アナタの愛車は今、何馬力? 意外と身近な所でできるパワーチェックの『やり方』と『費用』
2020/01/15

パワーチェックは案外身近な所でできる
車を愛するもの、特にスポーツ系の車種に乗っている人であれば、愛車が何馬力あるのか? というのは気になるポイントではないでしょうか?
もちろん、新車時のパワーであればカタログに記載がありますが、中古車として購入した個体や、購入後距離を走った個体ともなると話は別。そこで今回は、実際に中古で購入した車のパワーチェックをしてみることにしました!
「そんなに簡単にパワーチェックなんてできるの??」と思われる方もいるかもしれません。
実は、大手カー用品店の大型店舗などにはパワーチェックができる機械を設置しているところもあり、予想以上に手軽に実施することができてしまうのです!
……とはいえ、やったことがない方だと、どんなふうにチェックされるのかイメージできなかったり、どのくらい費用がかかるのか予想がつかなかったり、少し不安もあると思います。
そこで今回は、オートバックスグループのフラッグシップ店舗でもある「A PIT AUTOBACS SHINONOME」で、私が実際に愛車のパワーチェックをしてきました。その手順や費用などを写真付きでご紹介します!

パワーチェックってどうやってやるの?
パワーチェックをする機械はタイヤをローラーで回すローラータイプ、もしくはホイールを外して測定器を直接装着するタイプの2種類が一般的。A PIT AUTOBACS SHINONOMEにあるのもローラータイプのものでした。
一昔前まではパワーチェックをする際は様々な補器類をセッティングしなければならなかったそうですが、最新のモデルではそういった煩わしいセッティングも必要なく、車両をローラー上に移動させ、万が一のためにラッシングベルトで固定をすれば準備完了。

あとは熟練のスタッフが微妙なアクセルコントロールをしながらローラー上で車を走らせてデータを取得してくれます。
タイヤがローラーを回すためスリップロスが発生することもありますが、そういった補正もすべて機械の方でやってくれるため、測定時間は車両の移動も含めて1時間ほどで完了するとのこと。
なお、同店では駆動方式はもちろん、ボディサイズも軽自動車からマイクロバスまでOKで、気になる費用は後輪駆動車が8,000円、前輪駆動車が9,000円、四輪駆動車が10,000円となっています(価格は店舗によって異なりますので、ご参考までに)。
MT車はもちろん、ATやCVT車でもOKですが、車両を固定する際に牽引フックを使用するため、脱着式の牽引フックの車種は車載するのを忘れないように。
また、エアロパーツなどによって牽引フックが使用できない場合もNGとなるので注意が必要。
また、こちらの店舗の場合、計測機械は1台しかなく、計測には熟練のスタッフが必要不可欠なため、基本的には事前に予約をしてほしいとのことでした。
お近くのお店でパワーチェックができるか調べる際は、事前予約が必要かどうかもチェックした方がよさそうです。
いよいよ実際にパワーチェック! しかし……!?
それではいよいよ筆者のロードスターのパワーチェックを実施!
しかし、ここで予想だにしていないトラブルが発生してしまいました。それは計測用ローラーにボディの一部が干渉し、ローラーを回すことができないというもの。
実は、計測用のローラーは車両をセットした後に数センチ下がるような作りになっているのと、最近の大径タイヤにも対応できるようにとローラー同士の幅が広めにとられており、14インチという小径タイヤを装着するロードスターは必要以上に車両が沈み込んでしまったのです。
さらに不運だったのが、筆者のロードスターは純正で下回りに補強バーが追加されているグレードだったということ。そのため、その補強バーが干渉してしまって計測できないという結果になってしまいました。


なお、こういったケースは極端にローダウンしていないものでも希にあるそうで、前輪駆動モデルでもフロントパイプの形状によっては干渉してしまうことがあるとのこと。
せっかくだからカーセンサー号ことRX-8で実施!
さすがに「パワーチェックできませんでした」で終わらせるわけにもいかないので、撮影に同行していたおなじみのカーセンサー号にてパワーチェックを実施することに。

いよいよパワーチェックがスタートすると、ロータリーらしい乾いた快音が周囲に響き渡ります。自分の車が(自分の車じゃないけど)全力で加速するさまを目の前で見られることに謎の感動を覚えていると、あっという間にパワーチェックの結果がプリントアウトされてきました。

その結果は、198.8ps/17.6kgf・mというものに! 新車時のカタログ値(250ps/22.0kgf・m)からすると物足りなく感じるかもしれませんが、ほぼフルノーマルのRX-8としては上々の数値とのこと。
部品の集合体である車は、どうしても走行距離が進むにつれてヘタりが発生してしまうものですが、A PIT AUTOBACS SHINONOMEによると、エンジンオイルのメンテナンスをマメに行うことで、そのヘタリ具合を緩やかにすることが可能とのこと。

かといってあまり走らせすぎないのも車にとってはよくないようで、定期的に動かすというのも好調を維持する大切なポイントだそうです。
車の健康診断ともいえるパワーチェック。愛車の現状を把握して今後のメンテナンスやチューニングに生かしてみるものいいかもしれませんね。

自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
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