日産 ▲日産が公開した日本向け商品のティーザー画像。左右が盛り上がったボンネットフードを筆頭にバンパー下部の形状やルーフレール、ホイールアーチに装着されたモールなどの特徴がある
 

※当記事はムックハウス社の発行する雑誌「マガジンX」編集部より寄稿いただたものです。内容は雑誌の内容をWEB用に一部再編成しています。マガジンXの詳細は記事末のリンクをご確認ください
 

国内向けに導入される4車種

2026年度の黒字化をめざして再建計画を遂行する日産。国内では4つの新型車が発売される予定で3車種についてはリーフ、ルークス、エルグランドとの予想がたっている。残り1車種とは。
 

日産が発表したティーザー画像を引き伸ばしたものが下記の画像だ。シルエット化されたエクステリアを見るとAピラーからルーフにかけてのフォルムは流麗でスタイリッシュさがにじみ出ている。
 

日産 キックス▲国内で販売される予定の「第4のモデル」か

国内専売車に期待したいところだが、日産が置かれている状況を加味すると日本市場だけのためにいくつもの新型車が開発されるとは考えにくい。

となれば、海外で販売される車が日本市場に導入されると予想されるのが適当だろう。前述したスポーティなノーズ造形からはインフィニティか? との妄想も膨らむが。
 

新型車はキックスなのか

海外で販売中の車に視野を広げて見比べたところ、こいつはキックスではないかと思われる。

リップ状に成形されたフロントバンパー下端の陰影、ホイールアーチに備わるモール、ルーフレール、ドアミラーといったディテールはキックスと同じだ。
 

日産 キックス▲新型車のシルエットとすでに北米で発表されている新型キックスを見比べてみよう。フロントノーズの造形やドアミラー付近のウエストライン形状などが合致している

新型キックスは2024年春に北米で発売されて販売も始まっているが、国内投入に関してe-POWER化に時間が費やされていると見て間違いない。ちなみに海外販売中のモデルは純エンジン車だ。
 

日産▲2023年に初めて公表された新世代e-POWERはモジュール化されたモーター、インバーター、減速機がBEVと共用されe-POWER専用に発電機と増速機が加えられて5-in-1と称される。発表時には30パーセントのコスト削減が視野に入っている旨も言及された

第3世代e-POWERを搭載か

第3世代e-POWERは5-in-1と称するモーター/発電機/インバーター/減速機/増速機がモジュール化されてコンパクト軽量に仕立てられる。

発電用エンジンは1.5L直3ターボ。ターボチャージャーの容量アップで高速時のエンジン回転数が2000回転ほど抑えられて結果的に燃費と静粛性が高められる。

キックスにも起用される可能性が高いものの車格と価格のバランスを考慮して発電用エンジンには1.5Lターボではなく1.2L級が起用される公算が大きい。

今回のモデルチェンジを機にキックスはタイ産から日本産に切り替わる。2027年度をもって車両生産が打ち切られる神奈川県追浜工場で立ち上がる最後のニューモデルとなる。

1年ほど追浜工場で生産された後、九州工場に移管される見通しだ。

※2025年7月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
 

文/マガジンX編集部
写真/日産自動車