める車ですし、助手席側にはセンターピラー(ボディ中央の柱)がないため、車両のサイドからの荷物の出し入れはとっても楽ちんです。
▲軽乗用車であるN-BOXのインパネ周辺とはデザインなどがいろいろ異なるが、それでも乗用車的なテイストは十分感じられるN-VANの運転席まわり
▲後席をサッと倒せば、そこには広大な荷室スペースが出現する。ただし商用車ゆえ、運転席以外のシートの作りは簡素で、特にリアシートはきわめて簡素とはいえあくまでも商用バンであるため、助手席や後部座席は非常に簡素で、長い時間座っていたいとは思えない作りです。そのため、これから買う車に2~4人が乗る機会が多いという人には、正直あまりオススメできません。
しかし「基本的には自分1人が乗るが、たまに自分以外が乗車するときもある」というようなニュアンスの人でしたら、「道具感を追求した車」ではなく「本物の道具」であるN-VAN+スタイル ファンを、おしゃれでありながらも本格的なギアとして、楽しく有効に活用できるでしょう。
そんなN-VAN +スタイル ファン主要グレードの中古車支払総額は、おおよそ下記のとおりです。
●660 +スタイル ファン:総額130万~200万円
●660 +スタイル ファン 4WD:総額140万~200万円
●660 +スタイル ファン ターボ:総額130万~210万円
●660 +スタイル ファン ターボ 4WD:総額150万~240万円
▼検索条件
ホンダ N-VAN(初代) × +スタイル ファン系新型デリカミニの代わり⑤|ダイハツ ハイゼットデッキバン(4代目)
→想定予算:総額130万~170万円
ここまでは、新型三菱 デリカミニと同ジャンルである「SUVライクな軽スーパーハイトワゴン」の中から代替案を探してまいりました(※軽商用バンであるホンダ N-VANを除く)。
しかしよく考えてみれば新型デリカミニの本質的な魅力とは、スーパーハイトがどうのこうのという具体的な部分ではなく、「アウトドアでアクティブに遊べる(または、遊べそう)」というイメージを見事にかき立ててくれる部分にこそ、あるのではないかと思います。
もしもそうであるならば、新型デリカミニの約半値で買える代替品はコレでもいいはず。ダイハツ ハイゼットカーゴの後部ラゲージスペースを開放型のデッキにした1台、ダイハツ ハイゼットデッキバンです。
▲工事関係の業者さんなどに使われる場合が多いダイハツ ハイゼットデッキバン。しかし昨今はアウトドア用に、あるいはファッションアイテム的なものとして、この車を使っている人もいるダイハツ ハイゼットデッキバンは1988年以来、軽バンと軽トラを融合させたような存在として、様々な業者の方々から根強い人気を博してきたモデル。しかし2021年に登場した4代目は「アウトドアでアクティブに遊ぶこともできる車」でもあります。
もちろん基本的には「業者さん向けの車」ではあるのですが、オフビートカーキメタリックなどのカッコいい色味も用意し、「後部のデッキにサーフボードなどを放り込み、アクティブに使いまくれる楽しい車」としても訴求されているのです。
こちらであれば、実用性の高さとプロスペックなニュアンス、そして「しかしなんとなくカワイイ」という部分において、新型デリカミニとおおむね似たレベルの(?)満足感を覚えることができるでしょう。
▲デッキ部分の寸法はご覧のとおり。ちなみに軽トラックの場合は2人しか乗車できないが、デッキバンは4名まで乗ることができる
▲さすがに乗用車的な高級感はないが、それでも「ザ・商用車」という感じでは決してないダイハツ ハイゼットデッキバンの運転席まわりもちろん万人向けの選択肢ではありませんが、「とにかく個性的な車が好きだ!」という人にはハマるはず。
中古車の支払総額は総額130万~260万円と上下に幅広いのですが、商用車然とした「660 L」であれば総額140万円前後、乗用車っぽい雰囲気もある「660 G」の場合は総額160万円前後で、超低走行物件を見つけることが可能です。
▼検索条件
ダイハツ ハイゼットデッキバン(4代目)
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。
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