F邸+寺島 茂(前編)
カテゴリー: カーライフ
タグ: EDGEが効いている / ガレージハウス
2010/06/29
光溢れる白いエントランスとフェラーリが集うガレージ
希少なフェラーリが何台も置かれていた白いガレージは、美しさと実用性を兼ね備えた空間。木造住宅とは思えないほど開放的であり、訪れた人を非日常的な世界へと誘い込む
白と赤のコントラストが訪れる者を魅了する
この邸宅に招かれたゲストで、フェラーリについて言及せずに2階へ上がっていった勇気ある人が、果たして何人いただろうか。たとえ車に興味がない人でも、この「絵」は見過ごしにできないはずだ。ショールームという表現では足らず、もはや美術館の一画と呼べるレベルである。
それほど車たちが輝いて見えるのには理由がある。「建物の中は、いろいろな色が見えると汚らしく感じるのです。エントランス周辺は、床も壁も基本的に白を基調としています。そのため、フェラーリの赤が映えるのです」
とは、設計を担当した建築家の寺島茂さん。さらにガレージを引き立てているのは、エントランスから3階にかけて広がる吹き抜けの空間。階段と廊下が織り成す造形も強いアクセントを与えているから、訪れる人は視線を奪われる。
ところが、階段を上り始めると周辺の様子に変化が。モノトーンの1階とは異なり、一気にウッディで温かみのある空間となる。
「1階はシンプルモダン。(寝室や茶室のある)2階はジャパニーズモダンを、(リビングルームを中心とした)3階はリゾートモダンをコンセプトとしています」
と寺島さん。人が長時間身を置く2階と3階は、天然色をふんだんに用いた安らぎの空間となっている。
F邸
建築家・寺島 茂
テラジマアーキテクツ tel.0120-20-5431 http://www.terajima.co.jp/
所在地:東京都世田谷区 主要用途:専用住宅 家族構成:夫婦+子供2人
構造:SE-GOフレーム構法(重量木骨ラーメン構造)
規模:地上3階建 敷地面積:203.04㎡ 延床面積:314.83㎡
設計・監理:テラジマアーキテクツ/寺島 茂
文・菊谷 聡 text / KIKUTANI Satoshi
写真・木村 博道 photos / KIMURA Hiromichi
構成・石井 隆 editorial / ISHII Takashi
白い外壁と2階を囲むように設置された木製のルーバーによって、周囲の景色に溶け込みながらも存在感を放つ。玄関脇にある竹の植栽などに、和のテイストが溢れている
エントランスに一歩踏み入れると、そこには高さ約8mの吹き抜けが現れる。左手にはガラスで仕切られたガレージ。白い床と壁、フェラーリの赤、階段に使われた木の素材感によって、リゾート地のホテルに滞在している気分にさせる
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