新型ティグアンが発表されたけど、2代目の中古車価格は今いくら? 最新相場とオススメの買い方・選び方を紹介
2024/07/19
▲初代もドイツ国内のSUVカテゴリーで9年連続のトップを獲得、本国では2016年から販売された2代目ティグアンも、2019年からフォルクスワーゲングループ全体でも最も売れるモデルとなった人気車だ新型ティグアンが発表! そうなると気になるのが旧型の中古車
フォルクスワーゲンのコンパクトSUVといえば、最近はT-CrossやT-Rocが人気だが、家族でキャンプなどの遊びに出かけるなら、もうひと回り大きなティグアンもオススメだ。
ひと回り大きい、といっても全長約4.5m×全幅約1.8mは、トヨタのカローラクロスとほぼ同じだから、毎日の買い物をはじめとした街乗りだってラクなはず。
そんなティグアンの最新型(3代目)がつい先日発表された。日本での販売は今年11月以降になるという。
▲今年11月以降に日本導入が予定されている3代目ティグアン。パワーユニットは1.5Lマイルドハイブリッドと、2Lディーゼルターボが投入されると発表された当然、旧型となる2代目よりも走行性能から先端技術まで、全方位で進化しているが、いやいや2代目だって十分高い性能を誇る。しかも、デビューからすでに7年以上経っているので、原稿執筆時点での中古車平均価格は約320万円、安いものだと総額約190万円から狙えるなど、かなりお手頃になってきた。
もちろん、乗り替え需要を考えれば、最新型が登場する11月以降の方が流通量は増えるので、さらに中古車価格が下がることも予想される。しかし、中古車は同じ個体がひとつとしてない、一期一会の存在。何ヵ月も待っていたらもう出会えない中古車のティグアンがたくさんある。
そこで、今回は改めて2代目ティグアンの概要を振り返りつつ、ニーズごとにオススメの2代目ティグアンの買い方・選び方を紹介しよう。
▲輸入車でティグアンのライバルとなるのは、同じフォルクスワーゲングループのアウディ Q3の他、BMW X1、メルセデス・ベンツ GLAクラスといったところになる▼検索条件
フォルクスワーゲン ティグアン(2代目)×全国モデル概要:“先進機能をたっぷり備えたちょうどいいサイズのSUV
2代目ティグアンの日本導入が開始されたのは2017年1月。初代と比べて少し長く、幅広になったボディは、車内空間の拡大と走行の安定感向上につながっている。
少し長く幅広になったといっても、先述のとおりカローラクロスとほぼ同じサイズだから、街乗りも、家族とのドライブもこなせる、ちょうどいい大きさのSUVと言える。
先進的な機能が備わるのが2代目ティグアンの魅力の1つ。先進運転支援機能では、衝突被害軽減ブレーキが全車標準装備なるのはもちろん、高速道路でアクセル・ブレーキ・ステアリングをアシストしてくれる半自動運転機能が一部グレードを除き標準装備された。
▲デビュー時(前期型)のフロント。一部グレードを除きLEDヘッドライトを標準装備。LEDヘッドライトはハイビーム時に対向車を検知すると照射角度を変える機能がオプションで選べた
▲デビュー時(前期型)のリア。駐車する際などに便利な、リアビューカメラや自車を俯瞰して見られる機能は全車に標準装備された純正のカーナビ付きインフォテインメントシステムや純正オーディオは、Android AutoやApple CarPlayに対応。音楽アプリなどスマートフォンのアプリを車内で簡単に使うことができる。
また、純正カーナビ装着車は同社独自の通信技術「Guide & Inform」を利用すると、ナビ画面上にGoogleアースの映像やストリートビューを表示したり、最寄りの駐車場の満空情報を確認できた。(なお同サービスは新車時から3年間は無料で提供されていたが、以降は有料となる)
その他、一部グレードを除き、ディスプレイ式メーターパネルが備わる。ここにはカーナビ画面や、方位計・ステアリングアングルといったSUVらしい情報も表示してくれる。
▲一部グレードを除きメーターパネルはディスプレイ式。カーナビの画面などをここに表示できる
▲ラゲージ容量は通常時で615L、後席をすべて倒すと1655L
▲バンパー下で足を振るとバックドアが開閉する機能は一部グレードにオプションで用意されたデビュー時に用意されたパワートレインは前輪駆動の1.4Lターボ+6速AT(デュアルクラッチ式)。一見、排気量が小さいと感じるかもしれないが、1.4Lターボは1500rpmという低回転域から最大トルクを発揮するので、発進時をはじめ加速はスムーズだ。
▲2Lディーゼルターボ車は全車4WD。路面状況に応じて走行モードが選べる「4モーションアクティブコントロール」が備わるモデル変遷:後期型では先進運転支援機能が進化し、ディーゼル車がなくなった
デビュー後の一部改良は2019年10月の一度だけ。その際は、エントリーグレードの純正カーナビ標準装備化程度だった。
大きな変更は2021年5月のマイナーチェンジだ。以降、このマイナーチェンジ前を前期型、後を後期型として解説する。
▲2017年1月~2021年4月に販売された前期型のフロントデザイン
▲2021年5月以降に販売された後期型のフロントデザイン。新機能を備えた新型LEDヘッドライトに変わっている後期型では、最新の先進運転支援機能「トラベルアシスト」が全車に標準で装備された。これは最高210km/hまで、車がステアリングとアクセル、ブレーキをアシストしてくれるもので、前期型での“半自動運転機能”が能力も精度も進化して、全車に装備されるようになったということだ。
また、インフォテインメントシステムも最新となり、スマートフォンとの連携がワイヤレスになった他、新しいオンラインサービス「We Connect」や「We Connect Plus」が利用できるようになった。
▲内蔵された通信装置(eSIM)や専用アプリなどにより、スマートフォンでドアの施解錠ができるなどのサービス(有料)が進化動力面では、1.4Lターボが1.5Lターボに切り替わった。併せてトランスミッションは全車7速AT(デュアルクラッチ式)となった。一方で、前期型にあった2Lディーゼルターボの設定が廃止されているのは大きなポイントだろう。
さらに、新たに高性能スポーツモデルとして「ティグアンR」というグレードが加えられた。最高出力320ps/最大トルク420N・mを発揮する2Lターボエンジンと、コーナリング時に後輪左右にもそれぞれ駆動力を配分する“速く駆けぬけるための4WDシステム”を搭載している。同社のゴルフには、ハイパフォーマンスモデルの「ゴルフR」があるが、そのティグアン版というわけだ。
なお、これらの変更に合わせてグレード名も変わった。詳細は下記で紹介する。
その他エクステリアデザインは新しくなり、エアコンの操作がタッチパネル式になるなど仕様も少し変更された。
さらに、2022年9月には1.5Lターボ車に4WD搭載グレードも追加された。こちらの4WDシステムは、ティグアンRと異なり、雪道での走行安定性などを目的としたシステムだ。
グレード体系:基本は各エンジンに3グレードという構成
2代目ティグアンの主なグレードは下記のとおり。基本的に装備の違いで「コンフォートライン」「ハイライン」「Rライン」の3グレードがあり、コンフォートラインは装備が最小限に簡素化されている。また、4WD車はグレード名に「4モーション」と付く。
●1.4Lガソリンターボ車(前輪駆動)
・TSI コンフォートライン
一部装備が簡素化されたエントリーグレード
・TSI ハイライン
LEDヘッドランプやデジタルメータークラスターの“アクティブインフォディスプレイ”など装備の充実したグレード
・TSI Rライン
装備は上記TSIハイラインとほぼ同じだが、加えて専用のエクステリアパーツなどが備わるスポーティグレード
●2Lディーゼルターボ+4WD車
・TDI 4モーション コンフォートライン
一部装備が簡素化されているエントリーグレード
・TDI 4モーション ハイライン
先進運転支援機能が充実するなど、装備充実のグレード
・TDI 4モーション Rライン
装備は上記TDI 4モーション ハイラインとほぼ同じだが、専用の内外装パーツなどが備わる、スポーティグレード
▲TDI 4モーション Rライン。専用デザインの19インチアルミホイールに255/45という幅広なタイヤを履く
●1.5Lガソリンターボ FF(前輪駆動)車/同4WD車(2022年9月~)
・TSI アクティブ/TSI 4モーション アクティブ
一部装備が簡素化されたエントリーグレード
・TSI エレガンス/TSI 4モーション アクティブアドバンス
先進運転支援機能が充実するなど、装備充実のグレード
・TSI Rライン/TSI 4モーション Rライン
装備は上記TSI アクティブアドバンス/TSI 4モーション アクティブアドバンスとほぼ同じだが、専用の内外装パーツなどが備わる、スポーティグレード
●2Lターボ+4WD車
・R
235kW(320ps)のパワーを発生し、オフロードからサーキットまで走れる高性能スポーツグレード
▲R。標準モデルより車高が低くなり、車両制御技術のDCCや、サーキット走行時に使用できる「レース」というドライブモードが備わる。このように、前期型と後期型ではグレード名が異なるが、唯一「TSI Rライン」だけは前期・後期ともラインナップしている。購入時には年式やフロントグリル、排気量(前期は1.4Lターボ、後期は1.5Lターボ)の違いで見分けるようにしよう。
以上を踏まえ、ニーズ別のオススメを見ていこう。
中古車の選び方1:お手頃価格で狙い目なのは「前期型・TSI ハイライン」
お手頃な価格で狙い目なのは、前期型にラインナップしていた「TSI ハイライン」。1.4Lターボを搭載するモデルの中では、装備が充実している方のグレードだ。
新車時価格ではエントリグレード「TSI コンフォートライン」が最も安いのだが、そもそも中古車流通量が少ない。加えて、デビュー時で約73万円あった価格差は今や雲散霧消し、コンディション次第では中古車価格が逆転することもあるほど。
▲TSI ハイラインは、TSI コンフォートラインに対して渋滞時追従支援システムやレーンキープアシストシステムなど、先進運転支援機能が充実している新車時の約73万円の違いはもちろん装備の差。TSI ハイラインになれば、例えば “半自動運転”機能が備わるし、LEDヘッドライトになり、純正カーナビが付き、メーターパネルがディスプレイ式になる。
原稿執筆時点で走行距離5万km未満が総額約230万円で、3万km未満でも約250万円で見つけることができる。
▼検索条件
フォルクスワーゲン ティグアン(2代目)×TSI ハイライン×全国中古車の選び方2:ディーゼル車の狙い目は「TDI 4モーション ハイライン」
現行型(2代目)ティグアンのディーゼル車は、前期型にラインナップされていた2Lディーゼルターボを搭載した4WDのTDI 4モーションのみ。その中でオススメなのが「TDI 4モーション ハイライン」だ。
こちらも、上記TSI系と同様、エントリーグレードのTDI 4モーション コンフォートラインとの新車時価格が導入時点で約85万円もあったが、今ではほとんど差がなくなっているので、狙い目だ。
約85万円の価格差による装備の差はやはり大きく、TDI 4モーション ハイラインなら“半自動運転”機能やLEDヘッドライト、純正カーナビ、ディスプレイ式メーターパネルなどが標準装備されている。
▲TDI 4モーション ハイラインはヘッドアップディスプレイが標準装備されている一方、1つ上のTDI Rラインとは主に内外装の差で、導入時の新車時価格ではRラインの方が30万円高かった。こちらも中古車になって差は縮まってはいるが今もまだ約15万~20万円の差がある。そうなると、やはりTDI 4モーション ハイラインの方がお手頃感やお買い得感があるだろう。
原稿執筆時点で走行距離5万km未満が総額約270万円で、3万km未満でも約300万円で見つけることができる。
▼検索条件
フォルクスワーゲン ティグアン(2代目)×TDI 4モーション ハイライン×全国中古車の選び方3:高年式の後期型をお得に狙うなら「TSI ファーストエディション」
後期型は2021年5月からの販売のため、ようやく初めての車検を迎えたタイミング。そのため前期型と比べると流通量が少ない。その中でも比較的多めなのが「TSI エレガンス」だ。
上記2台同様、こちらもエントリーグレードのTSI アクティブとの導入時の新車時価格差約76万円が約20万円まで縮まっていてお買い得感がある。装備の違いは、TSI アクティブに対して純正カーナビやヘッドアップディスプレイ、インテリアアンビエントライト、ディスプレイ式メーターパネル、内外装の専用パーツなどだ。
中古車価格の目安は、原稿執筆時点で2021年式の走行距離3万km未満が約360万円。3年落ちで3万kmも走っていないのに、導入時の新車時価格から約120万円落ちていることを考えれば十分お手頃だ。
しかし、今あえて高年式の後期型を狙うなら、2021年5月のマイナーチェンジに合わせて販売された特別仕様車「TSI ファーストエディション」をオススメしたい。
ファーストエディションはTSI エレガンスの装備に加えて車両制御技術のDCCやプレミアムサウンドシステムのハーマンカードン、電動パノラマスライディングルーフなどを標準装備し、導入時の新車時価格で約41万円高かった。
▲TSI ファーストエディション。専用のレザーシートや、TSI エレガンスより1インチ大きな専用19インチアルミホイールが備わるしかし、今ならTSI エレガンスとほぼ同じ価格、2021年式の走行距離3万km未満が約360万円で狙える。
しかもファーストエディションは期間限定の特別仕様車のため、この先中古車がそれほどたくさん流通することはない。まさに今は、一期一会の絶好のチャンスというわけだ。そんな特別感も、中古車を購入する楽しさのひとつではないだろうか。
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フォルクスワーゲン ティグアン(2代目)×TSI ファーストエディション×全国▼検索条件
フォルクスワーゲン ティグアン(2代目)×全国
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。先日、中古車のホンダeも加わった。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
【関連リンク】
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フォルクスワーゲン
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