【勝手に命名】80年代のセダンブームを知らない今の20代は「ポストセダン塊世代」だ
2018/11/09
▲自動車・カーライフに関する調査研究機関「リクルート自動車総研」の膨大な統計データを基に、ユーザーの購買行動や世の傾向を勝手に予想したり解説したりするコラム。今回は、自動車業界では存在感が薄まりつつあるセダンの“小さな兆し”について徒然と……中古セダンの購入者数は年代別では20代が最多
2019年10月1日から消費税が8%から10%に増税される予定だ。軽減税率制度も実施されるが、対象となるのは「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)」のみ。
したがって新車、中古車に関わらず、車購入時にかかる消費税は10%となる。
2019年はまた、平成から新しい元号に変わる年でもある。そういえば、初めて消費税(税率3%)が導入されたのも、昭和から平成に変わった1989年のことだ。
その当時、車はセダンが主流だった。
新車販売台数のトップ3は、カローラを筆頭に、マークII、クラウン、トヨタ製セダンが独占。
バブル経済の絶頂期だったこともあって、同年にデビューしたトヨタ セルシオやその前年に登場した日産 シーマといった国産高級セダンも大ヒットした。
このセダンブームを支えていたのは、1947~1958年頃に生まれた団塊&ポスト団塊世代と呼ばれる人たちだ。
20代後半~30代前半という、まさに車購買意欲の盛んな年齢で80年代を迎えたのが彼らだった。
つまり、彼らは「セダン塊世代」でもあったというわけだ。
その後、90年代前半にバブルが弾けてから、ミニバンやコンパクトカー、軽自動車、SUVなど、自動車のムーブメントは多様化の方向へ進む。
それと反比例するかのようにセダンの存在感は薄まりつつある。
そんな“落ち目”なセダンだが、もう一度スポットライトが当たるかもしれないと思わせてくれるような、小さな兆しを『中古車購入実態調査』で発見した。
※2015年~2017年にリクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』より上のグラフ①は、直近3年間で20代が車購入を決めたときに想定したボディタイプの推移だ。
軽自動車とハッチバックとセダンの3タイプを比較してみると、2016年こそ凹んでいるものの、セダンは20%強で推移していることがわかる。
また下記グラフ②のとおり、直近の2017年はセダンの中古車を購入した人のうち30%が20代で、年代別では最も多い。
※2015年~2017年にリクルート自動車総研が行った『中古車購入実態調査』より現時点で中古セダンを購入する20代の中には、根強く残るVIPカー文化圏で育った人たちも相当数含まれているだろう。
だが、スポットライトが当たらないゆえに相場が不当に下がっている中古セダンの高いコスパに目をつけた若者もいるはずだ。
いずれにせよ、20代の若い人たちの間では意外にもセダンに対する関心が高く、実際に中古車で購入しているのは事実だ。
そして彼らが80年代のセダンブームを知らない世代という事実もまた興味深い。
そんな彼らのフレッシュな感性がセダンに新しい価値を見いだしたとき、かつてとは異なるスタイルのブームがやってくるのかもしれない。
ちょっと気が早いが、そのときに備えて今の20代を「ポストセダン塊世代」と呼んでみるのはどうだろう。
予算100万円!「ポストセダン塊世代」にオススメのセダン3選
1:トヨタ セルシオ(3代目)
▲2000年8月~2006年5月に生産された国産車を代表する高級セダンの3代目。新車時価格700万円超だった上級グレードの4.3C仕様も予算100万円で狙えコスパは最強!2:日産 スカイライン(V36型)
▲スポーティなスタイルと高い走行性能で定評のある先代、V36型スカイライン。生産終了からまだ5年しか経っておらず、予算100万円で高年式&低走行の物件が狙えるのもグッド!3:メルセデス・ベンツ Cクラス(3代目)
▲メルセデス・ベンツのコンパクトセダン。2007年6月~2014年6月に生産された3代目は、まだ選択肢は少ないものの、徐々に予算100万円圏内の物件が増えている注目株だ日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
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