実用性とビジュアルのクロスオーバー。フィッシングアパレル「SNIPEER」を手がけるプロアングラー吉田遊の釣車、トヨタ FJクルーザー
2023/09/30
釣り場への移動やタックルを積み込む車は、もはや釣具だ。釣りを極める者はいかにして車を選び、どのように使っているのか? トップアングラーに釣車へのこだわりを聞いてきた実用性とビジュアルの両立
プロアングラーにして自身のブランド「SNIPEER」も手がけ、釣りとファッションをクロスオーバーさせる吉田遊さんの釣車は、トヨタ FJクルーザーだ。
「道中も含めて釣りを楽しみたいから、乗っててテンションが上がる車がいい。コンセプトは山でも映える白黒のシンプルな車」と、ビジュアルへのこだわりを見せる。

ただし、釣車として使う以上実用性との両立も必須で、「正直ラクな車がいい」と言う。なにしろそのバランスが難しいのだ。
「リアバンパーやサイドステップも換えたいんですけど、ルーフトップにカヤック2艇重ねて載せたりするから足場が狭くなるのもいやで、いじらず乗っちゃってますね」

また、万が一地方でトラブルに見舞われても各地のトヨタディーラーで世話をしてもらえるというアドバンテージは大きく、カスタムパーツはすべてディーラーオプションで、当然車検も通るTRDとJAOSのものとした。
「釣りしに行って、道中ストレスかかるのが一番ストレスなんでね」
▲室内高は低めだが、荷室にはロッドホルダーやラックを活用して効率的にタックルを収納しているが、じつはそうきっぱりと決められたわけではなく、「1年くらいああでもないこうでもない」と悩んだ挙げ句のことだという。
「特にサスとか海外のものを使いたい気持ちもあったんだけど……、一番難しいですね、バランスが。理想のホイール履かせようとするとタイヤが入らないとか。このタイヤ履かせたかったらこのホイールしかないとか」
FJクルーザーの前は、北米トヨタのフルサイズSUV、セコイアに乗っていたから、長距離や高速走行はラクだったものの、釣り場で大きすぎた。また、急勾配の土手のようなクセの強い場所でボートトレーラーのバスボートを入水させる際も、ロングホイールベースがあだとなることもある。
▲バスボートをけん引するために付けられたヒッチメンバー車の高さについても悩ましい。
「上にカヤック載せたりすること考えると、サクシードとかボルボのワゴンとかの方がラクなんですよ。低ければ高速もラクだけど、ロードクリアランスがないと困難な道も出てくるし、遠浅の所でボート降ろすときに、水が減ってたりすると水面に入っちゃうんですよ」
▲ルーフにはカヤックを積めるようキャリアを設置している遊び心があるから愛せる相棒
それでも、このFJクルーザーに決めたのに迷いはなかったという。
「生産終了のタイミングだったこともあって、FJ一択でしたね。泥も絵になる車が欲しかったんですよ、そもそも。僕はおかっぱりで長靴でぐちゃぐちゃのとこで釣りして、そのまま乗っちゃうし、狭い所も気にせず入っていきたいから、あんまりきれいにしておきたい車じゃキツいんですよね。釣り以外のこと気にしちゃってたら釣りじゃなくなっちゃう」

そんなFJクルーザーのタイヤはゴツいマッドテレーンで、これで拠点とする茨城県の霞ヶ浦あたりから和歌山や広島まででもフツーに走るというから驚かされる。ラクな車がいいのでは……?
▲仲間とDIYで作り上げた事務所兼遊び場が、吉田兄弟の拠点だ「いじってるんで重たいしで、正直800kmくらい走ると疲れますね」と大きな体をゆすって笑い飛ばす。ボートもカヤックもおかっぱりも、欲ばりにファッショナブルに遊び尽くす遊さんはパワフルだ。
「なんでも1台で賄おうと思うとFJがベスト。ただ、昨日もちょっと4人乗車で出かけたんですけど狭いなと(笑)。でも、かわいい相棒で飽きないっすね!」
▲2022年6月、奈良県七色ダムでの一枚。釣り上げたバスのサイズはなんと63cm……!▼検索条件
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編集・ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。
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