いざというとき、頼りになる! 『4WD』という最強オプション
2019/10/18
▲情報誌カーセンサー12月号(10月19日発売)の表紙は、ホンダ ヴェゼル(初代・現行型)です「4WDっぽいカタチ」のSUVには、実はFF車が多い
日本には元来、梅雨という時期があるため、基本的に雨が多い国ではありますが、特に最近は大雨、長雨、突発的な豪雨など、思いもよらぬ天候の変化に遭遇することが増えているように思います。
車は基本的に、雨でも走行が可能な乗り物。しかし、少しの雨で濡れた路面を走るだけでも、“ヒヤリ”“ドキッ”とするシーンは一気に増えます。
そんなとき、「自分の車が四輪駆動(4WD)だったらいいな」と思うのです。
現在の乗用車の多くは、四輪のうち前側2つにエンジンのパワーがかかる前輪駆動(FF)。トラックなどの商用車、一部スポーツカーに後輪が車を動かす後輪駆動(FR)が存在し、様々なデバイスの採用によって安心した運転が可能になっていますが、さらに安全・安心な走りには、4WDのもつ性能が大きな力になるのは言うまでもありません。
10月19日より発売のカーセンサーでは、そんな「四輪駆動車」を特集しています。
「4WDっぽいカタチ」のSUVには、実はFF車が多い
「4WD車が欲しい」と思ったとき、真っ先に思い浮かぶのが「SUV」ではないでしょうか。
古くから4WDといえば、三菱 ジープを端に発したパジェロ、トヨタ ランドクルーザー や日産 サファリ、スズキ ジムニーといった、大きなタイヤと地上高をもち、悪路(オフロード)の走破性が高い車が存在します。これらは「RV」と呼ばれていました。
現在では、その姿を保ちRVのワイルドでタフなイメージを残しつつ、乗用車と同じボディ構造で舗装路(オンロード)での快適性も向上。総じて「SUV」と呼ばれ、大人気です。
そして、近年、実際に販売されるSUVの多くを二輪駆動(主にFF)モデルが占めているのです。
理由はいろいろあると思いますが、4WDモデルは2WDモデルより部品点数が多いため価格や重量が上がってしまいます。そのため、安価な2WDモデルを選ぶ人が増えているのです。
一方で、中古車なら、この価格差を気にせず4WD車を狙えることも。
例えば、今回表紙に描いたホンダ ヴェゼルの新車時におけるFFと4WDモデルの価格差は、「G Honda SENSING」というグレードで見た場合、前者が約211万円、後者では233万円になり、価格差は22万円に達します。
でも中古車なら、その差が新車時ほどに開かない場合もあるのです。
人気車ゆえ中古車の流通台数も多いヴェゼルでは、2015年式で走行5万キロ台、車検残もほぼ同じという条件で、FFの「G」が145万円、4WDモデルは159万円という例も。
▲2013年12月から発売されているホンダ ヴェゼル。フィットをベースにしたSUVで、世界各国で発売されるワールドワイドな車でもあります。ちなみに日本とアジアの一部以外では、「HR-V」という名称で販売されていますさらに調べていくとほぼ同価格、もしくは4WDモデルの方が安い場合もありました。中古車のため走行距離や車両状態が同じではないこと、店舗ごとの価格設定が異なるために純粋な価格比較は難しいですが、新車ではFFと4WDモデルで悩むのに対し、中古車では価格そのもので悩むというイメージです。
そのため中古車では、4WDモデルもがぜん購入候補になるかもしれません。
車をいつでも移動できる道具とした場合、路面状況に関わらず安定して走れる4WDという安心オプションは、最強かつ中古車なら“お得”という魅力でもあります。(※価格や流通量は全て2019年10月上旬の数字です)
そしてSUVだけでなく、コンパクトカーや軽自動車でも4WDモデルは選べる時代。価格差が大きくはない中古車であれば、この最強オプションが射程圏内という人も増えてくるはずです。ぜひ、SUVに限らず車を選ぶ際は、4WDモデルを候補に入れてみてください。

イラストレーター/ライター
遠藤イヅル
1971年生まれ。大学卒業後カーデザイン専門学校を経て、メーカー系レース部門のデザイナーとして勤務。その後転職して交通系デザイナーとして働いたのち独立、各種自動車メディアにイラストレーター/ライターとしてコンテンツを寄稿中。特にトラックやバス、商用車、実用的な車を好む。愛車はプジョー 309とサーブ 900。
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