軽自動車スポーツカーオススメ17選|新車で買えるモデルや安い中古車を一覧紹介【2023年】
2023/11/21

軽スポーツカーのオススメは? 新車モデルから安い中古車まで一覧紹介!
限られたボディサイズと排気量という制約はあるものの、様々なボディタイプの車種が存在する軽自動車。その中でもスポーティな走りが楽しめるモデルは、その維持費の安さもあって比較的気軽に所有できるため高い人気を誇っています。
しかし、一口に軽自動車スポーツカーと言っても、今現在新車で購入することができるものと、中古車としてしか購入できないものが存在し、ボディタイプも様々。そこで今回は代表的な軽自動車スポーツカーをご紹介いたします。
目次
- タイプ別 軽スポーツカーの特徴
- 【新車で買える! 軽自動車のスポーツカーオススメ4モデル】
- 1.ダイハツ コペン(2代目・現行型)
- 2.トヨタ コペン GR SPORT(初代・現行型)
- 3.ホンダ N-ONE RS(2代目・現行型)
- 4.ケータハム セブン 170(初代・現行型)
- 【中古でしか買えない! 軽自動車のスポーツカーオススメ13モデル】
- 1.ホンダ S660(初代)
- 2.スズキ カプチーノ(初代)
- 3.ホンダ ビート(初代)
- 4.マツダ AZ-1(初代)
- 5.ダイハツ コペン(初代)
- 6.スズキ アルト ワークス(8代目)
- 7.ダイハツ ミラ アバンツァート(2代目)
- 8.スズキ Kei ワークス(初代)
- 9.三菱 eKスポーツ(2代目)
- 10.三菱 ミニカ ダンガン(7代目)
- 11.スズキ セルボモード SRターボ/SR-FOUR(初代)
- 12.スズキ アルトラパン SS(初代)
- 13.ホンダ トゥディ Xi/Rs(2代目)
- 【Q&A】軽スポーツカーにまつわるよくある質問
タイプ別 軽スポーツカーの特徴
ボディサイズに限りがある軽自動車ですが、ボディタイプには様々なものが存在します。ここでは代表的なボディタイプについて解説していきましょう。
クーペタイプ
▲軽自動車ながら本格的な性能をもつクーペタイプのスポーツカー。写真はマツダ AZ-1軽自動車の排気量が360ccだった時代にはマツダ R360クーペやスズキ フロンテクーペ、ホンダ Zのようなクーペモデルも存在していましたが、近年では90年代に登場したオートザムAZ-1や、2018年に200台限定で販売されたコペンクーペなどわずかとなっています。
クーペボディはスポーティで流麗なスタイルをもっていることが最大の特徴で、スポーツカーとしての素質も高いという面がありますが、その反面実用性が低く、室内空間もタイトというデメリットも存在しています。
オープンタイプ
▲オープンエアでよりスピード感を楽しむことができるオープンタイプ。写真はトヨタ コペン GR SPORTボディサイズが限られているという部分を逆手に取って、2シーターとしたうえで趣味性の高いオープンカーとしたのがオープンタイプの軽自動車スポーツカーで、意外にも車種が豊富なジャンルとなっています。
ただ、一口にオープンタイプと言っても、ホンダ ビートのようにソフトトップを備えたものやダイハツ コペンのように電動ハードトップを備えたもの、ホンダ S660のように頭上部分のみのソフトトップを脱着できるタルガトップタイプのものなど様々ですが、風を受けて走ることができるため、よりスピード感を楽しむことができます。
スポーティグレードタイプ
▲通常モデルに手を加え走行性能をアップさせたスポーティグレードタイプ。写真はホンダ N-ONE RS生まれもってのスポーツカーではなく、一般的な軽自動車をベースに、高出力なエンジンを搭載したり、締め上げられた足回りをプラスしてスポーツ度をアップさせたスポーティグレードをもつ車種も存在します。
古くは実用的な軽自動車の代表格であったスズキ アルトに高出力なターボエンジンを搭載して登場したアルトワークスや、現在でもホンダ N-ONEにターボエンジンと唯一6速MTを搭載したRSグレードが存在しており、ベース車の実用性はそのままにスポーティな走りも楽しめるため、ファーストカーとして使うこともできるスポーツモデルと言えるでしょう。
新車で買える! 軽自動車のスポーツカーオススメ4モデル
では、ここからは具体的な軽自動車のスポーツカーを紹介していきましょう。
まずは、現在も新車で購入することができる現行型4モデルを見ていきます。
ダイハツ コペン(2代目・現行型)
【新車価格】188.8万~216.9万円
【中古車価格帯】64.5万~292.1万円
【中古車流通台数】613台
▲電動開閉式のルーフが最大の特徴であるダイハツ コペン(ローブ)。5速MTモデルも用意される、本格スポーツカーだ軽自動車でありながら、電動で開閉可能な開閉式ルーフを備えたコペン。現在は2014年6月にデビューした2代目モデルが販売中となっており、気軽にオープンエアモータリングが楽しめる車として人気を博しています。
搭載されるエンジンは64psを発生する直列3気筒ターボエンジンで、トランスミッションは5速MTとCVTを用意し、前輪駆動レイアウトを採用しています。
外板は脱着可能な構造の「ドレスフォーメーション」を採用しており、見た目の違いで「ローブ」、「エクスプレイ」、「セロ」、そして別途紹介する「GR SPORT」という異なる仕様が用意され、一部部品は交換して異なるエクステリアを楽しむこともできるようになっています。
▲トランクフードやフェンダーなどのデザインが特徴的な「エクスプレイ」
▲丸目のヘッドライトや万華鏡のような美しさをもつリアコンビランプが特徴の「セロ」また、上級グレードとしてGR SPORT以外に「S」が用意され、レカロシートやビルシュタイン製ショックアブソーバー、MOMO製革巻ステアリングなどが標準装備されます。
▲グレードにより若干異なるが、車内はこのようにタイトな感じ中古車としては600台以上の掲載があり、安いものでは総額100万円以下で見つけることができますが、手頃な価格の物件はCVT車が中心で、MT車で走行距離5万km未満ともなると初期型でも総額130万円程度の予算は見ておきたいところ。
エクステリアにこだわりがなければ、ゴツめのルックスのエクスプレイが比較的安めで、初代のイメージを踏襲するセロはやや高値安定となっています。
▼検索条件
ダイハツ コペン(2代目・現行型)×全国トヨタ コペン GR SPORT(初代・現行型)
【新車価格】238.2万~243.7万円
【中古車価格帯】149.6万~259.8万円
【中古車流通台数】142台
▲トヨタのGRとのコラボレーションで登場したコペン GR SPORT上記で紹介したダイハツ コペンをベースとしたホットモデルとして、2019年10月に登場したGR SPORT。
名前からも分かるように、トヨタが展開するスポーツカーブランドのGRとのコラボレーションで生まれたもので、このグレードのみトヨタの販売店でも販売されています。
ただ、装備や価格についてはどちらも差がなく、車両に備わるエンブレムもトヨタやダイハツのものではなく、コペン専用のものが備わるため、車検証を見ない限りは違いを判別することはできません。
このGR SPORTは、専用のエクステリアの他、ボディ剛性アップパーツの装着や専用チューンの足回りとパワーステアリングが装着されており、パワートレインはベース車のままながら、より意のままのハンドリングが楽しめる味付けとなっているのが最大の特徴です。
▲GR専用のレカロシートなど、よりスポーティな装いとなっている中古車としては142台中104台がトヨタブランドとなっていますが、前述したとおりブランドごとの性能差はないため、並行して探すのが良いでしょう。こちらもCVTモデルの方が安めとなりますが、通常モデルに対してGRはMT比率が半数程度まで上昇するため、MT派にとっては希望の物件を見つけやすいというメリットもありそうです。
ただ価格はお高めで、低走行のMT車ともなると総額200万円程度の予算は見ておきたいところです。
▼検索条件
トヨタ コペン(初代・現行型)×全国ホンダ N-ONE RS(2代目・現行型)
【新車価格】206.2万円
【中古車価格帯】130.1万~246.9万円
【中古車流通台数】254台
▲64psを発揮するターボエンジンが搭載され、力強く軽快な走りを楽しむことができるスタンダードなセミトールワゴンのボディながら、初代のころからワンメイクレースも開催されていたN-ONE。2020年11月に登場した2代目モデルも、メカニズムは一新しながらもほぼ初代のデザインを踏襲したデザインとなっています。
2代目モデルに設定されたスポーティグレードのRSには、64psを発生するターボエンジンにCVTの他初代には存在しなかった6速MTが用意され、よりスポーティな走りが楽しめるのも特徴で、実用性とスポーツ性を兼ね備えた1台となっています。
▲6MTを選ぶことができるのもRSの特徴中古車としては254台の掲載があり、MTは185台とRSグレードのMT率の高さがうかがえます。新車価格を超える物件に関してはプレミアがついているというワケでなく、登録済未使用車にナビ(標準はオーディオレス)やその他オプションを装着したものであるため、これらを後付けするつもりであれば買い得なものとなっています。
一方、安価な物件はMT車でも総額170万円台からディーラー系中古車店での販売されているものを見つけることができ、2020年デビューということもあって低走行車も多いため、新車を検討しているのであれば、一度中古車もチェックしてみることをオススメします。
▼検索条件
ホンダ N-ONE(2代目・現行型)×RS×全国ケータハム セブン170(初代・現行型)
【新車価格】676.5万~698.5万円
【中古車価格帯】718.1万~757.4万円
【中古車流通台数】3台
▲走ることに特化したモデルがセブンシーズだが、れっきとした軽自動車規格走りにまつわるもの以外、快適装備はほぼ皆無のケータハム セブンシリーズは、その前身であるロータス セブンの生産権を正式に引き継いで現在まで生産されているモデルです。
もともとセブンシリーズには様々な自動車メーカーから供給を受けたエンジンが搭載されていましたが、2013年にスズキから軽自動車用のK6A型660ccターボエンジンの供給を受け、タイヤとフェンダーを細身にして全幅を軽自動車サイズに納めたセブン130を発表。
現在はスズキの新エンジンであるR06A型ターボエンジンを搭載したセブン170Sと、よりスポーティな170Rが販売中で、軽自動車登録ではあるものの、軽自動車の枠に収まらないピュアスポーツとしてコアな人気を獲得しています。
▲車内もとにかくシンプル! 運転に必要な最小限の装備だそんな個性派なモデルであるため、中古車としては3台のみの掲載となっており、K6Aエンジン時代のモデルを含めても8台(468.4万円~)とかなり少なめ。またカタログモデルではあるものの、細かなオプションが多く、ほぼオーダーメイド的な車両となっているため、中古車として購入する場合は、どんな装備が備わっているのかをしっかり確認する必要があるでしょう。
▼検索条件
ケータハム セブン(初代・現行型)×フリーワード「170」×排気量660cc以下×全国中古でしか買えない! 軽自動車のスポーツカーオススメ13モデル
続いては、すでに新車販売が終了している中古でしか買えない軽自動車のスポーツカーを13モデル紹介。
まだまだ新しいモデルからお安いモデル、すでに希少になっているモデルまで、いろいろなタイプのモデルが登場しますので、ぜひチェックしてみてください!
ホンダ S660(初代)
【中古車価格帯】108万~499万円
【中古車流通台数】450台
▲ミッドシップレイアウトを採用する本格的スポーツカーのS660。写真はコンプリートカーの「モデューロX」1996年に終売したビート以来、およそ19年ぶりに復活した軽自動車のミッドシップレイアウト2シーターモデルのS660。ただメーカーとしてはビートの後継としてではなく、1960年代から続くホンダの“S”の名をもつスポーツモデルとしてリリースしていました。
ミッドシップに搭載されるのはN-BOXなどにも搭載されていたS07A型ターボエンジンですが、S660専用にチューニングがなされており、トランスミッションはCVTの他、軽自動車としては初採用となった6速MTが用意されています。
グレードはベーシックな「ベータ」と装備充実の「アルファ」、そして2018年5月からはコンプリートカーとして専用エクステリアや足回り、ブレーキを備えた「モデューロX」も登場した他、特別な内外装をもつ特別仕様車が定期的にリリースされていました。
▲2シーターのスポーティな車内中古車としては450台の掲載があり、MT車はおよそ半数の243台。生産終了直後はプレミア価格となって初期型でも高値となっていましたが、現在ではそれも落ち着き、CVT車であれば総額100万円台前半、MT車でも総額150万円台から見つけることができるようになっています。
一方、最後の特別仕様車であるモデューロX バージョンZは400万円台の物件がまだまだ多く、高値安定となっていますが、総額200万円ほどの予算があれば走行5万km未満の修復歴のないMT車も十分射程圏内となるでしょう。
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ホンダ S660(初代)×全国スズキ カプチーノ(初代)
【中古車価格帯】45.9万~250.9万円
【中古車流通台数】104台
▲屋根は幌ではなくルーフパネルが採用されている1991年11月に発売されたカプチーノは、フロントに直列3気筒ターボエンジンを縦置きし、ロングノーズショートデッキというスポーツカーの不文律を守ったスタイルが魅力的なFRスポーツカーです。
ルーフは3ピース構造となっており、クーペ、Tバールーフ、タルガトップ、フルオープンと複数のボディスタイルを楽しむことができるのも特徴となっています。
当初はF6A型ターボエンジンと5速MTのみの組み合わせでしたが、1995年5月のマイナーチェンジでエンジンをK6A型ターボエンジンに換装し、トランスミッションも新たに3速ATが選べるようになりました。
ただ、カプチーノは一部の特別仕様車を除きパワーステアリングが非装着となるため、重いステアリングに不安がある人は一度試乗してみてから判断した方がいいかもしれません。
▲一部を除きパワーステアリング非装着となるので注意が必要中古車としては104台の掲載があり、MTが88台と大半を占めています。手頃なものは今でも総額60万円台から見つけることができますが、過走行や走行距離不明、修復歴あり車が中心となります。
一方の高額車は新車価格を超える250万円超のものもあり、こちらは低走行で状態は良いものの、いずれにしても登場から30年前後が経過している車両であることは考慮する必要があるでしょう。
▼検索条件
スズキ カプチーノ(初代)×全国ホンダ ビート(初代)
【中古車価格帯】39万~348万円
【中古車流通台数】143台
▲軽自動車として初めてミッドシップレイアウトを採用したビート1991年5月にリリースされたビートは、量産車世界初のミッドシップ・フルオープンモノコックボディを採用した他、四輪ディスクブレーキやSRSエアバッグなど、軽自動車初採用の装備を多く備えていました。
ミッドシップに搭載されたE07A型エンジンは、ターボが備わらないNAエンジンでありながら自主規制値いっぱいの64psを発生しており、今現在においてもNAエンジンで自主規制値に届いたのはビートのみとなっています。
そこに組み合わされるトランスミッションは5速MTのみの硬派な仕様となっており、センターコンソールを助手席側に2センチオフセットして運転席を広く取るなど、ドライバー優先の走りを純粋に楽しむモデルとなっていることは一目瞭然でした。
▲ゼブラ柄のシートやオートバイ風のメーターなど、車内は遊び心満載中古車としての流通は143台となっており、総額50万円以下で買えるものから300万円超のものまで非常に価格帯は幅広くなっています。
ただ、こちらも登場から30年以上が経過した車両であるため、高額な車両であれば絶対にトラブルが発生しないというワケではないので、まずは信頼できる販売店を見つけることから始めることがいいかもしれません。
部品の供給は年々厳しくなっていますが、一部部品はホンダが再販しており、生誕20周年のタイミングでは新たな用品がリリースされるなど、メーカーも協力体制を見せているのはうれしいところです。
▼検索条件
ホンダ ビート(初代)×全国マツダ AZ-1(初代)
【中古車価格帯】183万~530万円
【中古車流通台数】16台
▲5速MTのみラインナップする本格派!ミッドシップレイアウトにガルウイングとスーパーカーの要素を軽自動車サイズに詰め込んだ夢の1台がAZ-1で、スケルトンモノコックと名付けられたシャシーは外板なしでも走行できるものとなっており、外板パネルはFRPを多用した軽量仕様に仕上がっていました。
ミッドシップに搭載されるエンジンは協力関係にあったスズキのF6A型ターボエンジンで、ステアリングのロックtoロックは2.2回転と乗用車としては異例のクイックさとなっており、ミッドシップレイアウトも相まって究極のハンドリングマシンと呼ばれる一方で、クイックすぎるが故のクラッシュも多かったといわれています。
▲シートポジションから重心の低さがわかるそれもあってか中古車としてはわずか16台の掲載で、最も安価なものでも当時の新車価格を超えるものとなっています。また、最高額は500万円オーバーとなっていますが、これはモデル末期にリリースされた限定車のM2-1015となっていました。
なお、AZ-1はスズキからキャラという車名でも販売されていましたが、こちらの中古車は2台、どちらも価格応談となっています。
▼検索条件
マツダ AZ-1(初代)×全国ダイハツ コペン(初代)
【中古車価格帯】18万~214.7万円
【中古車流通台数】742台
▲同社のミラがベースとなるためFFレイアウトを採用するが、スポーティな走りは十分に満喫できる現在は2代目モデルが販売中のコペンですが、初代モデルも電動ハードトップをもつオープン2シータースポーツカーという点では変わりはありません。ただ、搭載されるエンジンに違いがあり、初代モデルは直列4気筒ターボエンジンとなっている点が最大の特徴です。
最高出力こそ64馬力と変わらないものの、4気筒らしいスムーズな回転フィールはいまだに高く評価されており、4気筒エンジンであるために初代を指名買いするユーザーも依然として少なくありません。
また、非常に希少ではあるものの、電動ハードトップではなく、脱着式のハードトップを備えた「ディタッチャブルトップ」という軽量な仕様が用意されていたのも初代のみの特徴となっています。
▲上位グレードではシートヒーターやレザーシートを採用するものもあるそんな初代コペンは10年という長いモデルライフも相まって中古車は742台と多く、総額20万円台から購入することができるため、コツコツ手を入れながら乗るというのも楽しみのひとつかもしれませんが、電動ハードトップの故障は高額となりがちなので、ルーフの開閉がスムーズではない個体は避けた方がいいでしょう。
一方、高額車は200万円超のものも存在していますが、今後4気筒エンジンを搭載した軽オープンスポーツが出てくる可能性は非常に低いため、長く楽しみたいというのであれば、思い切って状態の良い高年式低走行車を狙うという選択肢もアリと言えるでしょう。
▼検索条件
ダイハツ コペン(初代)×全国スズキ アルト ワークス(8代目)
【中古車価格帯】61.8万~251万円
【中古車流通台数】281台
▲現行・9代目には現在ラインナップされていない「ワークス」。スズキを代表する歴史あるスポーツカーだスズキのベーシックカーであるアルトをベースに、ホットなターボエンジンで武装したモデルがアルトワークスであり、2代目アルトのモデル途中に追加され、5代目モデルまで継続設定されていました。
その後、しばらくワークス不在の時代が続きましたが、8代目が販売されていた2015年3月におよそ14年振りワークスが復活することとなったのです。
新生ワークスは従来と同じくアルトをベースとしながらもスポーティな内外装をもち、心臓部には64馬力を発生するターボエンジンを搭載。専用開発のショートストロークな5速MTと、専用チューニングの2ペダルMTである5速オートギアシフト(AGS)を設定しました。
それまでのワークスのようにラリーやダートトライアルで活躍できるような本格的な4WDシステムは搭載されませんでしたが、600kg台~という軽量ボディを生かした痛快な走りが魅力だったのです。
▲セダンタイプのため、後席もしっかり使用することができるそんな新生アルトワークスの中古車は281台の掲載があり、237台がMTという高いMT率を誇ります。新車時は2WDのMTで150万円台という低価格も魅力でしたが、フルモデルチェンジを果たした現行型にはワークスのようなホットモデルが存在しないこともあって現在価格は高値安定で、高年式低走行車は新車価格を超えるものも珍しくありません。
一方、初期型の走行距離の進んだ車両であれば、MT車でも総額80万円台前後から見つけることができるので、走りを楽しむのであれば、こういった物件を割り切って購入するのもひとつの手段と言えるでしょう。
▼検索条件
スズキ アルト(8代目)×ワークス×全国ダイハツ ミラ TR-XXアバンツァート(4代目)
【中古車価格帯】37万~158万円
【中古車流通台数】22台
▲かつてはダイハツ アルトワークスとライバル関係にあったミラ今ではエコカーのミライースやミラトコットなど、派生車種にのみその名を残すだけとなってしまったミラですが、かつてはアルトワークスと高性能軽スポーツ対決を繰り広げていた時代がありました。
そのピークともいわれるのが4代目ミラに設定されていたTR-XXアバンツァート系で、全車がツインカムターボエンジンを搭載していたホッテストグレードです。
アバンツァートには3気筒のツインカムターボエンジンが、アバンツァートRには4気筒のツインカムターボエンジンが、そしてアバンツァートR4には4気筒ツインカムターボエンジンにフルタイム4WDが組み合わされていました。
またモータースポーツベース車として、4気筒ターボを搭載したモデルをベースとしたX4(4WD)とX2(FF)も存在しており、こちらはレギュレーションで交換できないトランスミッションやアルミ製鍛造ピストン、専用タービンなどが奢られていたのでした。
▲同社のエントリーモデルをベースにしていることもあり、内装はいたってシンプル中古車は22台の掲載がありますが、さすがに競技で使われていたX4やX2は掲載がなく、通常のアバンツァート系が中心となりますが、価格応談の物件も多く、距離が進んでいても状態が良いものでは100万円を超えるものも珍しくないため、見極めが必要と言えるでしょう。
▼検索条件
ダイハツ ミラ(4代目)×TR-XXアバンツァート×全国スズキ Keiワークス(初代)
【中古車価格帯】15万~94万円
【中古車流通台数】74台
▲同社アルトワークスと共用するパーツも多かったKeiワークス現在のクロスオーバーSUVブームを先取りし、セダンとSUVの間の新しいタイプとして1998年10月に登場したスズキの軽自動車である、その名もKeiは、最終的に2009年まで販売される長寿モデルとなりました。
そんなKeiのスポーツモデルとして、アルトに冠されていたワークスの名前を引き継いだのが、2002年11月のマイナーチェンジ時に追加となったKeiワークスでした。
Keiワークスにはアルトワークスにも搭載されていたK6A型ツインカムターボエンジンが搭載され、MT車にはLSDを標準装備した他、前後ディスクブレーキやレカロ社製バケットシートなども備えた本格的なスポーツモデルで、エクステリアも専用のものが奢られ、精悍なイメージとなっていたのです。
▲レカロシートなど車内も専用のものとなるそんなKeiワークスは74台の中古車が掲載されており、すべての物件が総額100万円以内で購入可能。実用性も兼ね備えたモデルということもあって、比較的距離の進んだものが多くなっていますが、探せば6万km台以下のものもまだまだ見つけることができます。
部品に関しても他のスズキ車と共有する部分が多く、ロングセラーだったこともあって豊富となっており、安い物件をベースとして購入してコツコツ仕上げる楽しみも味わえます。
▼検索条件
スズキ Kei ワークス(初代)×全国三菱 eKスポーツ(2代目)
【中古車価格帯】3万~68.5万円
【中古車流通台数】60台
▲eKがベースとなるが、専用のエアロパーツが装着されよりスポーティな見た目に三菱のベーシック軽であるeKのスポーティグレードとして、初代から存在していたeKスポーツは、2006年9月に登場した2代目モデルにも継続して設定されました。
シンプルなeKに対してエアロパーツで武装したeKスポーツは、レカロ社製のスポーツシートをオプション設定し、走りのイメージを強調。
ただ、トランスミッションはATのみとなっており、エンジンもターボエンジン(R系)の他、NAエンジンを搭載したグレード(X系)も存在しているため、走りにこだわるのであれば搭載エンジンはチェックしたいところ。
2007年9月には通常のeKに設定されていた助手席側スライドドアを備えたグレードも追加され(グレード名に“S”が付く)より使い勝手が向上しています。
▲広い車内をキープしつつ、レカロシートなどスポーティな装備も備わるそんなeKスポーツは60台の掲載があり、ターボモデルは36台。MT仕様がないからか、比較的安価で購入でき、ターボモデルであっても総額20万円以下で狙うことができるものも存在していますが、比較的低走行な物件でも総額50万円台で購入できるため、そちらの方が買い得感は高そうです。
▼検索条件
三菱 eKスポーツ(2代目)×全国三菱 ミニカ ダンガン(7代目)
【中古車価格帯】45万~77万円
【中古車流通台数】2台
▲ホットモデルとして設定された「ダンガン」は、64psを発生する直4DOHCインタークーラーターボエンジンを搭載eK登場以前の三菱のベーシック軽として、長らく屋台骨を支えたミニカ。そのホットモデルとして「ダンガン」が登場したのは1989年に登場した6代目モデルで、続く7代目モデルにも継続して設定されていました。
ターボエンジンを搭載したホットモデルとなるダンガンの最大の特徴は、1気筒あたり5つのバルブを備えた5バルブエンジンであり、その特徴は7代目モデルでも踏襲。さらに7代目モデルではエンジンが4気筒エンジンとなったことで、20バルブのツインカムインタークーラーターボという、他に類を見ないパワートレインをもつモデルとなったのです。
▲車内はベースのミニカとあまり変わらずシンプルしかしその分ライバルよりも車両価格が高めとなったのが災いしてか、そこまでの販売台数をマークすることができず、中古車としても現在は2台が掲載されているのみとかなり希少となっており、物件が出てきたときが買い時、というような状況となっています。
▼検索条件
三菱 ミニカ(7代目)×ダンガン×全国スズキ セルボモード SRターボ/SR-FOUR(初代)
【中古車価格帯】72万~93万円
【中古車流通台数】4台
▲SR-FOURには軽自動車として初めて4気筒DOHCインタークーラーターボエンジンが搭載されたスズキのスペシャリティ軽自動車として1977年に登場したセルボは、1990年に登場した通算4代目モデルのタイミングでサブネームに“モード”をプラスしてセルボモードへと生まれ変わりました。
それまでのクーペ路線からハッチバックタイプにボディは変更となったものの、ベースとなったアルトよりも上級なモデルとして内外装のデザインなどが差別化されていたのです。
そのセルボモードにターボエンジンを搭載したホットモデルが存在し、SターボとSRターボはトルク重視の3気筒SOHCターボエンジンを搭載。そしてSR-FOURには、4気筒DOHCインタークーラーターボエンジンが搭載されていました。
スズキの軽自動車に4気筒ターボエンジンが搭載されたのは、現在までこのセルボモードSR-FOURのみとなっており、非常に希少な1台となっているのです。
▲軽自動車のボディサイズ規格が変わり大きくなったタイミングで登場。そのため比較的車内は広め中古車としてもターボモデルが4台、うちSR-FOURが3台となっており、価格も決して手頃とは言えないものとなっていますが、新車時もそこまで多く売れた仕様ではないため、こちらも本気で欲しいのであれば、出てきたときに買うというのが一番かもしれません。
▼検索条件
スズキ セルボモード(初代)×SRターボ/SR-FOUR×全国スズキ アルトラパンSS(初代)
【中古車価格帯】9.9万~140万円
【中古車流通台数】101台
▲ベースグレードは可愛い雰囲気だが、「SS」はメッシュグリルなどが採用されスポーティな装いだスズキのベーシック軽であるアルトをベースに、スクエアなボディをプラスして可愛らしい雰囲気をまとい、一躍人気車種となったアルトラパン。そんなアルトラパンの初代モデルに2003年9月の改良のタイミングで追加されたのが「SS」というホットモデルでした。
このSSには過去にアルトワークスなどにも搭載されていたツインカムターボエンジンと、通常モデルには存在しない5速MTを搭載したもので、フロントマスクも往年のスポーツカーを思わせるメッシュグリルと丸型ヘッドライトという専用のものを備えていたのです。
結局ラパンにホットモデルが設定されたのはこの初代モデルのみとなっており、希少なMT設定があるモデルとして安定した人気を誇っています。
▲メーターやステアリングは専用のものが装備される中古車としては101台の掲載がありMTは64台と多めですが、手頃な価格帯のものはAT車か過走行車が中心で、中には走行20万kmオーバーのものも。
裏を返せばそこまで走れるほどの丈夫さがあるとも言えますが、7万km未満の比較的低走行な物件ともなると、MT車では総額80万円程度の予算は最低でも見ておきたい状態で、悩ましいところです。
▼検索条件
スズキ アルトラパン(初代)×SS×全国ホンダ トゥデイ Xi/Rs(2代目)
【中古車価格帯】54万~114.8万円
【中古車流通台数】10台
▲2ドアモデルは剛性が高く特に人気ホンダの軽乗用セダンとして登場した2代目トゥデイは、当初独立したトランクをもつ2ドアモデルとして登場し、追って4ドアの“アソシエ”が追加となりました。
この2代目トゥデイにはビートにも搭載されたMTRECを採用したE07A型をトルク重視に再チューンしたエンジンを搭載した「Xi」グレードが存在し、ボディ剛性の高い2ドアモデルは特に隠れたホットモデルとして人気を博していました。
しかし使い勝手に難があるという声が上がり、1996年2月のマイナーチェンジ時にハッチバックタイプへとボディを一新。MTRECエンジンを搭載したモデルは3ドア仕様の「Rs」グレードに集約されています。
▲車内は至ってシンプル中古車としては現在10台の掲載があり、半数が後期のRsで4ドアのアソシエXiはわずか1台となっていました。価格も年式を考えると決して安くはありませんが、ホンダらしいNAエンジンのフィーリングとノーマルでも低いドライビングポジションは低い速度域でもスポーティな走りを味わえるので、根強いファンが多いのも納得です。
▼検索条件
ホンダ トゥデイ(2代目)×Xi/Rs×全国【Q&A】軽スポーツカーにまつわるよくある質問
Q. スポーツカーを買うならMT(マニュアル)じゃないといけないの?
A.軽スポーツモデルに限らす、スポーティな走りを魅力としている車両の多くは中古車となった際にMT車の方が人気は高くなりがちです。
確かにスポーティな走りを楽しむのであればMTの方が有利ですし、小排気量の軽自動車のエンジンを使い切る感はMTの方が味わいやすく、MTのみをラインナップしている車種が存在するのも事実です。
しかし、メーカーも2ペダルユーザーでもスポーティな走りが楽しめるように、こういったモデルにはマニュアルモードやパドルシフトを用意している車種もありますし、ATの方が購入時の価格がMT車よりも安価というメリットも存在するので、必ずしもMTを選ばなければならないというワケではありません。
ただ、ATを選ぶ理由が“安いから”というだけでは、後々後悔する可能性もありますので、購入時はじっくり考えてから選びましょう。
Q.軽のスポーツカーを初めて購入するときに注意すべきことって?
A.一口に軽のスポーツカーと言っても、ここまで紹介してきたようにボディタイプやキャラクターも様々です。そのため、軽のスポーツカーを購入してどんな使い方をしたいのかをはっきりさせてから購入することが大切でしょう。
例えばメインカーとしても活用し、人を乗せる機会もあるというのであれば、後部座席も備わる4人乗り仕様を購入した方がベターですし、セカンドカーとして割り切って所有するのであれば、実用性の低い2シーターモデルでも問題はないでしょう。
また、カリカリにチューニングしてサーキット走行を楽しみたいというのであれば、アフターパーツが豊富な車種を選んだ方が選択肢が広がりますし、コツコツ自分で手を入れて乗りたいというのであれば、新車時に台数が売れた車両の方が中古パーツも豊富というメリットがあります。
Q.軽のスポーツカーの維持って大変?
A.ボディサイズや排気量が決まっている軽自動車は、普通車のように搭載されているエンジンの排気量で自動車税が異なるということもないため、普通車のスポーツカーよりも維持は楽と言えるでしょう。
とはいえ、スポーツカーらしい走りを満喫したければ定期的なメンテナンスは必要不可欠です。またチューニングをする場合は、普通車よりも軽自動車はマージンが少ない場合が珍しくなく、出力アップに合わせた補強などが必要になるケースもあるため、知識のあるショップを見つけるのも重要です。
90年代デビューのモデルについてはすでに20~30年が経過していることもあり、部品の供給も厳しくなっていることは覚悟するべきで、こちらも信頼できるショップや専門店を見つける必要があるでしょう。
今回は軽自動車でありながらスポーティな走りが楽しめる軽スポーツカーをご紹介してきましたが、ボディタイプや年式、キャラクターも幅広く存在することがお分かりいただけたでしょうか。
普通車に比べると維持費の安い軽自動車ではありますが、走りの楽しさは全く劣ることはありませんから、気になる1台があれば早速チェックしてみてくださいね。
※記事内の情報は2023年11月13日時点のものです

自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。
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