【トヨタ クルーガーの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどまとめ
2021/11/02
▲オーソドックスな直線基調のフォルムと実用性の高いパッケージで、日本はもちろん北米など海外市場でも人気となったクルーガートヨタ クルーガー/クルーガーハイブリッドの中古車は今
クルーガーは2000年から2007年まで、トヨタが生産していたミドルサイズSUVだ。
同社のRAV4よりも広々した車内空間、ハリアーよりもカジュアルで実用性重視の作りが人気だった。
海外では2代目、3代目、4代目と代を重ね、2021年現在でも販売中だが、国内市場では初代のみが販売され、その後、RAV4のロングホイールベース版であるヴァンガードへとバトンタッチしている。
モデル後期にはガソリンエンジンとモーターを組み合わせた、クルーガーハイブリッドも発売された。
現在の中古車市場で流通しているクルーガーは、ハイブリッドも合わせて50台以下と選択肢は多くない。
ただ、根気よく探せば程度の良い物件もどうにか見つかる状況だ。今がラスチャンスといえるかもしれない。
ここではクルーガーおよびクルーガーハイブリッドの特徴、中古車を選ぶ際のポイントや現在の中古車相場について解説していく。
▼検索条件
トヨタ クルーガー & クルーガーハイブリッド × 全国クルーガー(初代)の特徴と中古車相場
■クルーガー(初代) DATA
生産期間:2000年11月~2007年3月
中古車流通量:約20台
中古車価格帯:40万~120万円
全長:4685~4710mm × 全幅:1825mm × 全高:1680~1720mm
▲日本で販売されたのは“初代”クルーガーのみ。モデルライフは6年半弱だった■クルーガー(初代)の特徴
2000年11月、初代の日産 エクストレイルやマツダ トリビュートとほぼ同時期にデビューしたクルーガー。
当初から北米など海外市場を意識して設計されており、競合のコンパクトSUVよりも全長、全幅ともやや大きめなボディサイズだ。
余裕ある車内空間と実用性の高さ、コンサバティブなデザインが魅力だった。
搭載されたエンジンは3L V型6気筒ガソリン、もしくは2.4L 直列4気筒ガソリンで、ともに4速ATを採用(デビュー時)。
当時、2L前後のエンジンを搭載することの多かった競合に対して、余裕ある排気量でたくましい走りを長所としていた。両エンジンともにFF(前置きエンジン・前輪駆動)の他、ビスカスカップリング式のフルタイム4WDも設定。
グレードは存在せず、代わりにステアリングでマニュアル感覚のシフト操作が可能なスポーツステアシフトマチックやスポーツサスペンションなどが装着される「Sパッケージ」と、パワーシートや16インチアルミホイールなどが装備される「Gパッケージ」が用意された(デビュー時)。
なお、クルーガーには「クルーガーV」と「クルーガーL」の2種類があるが、これは販売チャンネルの違いによるもので、「クルーガーV」はトヨタビスタ店(現・ネッツ店)およびトヨタカローラ沖縄で、「クルーガーL」はトヨタカローラ店で販売された。
販売時期にも違いがあり、「クルーガーV」は2000~2005年、「クルーガーL」は2003~2007年となっている。
▲跳ね上げ式リアゲートを採用し、荷室の広さも十分。余裕のある車内空間もクルーガーの魅力クルーガーの歴史の中で、比較的大きな変更があったのは2003年8月だ。
追加された3列シート7人乗り仕様は、リアサスペンションやリアフロア形状まで手が入る大規模な変更となった。
■2003年8月 マイナーチェンジ
【エクステリア】
・フロントグリル、ヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、前後バンパーの形状を変更
・ルーフレールがサンルーフとのセットオプション設定に変更
【インテリア】
・3列シート7人乗り仕様を追加
・シート形状を変更
【エンジン・駆動系】
・3Lエンジンに組み合わされるトランスミッションを4速ATから5速ATに変更
▲ハリアーよりもカジュアルな位置付けだったクルーガーだが、インテリアには程良く高級感が演出された■クルーガー(初代)の中古車相場
一時期はかなり人気のあったクルーガーだが、現在の中古車市場に流通しているのはわずか20台程度。
とはいえ、中古車平均価格は60万円前後とこなれている。
生産終了から14年経過しているだけあり、走行距離9万~15万kmの物件が多いが、探せば10万km以下の物件もチラホラある。
正直、希望の仕様やコンディションの物件を見つけるのは難しい状況だが、他県の中古車販売店で販売されている物件でもOKなら選択肢は多少広がるだろう。
2003年のマイナーチェンジを受け、ATが5速化された3L V6エンジン搭載車はトルクフルで走りも洗練されているが、実用性では2.4L 直4エンジン搭載車でも十分というところだ。
後期型から導入された7人乗り仕様は5台程度となっており、こちらを狙うなら選択肢があるうちに動いておいた方が良さそうだ。
▼検索条件
トヨタ クルーガー(初代)× 全国クルーガーハイブリッド(初代)の特徴と中古車相場
■クルーガーハイブリッド(初代) DATA
生産期間:2005年3月~2007年3月
中古車流通量:約5台
中古車価格帯:90万~100万円
全長:4710mm × 全幅:1825mm × 全高:1700mm
▲フロントまわりのデザインが差別化されていたクルーガーハイブリッド。側面から見るとベースモデルとの違いはわずかだ■クルーガーハイブリッド(初代)の特徴
クルーガーの歴史においては後期にあたる2005年、ハイブリッドモデルが追加された。
このハイブリッドシステムは「THSII」と呼ばれるもので、3.3L V6エンジンとモーターを組み合わせたパワーユニットをフロントに搭載。
さらに、リアをモーターで駆動する「E-Four」とし、全車4WDとなっている。
エンジンの排気量だけでもベースモデルより大きく、さらに前後モーターを組み合わせることで200kW((272ps)というV8エンジンにも匹敵する動力性能を実現した。
また、低速走行時や降坂時の軽負荷走行では、エンジンを停止し、フロントモーターのみでEV走行とする制御などにより、当時クラス最高水準の低燃費17.8km/h(10・15モード)を達成している。
▲前輪をV6エンジンとモーターで、後輪をモーターで駆動するハイブリッドシステムを採用外観もベースモデルとは異なり、前後バンパーやグリル、リアコンビネーションランプ、アルミホイールなどはすべてオリジナルデザインだ。
なお、クルーガーハイブリッドは全車、3列シートを備えた7人乗り仕様となっている。
グレードはなかったが、マルチアジャスタブルパワーシート&電動ランバーサポート、G-BOOK対応DVDボイスナビTV付きEMV(エレクトロマルチビジョン)、音声ガイダンス機能付きカラーバックガイドモニター、サイド&カーテンシールドエアバッグを標準装備とした「Gパッケージ」が設定されていた。
「Gパッケージ」の新車販売価格は400万円オーバーであり、ベースモデルも含めたクルーガーの最上級仕様である。
▲クルーガーハイブリッドは全車3列シート仕様。駆動用バッテリーはセカンドシート下に配置されている■クルーガーハイブリッド(初代)の中古車相場
クルーガーも現在の中古車市場では少ないが、クルーガーハイブリッドはさらに希少で、現時点では5台以下の流通にとどまる。
流通量が少ないため判断が難しいが、おそらく80万~100万円が相場だろう。
いずれにしても製造から14年以上経過しており、走行距離も10万kmオーバーになっていて当然。
ハイブリッドの駆動用バッテリーも寿命を迎えている、もしくは性能が落ちていると考えられるので、交換歴があるか、交換した場合の費用はいくらかを確認してから購入しよう。
▼検索条件
トヨタ クルーガーハイブリッド(初代) × 全国※記事内の情報は2021年10月25日時点のものです。

自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
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