人気のホンダ WR-V。コンパクトカーとあまり変わらないサイズのSUVは扱いやすさもあまり変わらないのか実証してみた
2024/07/25

計画の4倍も爆売れしてる小型SUVのWR-Vってなにがいい?
2024年3月の発売以来、わずか1ヵ月で累計販売台数が約1万3000台と、月間販売計画の4倍以上となる売れ行きのホンダ WR-V。
タイのホンダR&Dアジアパシフィックで開発され、インドで生産されるグローバルモデルです。
丸みを帯びた都会的なクロスオーバーSUVが多い中で、ゴツッとしたデザインがワイルドでかっこいいですよね。しかも、新車価格は209万8800円からとお安い! そりゃ売れまくっちゃうわけです。
▲こちらが「SUVに乗りたいけど大きい車はちょっと……」という人にオススメしたいWR-V。写真では大きく見えるが、実はフツーのコンパクトカーとサイズ感は大きく変わらないそんなWR-Vですが、「SUVはかっこいいけど、大きいのは運転が大変そう」と思ってる人も多いみたい。カーセンサー編集長の私、中村も、大きな車の運転が特別得意というわけではないので、その気持ちよくわかります。ところがですね、乗ってみたら意外とフツーにいけちゃうことが判明。
しかも、このサイズ感だからこそイイじゃない! と思えるポイントもたくさん見つけちゃいました。
▲メーカーの広報写真を見るとかなり大きく見えますが、これはデザインの妙で実は……▼検索条件
ホンダ WR-V(初代) × 全国【サイズ感】大きく見えるけど定番コンパクトカーとほぼ同じ
ということで、実際WR-Vに乗りながら編集長の中村がワイルドな見た目なのに、フツーのコンパクトカーと同じように使えて「イイじゃない!」と思ったポイントをご紹介します。
今回は定番の人気コンパクトカー、フィットと乗り比べをしてみました。
実際に触れる&乗ってみると、WR-Vのなにがそんなによくって売れまくっているのか、納得でした。まずは最も気になる外観からご紹介。
ワイルドなデザインがイイじゃない
▲迫力ある大きなグリルによってサイズ以上に大きく見えるのがWR-Vの特徴カクカクとしたボディに、ロングノーズ(バンパー部分が長いこと)、そして直立したグリルのデカさ! すごく迫力がありますよね。
フェンダーのゴツッとした樹脂ガーニッシュやシルバー塗装のドアロアガーニッシュも利いて、踏ん張り感のある力強い印象を受けます。
▲横から見てもドシッとした力強さがあるSUVもいろいろあってシュッとした形のクーペライクで都会的なSUVも多い中、ゴツくて丈夫そうでギア感のある“ザ・アウトドア”なWR-Vは逆に新鮮な気もします。
こういうアウトドアっぽさって、実際はアウトドアな遊びなんか全然しなくても、なんか全能感が得られるというか、なんでもできそうで自由な気分になれてイイじゃない! とあらためて実車を見て思った次第です。
▲SUVっぽさの象徴がこのフェンダーの樹脂。タフな印象を与える
このサイズ感がイイじゃない
▲ステップワゴン(奥)とフィット(手前)を比較した際の差。WR-Vの全長はステップワゴンよりかなり短く、フィットよりは少しだけ長い迫力あるデザインと中の広々感は欲しいけど、大きすぎて運転が大変なのはイヤ……そんなわがままをかなえてくれるいい落としどころだなぁと感心しちゃったのがこのサイズ感。
フィットに代表されるコンパクトハッチバックよりひと回り大きくて、ステップワゴンのようなミドルサイズミニバンよりひと回り小さい感じです。実際にフロント部分を合わせて比べてみると写真のような違いです。
ちなみに、クーペライクなシティ派コンパクトSUV、ヴェゼルとは長さも幅もほぼ同じで、WR-Vの方がちょっと背が高いといったサイズです。
| モデル | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | 新車価格 |
|---|---|---|---|---|
| WR-V (初代) |
4325 | 1790 | 1650 | 209万8800円~ |
| フィット (4代目) |
3995 | 1695 | 1565 | 165万5500円~ |
| ステップワゴン (6代目) |
4800 | 1750 | 1840 | 316万9100円~ |
| ヴェゼル (2代目) |
4330 | 1790 | 1580~1590 | 264万8800円~ |
| モデル | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | 新車価格 |
|---|---|---|---|---|
| WR-V(初代) | 4325 | 1790 | 1650 | 209万8800円~ |
| フィット(4代目) | 3995 | 1695 | 1565 | 165万5500円~ |
| ステップワゴン(6代目) | 4800 | 1750 | 1840 | 316万9100円~ |
| ヴェゼル(2代目) | 4330 | 1790 | 1580~1590 | 264万8800円~ |
【使い勝手】コンパクトカーより明らかに広い室内
荷物がガシガシ積め込めてイイじゃない
▲ラゲージスペースは横幅、奥行き、高さと全部が広い! 日常の買い物でこのスペースが埋まってしまうことはほぼないと言ってよさそう奥行きも幅も高さもしっかりあるラゲージルーム。やっぱりフィットみたいなコンパクトカーより断然余裕を感じます。
多分、日常の買い物の際、荷物の配置をわざわざ考えて積むことはほぼないんだろうなっていうレベルの広さです。
▲こちらはメーカーの広報写真。こんなに満載にすることはめったにないだろうが、「いざというとき」でも安心テントやBBQグリルを積んでのキャンプはもちろん、25インチのスーツケースと21インチのスーツケースがそれぞれ2個ずつ積めます。
なので、家族や友達との旅行で「あー、アレ持って行きたいけどスペースがなぁ……」と悩むことはなさそうです。
後席ドアが大きくてイイじゃない
実はWR-Vの後席のドアは、かなり大きくて乗り降りしやすいんですよ。
スライドドアは所帯じみてるから避けたいなと思いつつ、実際使うこと考えるとスライドドアじゃないと入り口が狭くて、チャイルドシートに乗せるときとか大変……とSUVをあきらめているみなさん、ぜひチェックしてみてくださいね。
ドアがちゃんと開ける状況ならノンストレスで乗り込めます。
後席の頭も足元も広々しててイイじゃない
▲身長161cmの編集長(左)と170cmの編集部員(右)が乗ってみた図。天井と足元のゆとりが半端じゃない!後席に乗り込んでみると、頭と天井の間のスペースがたっぷりで、車に乗り込んだとき特有の圧迫感がまったくないんです。
大人2人で並んでみてもこのとおり、ドアパネルや窓が内側に倒れ込んでないデザインのおかげで、肩のスペースもゆったりしています。
ホイールベースと呼ばれる前と後のタイヤの間隔が2650mmと長くとられていることもあって、ひざの前にも余裕があります。友達と乗り合わせて出かけるにも、子供をチャイルドシートに乗せるにもうれしい広々空間です。
後ろも涼しくてイイじゃない
▲低価格でも後席の快適性は担保。これぞ世界のホンダクオリティ後席にもエアコンの吹き出し口が付いてるんです。しかも一番安いグレードのXにもちゃんと付いてます。
お手頃価格のコンパクトカーだとどうしても後席の快適性って端折られがちなんですが、後ろに座る人が家計の決裁権を握っているならココ、大事です!
そうじゃなくても、後ろの人が暑すぎたり、後ろを気づかって前の人が寒すぎたりってことから解放してくれる大事なポイントです。
すっきりしててイイじゃない
▲派手さはないが、必要なものが必要なところにちゃんと整理されている印象を受けるインパネ正直言って、まるで豪華な内装ではないです。でもインパネまわりのデザインといい、汚れが気にならなそうな模様のシート地や形状といい、とにかくすっきりしています。
すっきりしてるのは、車内が広々感じる効果もあるみたい。豪華さを求める人には向かないけれど、クリーンならよし! という人にはむしろイイんじゃないかなと思います。
▲要所にソフトパッドが用いられており質感も抜かりない
▲アームレストにもソフトパッドが使われており快適【運転感覚】むしろWR-Vの方が扱いやすいかも
外観が好みで使い勝手が抜群でも、運転しづらいとマイカーの候補にはできないですよね。なので実際に乗ってみました!
パワーがあっていいじゃない
▲見た目の印象で「ちょっと重ため」かなと思っていたが、むしろ軽快さが感じられる乗り味WR-Vにはハイブリッドもターボ付きもなく、1.5L自然吸気の純エンジン車のみ。
電気ならではのとびぬけた出足のよさや、過給機によるパワフルさはないのですが、排気量は1.5Lと今どきのコンパクトカーとしては大きなエンジンを搭載しているので、十分出足もよく、力強い走りです。
地上高が高くてイイじゃない
▲オフロードを走らなくても日常で安心感を得られる最低地上高最低地上高は195mmとしっかり高さがあるので、ルックスがワイルド、そして悪路走破性も確保できるのがイイですよね。
日常ではゴツゴツした岩場なんてほぼ走らないでしょうが、車庫入れやコンビニに入る際などのちょっとした段差でも不安にならないなと思いました。
見晴らしがよくてイイじゃない
▲視界が広く感じられ運転していて安心だし気持ちがいい地上高の高さは運転のしやすさにも影響します。
人にもよりますが、一般的にアイポイント(目線の位置)が高いと遠くも手前も見やすいので「運転しやすいな」という感覚を得やすいです。身長161cmの私も個人的にアイポイントの高い車が好み。
フィットよりひと回り大きいのですが、アイポイントが高いので遠くまで見渡せてほとんど同じような感覚で運転ができました。
真っすぐなのがイイじゃない
▲側面が直線的なので真っすぐに車庫入れしやすい。ちなみに、全幅は1790mmのため高さ制限のない機械式駐車場なら入庫可能車体の前から後ろのサイドのラインが、膨らみがなくほぼフラットなのが特徴。
バックで駐車するときも、サイドミラーで確認すれば自然と真っすぐ枠に入れられるくらい取り回しやすいです。バックモニターに頼らずに入れられるとちょっと運転上級者な気分。
そして、バックモニターに集中しすぎてリアルの安全確認を怠ってしまうことを防げるという点でも、イイじゃない、と思いました。
▲寄せられなくて焦るというシチュエーションが減りそう料金所のゲートなど幅寄せが必要なシーンでも、ドアやフェンダーの膨らみがあまりないので、サイドウインドウからの距離で見当をつけても問題なくちょうどいいところまで寄せやすかったです。
盛り上がっててイイじゃない
▲このボンネットの微妙な盛り上がりが、車両感覚のつかみやすさに利く力強さを表現したボンネット両サイドの膨らみですが、運転するときには車両の両端をはっきり認識することができるいい目印になります。
見えない部分が多いと「この車の前側はどこまであるんだ……」と不安になりますが、この膨らみのおかげでその不安が減ります。
WR-Vは最近の車では珍しいくらいボンネットが長いデザインですが、乗ってみると意外と大きさが把握しやすいなと思いました。
▲ドライバーからの視点だとこんな感じ。ちょっとわかりづらいですがかなり視覚的に利いているのでぜひ乗って実感してほしいポイントです【機能】必要十分なものはちゃんと装備
新車価格209万9800円からという現代のSUVの中で、かなりお得なお値段のWR-V。機能面がしょぼいのでは? とも思えるほどお安い。
ただ、もちろんそんなことはなく、機能面は普通に充実しています。
安全運転支援機能が全車に付いててイイじゃない
▲あらかじめ設定した速度で前の車について行ってくれるアダプティブクルーズコントロール(ACC)。高速道路での運転がラク
▲低速走行時に近くの障害物を検知し、急な発進を防止してくれる誤発進抑制機能WR-Vは、全グレードで先進安全装備の「ホンダセンシング」を標準装備しています。
ホンダセンシングには衝突軽減ブレーキや踏み間違い衝突軽減システムの他、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援システムも付いているので、街中での安全から高速道路での快適走行までばっちり網羅しています。
コネクテッドできちゃってイイじゃない
リアワイドカメラや音声認識スイッチ、車載通信機、スマートフォン用Bluetoothユニット、ナビ・オーディオリモートコントロールスイッチ、専用ワイヤーハーネスをセットにした「Honda CONNECT for Gathers + ナビ装着用スペシャルパッケージ」が全車に標準装備されています。
8インチで本体15万円、9インチで20万円程度のディーラーオプションのナビならば、ナビはもちろんホンダセンシングのパーキングセンサーシステムと連動した360°モニターもできちゃうのが便利です。
そして月額制の「ホンダコネクト」に加入すれば、スマホで車の操作や確認ができるリモート操作や、緊急サポートセンター、車内Wi-Fiなどコネクテッドカー化することもできちゃいます。
価格が抑えられているため、「機能が絞られたエントリーモデルなんじゃ?」と最初は思いましたが、杞憂でした。
【中古車相場】未使用車が多く選びやすい
新しい車がいっぱいでイイじゃない
新車の販売開始から約4ヵ月と間もないですが、中古車掲載台数はすでに約250台とたっぷりあります。
しかも、そのうち180台以上は登録済未使用車で、大半が走行距離5000km未満の低走行車ばかりなので、中古車選びの目利きじゃなくてもまず安心して選べるのがいいですね。
▼検索条件
ホンダ WR-V(初代) × 登録済未使用車 × 全国グレード別の流通状況を見てみると、16インチスチールホイルのエントリーグレード「X」はごく数台のみ、半数以上の約150台が最上級グレードの「Z+」で、残りはミドルグレードの「Z」です。
「Z」は本革巻きステアリングホイール/セレクトレバー、アームレスト付きセンターコンソールボックスやLEDフォグライト、17インチアルミホイールを備えた充実装備。
「Z+」は「Z」をベースにベルリナブラックフロントグリルやシルバー塗装のルーフレールガーニッシュ/ドアロア―ガーニッシュなど光りモノをプラスした専用エクステリアが特徴です。
ドライブレコーダーやナビ付きの未使用車で、総額260万円を切る「Z」や総額270万円を切る「Z+」も見つかっちゃいます。新車の諸費用分はまるっとお得に手に入れられる価格となっており、すでに中古車としてのうまみが味わえる状況なのがうれしいですね。
▼検索条件
ホンダ WR-V(初代) × 全国
カーセンサー編集長
中村優理
『九州じゃらん』の編集長を経て2024年より『カーセンサー』の編集長を務める。都市部でも取り回しのしやすいコンパクトカーをカーセンサーnetであさる日々。一方で、サーキットデビューも企んでおり、スポーティなモデルも次の愛車の候補。
【関連リンク】
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