ブームの周期がタピオカとほとんど同じ! これからオニ速いハイパワーターボ車が来る!?
2019/08/20
▲自動車・カーライフに関する調査研究機関「リクルート自動車総研」の膨大な統計データを基に、ユーザーの購買行動や世の傾向を勝手に予想したり解説したりするコラム。今回はスポーツカーのブームについて。発売中のカーセンサー本誌でも「最新の人気スポーツカーランキング」を特集タピオカとスポーツカーの共通点とは
近ごろのヒット商品といえば、若い女性を中心に流行しているタピオカがその代表格だろう。
キャッサバという植物の根茎のデンプンを、球状に加工したものを、ミルクティーなどのドリンクと一緒に食する台湾発祥のこのスイーツ。
もちもちした独特の食感もさることながら、カエルのタマゴっぽい見た目や太いストローで吸うスタイル、色とりどりのドリンクのなどが“映える”ということで、インスタ世代の心を掴んだようだ。
このブームを目にして、30代以上の人は「あれ? またタピオカ?」と思ったに違いない。
インターネットに掲載されているいくつかの記事を調べたところ、タピオカが日本で最初に流行ったのはバブル崩壊が始まった1992年頃とか。
ティラミスやナタデココなど、目新しいスイーツが次々と日本に紹介され大いに盛り上がっていた頃だ。
その後、2008年頃に第2次ブームが起こり、現在のタピオカ流行りは第3次ブームに当たる、というのが一定の見解を得ているようだ。
なぜ今回、タピオカの話をピックアップしたかというと、ブームの周期がある車のカテゴリーと近似していることに気がついたからだ。そのカテゴリーとは、ズバリ、国産のハイパワーターボ車。
エコカー全盛の今でも高いハイパワー車への関心度
第1次タピオカブームの頃は、日産 スカイラインGT-R(R32)やトヨタ スープラ(2代目)、スバル インプレッサSTI(2代目)、三菱 ランサーエボリューション(第1世代)など、ハイパワーなターボ車が一世を風靡していた。
その後、排ガス規制によって多くのハイパワーターボ車が新車市場から姿を消すことになるが、第2次タピオカブーム前夜となる2007年12月に日産 GT-Rが登場し大きな話題となった。
そして今、驚異的な盛り上がりを見せる第3次タピオカブームの最中に、トヨタ スープラが復活した。
この奇妙な符合に、論理的かつ科学的な根拠はない。
だが、あまりにタイミングがピッタリすぎて、もはやタピオカ=TAPIOCAの「T」がターボのTで「P」はパワーのP、「O」はオニ速いのOで「C」はもちろんCarのCという具合に、タピオカが“オニ速いハイパワーターボ車”を示すアナグラム的な暗号なんじゃないかとさえ思えてくる。
冗談はさておき、ハイブリッドカーをはじめエコカーが当たり前になった現在でも、排気量が大きくパワーのある車に対する興味関心は、決して低くない。
▲新しく発売される車の多くは燃費・環境性能に特化したものだが、一般消費者の大排気量車への関心度は高まっている(2015年、2017年、2018年『中古車購入実態調査』より)
▲年代別での関心度も高くなる傾向にある(2015年、2017年、2018年『中古車購入実態調査』より)特に第3次タピオカブームの起きた2018年は、2015年、2017年に比べ興味関心の度合いが高まっている(グラフ①)。
年代別に見ても、40代を除き興味関心があると回答した人の割合は増えている(グラフ②)。
こうした下地がある中で、オニ速いハイパワーターボ車=“タピオカー”たるトヨタ スープラが復活したことは、今後の車選びのトレンドに少なからずの影響を与えるのではないかと考えられる。
その影響は当然、中古車選びにも及ぶに違いない。
残念ながら第1次タピオカブーム時に盛り上がったモデルは、中古車流通量が少なくプレミア相場になっているものも多い。
第2次ブームの時に登場した日産 GT-Rの相場は高値安定だ。
この「欲しいけど買えない」という飢餓感は、ブームをあおる典型的なブースターである。
現在発売中のカーセンサー10月号では、カーセンサーnet内にあるスポーツカーの物件に問い合わせ数などを掛け合わせ、独自の人気ランキングを紹介している。
そのランキングから見えてきたのは、特定のモデルではすでに状態のよい物件をめぐって「早い者勝ち」の様相を呈しているということだ。
「いつか乗ろう」と思っていた車が、次々にマーケットから姿を消している。
“タピオカー”ならぬハイパワーターボ車の人気の行方、そして中古車相場の動向から目が離せない。
予算150万円で狙えるターボパワーでオニ速いモデル3選
1:日産 シルビア(3代目)
第1次タピオカブームと第2次ブームの間となる1999年1月~2002年8月に生産された。スペックRが搭載する2Lターボエンジンは最高250psを発生。流通量は減少中!2:スバル インプレッサSTI(2代目)
2000年10月~2007年6月に生産されたシリーズ2代目。ヘッドランプの形で初期型が丸目、中期型は涙目、後期型は鷹目と呼ばれる。予算150万円なら丸目と涙目が狙える3:三菱 ランサーエボリューション(4代目)
“ランエボ”の愛称で親しまれるスポーツセダン。最終モデルとなる4代目(エボX)は、第2次タピオカブームと時期が重なる。予算150万円なら最安値帯の物件がターゲット日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
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