レガシィアウトバック

【連載:どんなクルマと、どんな時間を。】
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?

カントリーライフに馴染む北米ライクな“いなたさ”

ナカムラルイさんは、長野を拠点に活動するイラストレーターだ。パートナーのハルナさんも、粘土でアクセサリーなどを制作するクレイ作家として活動している。二人は今年から、自然に囲まれた上田市近郊のログハウスで暮らし始めた。
 

レガシィアウトバック

部屋にはまきストーブがあり、仕事の合間にDIYやお菓子作りといった手仕事の他、庭づくりや山菜採り、野良仕事などを楽しみながら日々を過ごしている。

そんなルイさんのカントリーライフを“ワークホース”として支えているは、スバル レガシィアウトバック(初代)。シャンパンゴールドとグレーメタリックのツートーンカラーを採用する、L.L.Beanエディションである。
 

レガシィアウトバック

ルイさんは30代になったばかり。2003年式というと自身の年齢と比べてもかなり古いモデルになるが、2000年代前半の日本車のデザインに強く引かれるという。

「当初はネイビー×グレーのスバル フォレスターL.L.Beanエディションを購入する予定だったんですが、狙っていた個体が購入直前で売れてしまい、代わりに見つけたこちらを3年前に入手しました。買いやすい価格帯も魅力でしたが、車体色含め、スバル車特有の“いなたさ”も気に入ってます」
 

レガシィアウトバック

ご存じのとおり、アウトバックはアウトドア文化の本場である北米やオーストラリア市場のニーズに応える形で登場したレガシィの派生モデル。そんな背景もまた、古着をはじめ、質実剛健な古き良きモノを愛好するルイさんのライフスタイルにしっくりと馴染んでいる。
 

日常から全国の展示会までトラブルなく走れるタフさも魅力

郊外の自宅から町までは車で20分以上。日常の買い物や休日のドライブはもちろん、イベント出店や作品展示のために東京や横浜といった遠方へも、このアウトバックで出かける。
 

レガシィアウトバック

年間走行距離は約2万kmとかなり多いが、これまで大きなトラブルはなく、一度だけベルトの劣化によるパワステ故障が発生した程度。ちょうど購入店の近くで起こったため、そのまま持ち込み修理して事なきを得たという。このあたりはさすが国産車だ。

「静かだし、車内も広々としていて快適です。スピーカーの音質も良いので音楽も楽しめます。私は窓を開けて季節の風を感じながら走る時間が好きですね」と、ハルナさんもアウトバックの快適性に太鼓判を押す。
 

レガシィアウトバック

以前のルイさんの愛車はジムニー。中でもよりワイルドなJA12型の幌仕様だったとか。その乗り味と比べれば、今のアウトバックがいかに快適かは言うまでもない。ちなみにルイさんのお気に入りのドライブミュージックは、カナダ出身のシンガーソングライター、マック・デマルコの曲だという。
 

レガシィアウトバック

レガシィアウトバック

休日は上田市街地へ出かけることが多い。近年は地方にも、東京に劣らない魅力を持つ独立系書店や、こだわりのコーヒーが味わえるカフェなど、文化の香りを感じさせる店が増えている。そうした場所を巡っては、ちょっとした暮らしの知恵や作品制作のインスピレーションを得ているのだそう。

こうしたお店へ愛車で直接アクセスできるのは、むしろ地方暮らしならではの特権といえるかもしれない。
 

レガシィアウトバック▲取材当日は上田市街地にあるブックカフェ「本と茶NABO(ネイボ)」へ。彼の作品集もこちらで購入可能

レガシィアウトバック▲気になる本をピックした後に向かったのは同じく上田市街地にあるカフェ「yard(ヤード)」

「僕らはこれといった趣味があるわけではなく、しいて言えば今は“暮らし”そのものが趣味みたいなものなんです。お互いフリーランスなので、気分がのったときが休日。特別なことをしなくても、気ままに2人でドライブする時間が心地いいですね」

最近最も印象に残ったドライブ先は、霧ヶ峰高原にたたずむ山荘「クヌルプ・ヒュッテ」。美味しい食事と宿泊を楽しんだことが、何よりの思い出になっているという。

今度は、このアウトバックで車中泊をしながら北海道を巡る旅をしてみたいそうだ。
 

レガシィアウトバック

▼検索条件

スバル レガシィアウトバック(初代)
文/佐藤旅宇、写真/岡田なつめ、尾形和美
トヨタ 86

ナカムラ ルイさん、タケバ ハルナさんのマイカーレビュー

スバル レガシィアウトバック(初代)

●購入価格/70万円
●年間走行距難/約2万kmくらい
●マイカーの好きなところ/快適に安定して走ってくれて、荷物もたくさん乗るところ
●マイカーの愛すべきダメなところ/しいて言えば燃費
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/アウトドアの趣味がある方や家族連れ

佐藤旅宇

ライター

佐藤旅宇

オートバイ専門誌と自転車専門誌の編集記者を経て2010年よりフリーライターとして独立。様々なジャンルの広告&メディアで節操なく活動中。現在の愛車はフォルクスワーゲン クロスUP!と日産 ラルゴの他、バイク(HONDA)とたくさんの自転車。