今も古さを感じさせない絶滅危惧車のNXクーペは、本当にタイムマシンだったのかもしれない
2018/10/13

カジュアルでかわいいクーペ
黄色いNXクーペがCGで登場するテレビCMを覚えている読者もきっといることだろう。
「タイムマシンかもしれない」というナレーションとともに「日産のKids at heart」というキャッチフレーズが印象的だった。
社名はNewの頭文字と、未知数を表す「X」を組み合わせたもの。ベースとなっているのは同時期のサニーでプラットフォーム、エンジン、サスペンションなどのハード面はほぼ同じ。
ただ、サスペンションだけは、低まった車高や重心に合わせ微調整されていた。
ファッショナブル&スポーティ、というコンセプトで1990年に登場したNXクーペ。
デザインは日本とアメリカの日産デザインインターナショナル(現日産デザインアメリカ)が手がけたが、アメリカのものが採用された。
NXクーペはサニー RZ-1の後継車だが、それまでのボーイッシュでスポーティな雰囲気とは違いカジュアルで“かわいい”路線へと変革を遂げた。
ターゲットは北米の若い女性だったという説もあるが、日産としては世界市場を狙っていた。
若者で、自分の感性を十分に表現でき、100万円台という手頃な価格設定がウリ文句だった。
エンジンは1.5L、1.6L、1.8Lがラインナップされ、北米モデルには2Lの設定もあった。ただ、あくまでもサニー譲りのものゆえに、特筆するような高性能さは皆無だった。

当時、日本でのクーペ需要は男性メインで、バブル景気のイケイケな時代背景もあってか、「高性能」、「高級」に目が行きがちだったのだろう。日本でのNXクーペの売れ行きはイマイチだった。
新車の売れ行きがイマイチで、高性能がウリでもなかった車であれば……、新車デビューから28年も経過すると残存台数も少なくなるもの。2018年10月12日現在、カーセンサーnetに掲載されているNXクーペはたったの1台しかない。
不思議なもので、今見ても古さを感じさせず、デビュー当時の「タイムマシンかもしれない」というキャッチコピーに真実味が帯びてくる。普遍性をもつデザイン、ということは隠れたスグレモノだったのかもしれない。
個人的には、ドアのキャッチ部分に設けられた傘の収納スペースを見るだけで、萌えてしまう。最近のロールスロイス車にも同様のギミックがあるが、実はNXクーペからアイデアを流用していたりして?
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