スバル フォレスター VS 日産 エクストレイル PART6:タフギア対決
2008/04/01
PART6 タフギア対決
スバル フォレスター
日産 エクストレイル
高級感とSUVらしさを両立したフォレスター
国産車、輸入車問わずクロスオーバータイプのSUVがブームと言われるようになって久しい。多くはオンロード走行を意識した乗用車ライクな乗り心地が魅力のモデル。ではなぜセダンなどではダメなのかというと、荷物が積めるという利便性以外にSUV特有の“アクティブさ”に魅力を感じているからだとリポーターは考えている。
またたくさんの荷物を積んで出かけるのならミニバンという選択肢もあるが、こちらにはどうしてもファミリィの匂いがつきまとう。SUVであれば出かける相手が同じファミリィでも、ミニバンよりもアクティブな自分(個人)を演出できるのだ。
海や山へと頻繁に出かける人はもちろん、年に数回(あるいは1回行くか行かないか)という人にも受け入れられたSUV。もちろんオンロード性能や高級感は重要だが、この手の車ではどれだけタフに使えるかというのも重要なファクターだ。この章では装備類を中心に、両車のタフギアとしての性能を見て行こう。
まずはフォレスター。旧型まではステーションワゴンのような低めのスタイルにアメリカン・マッスルカーのようなハイパワーターボという独自の道を歩んできたが、現行型になりその路線は大きく変わった。ボディを大型化し、いわゆる高級SUVとしての存在感を高めた。それに伴い装備類も高級志向のものが多くなっている。室内のイルミネーションや今回の試乗車に装備されていたレザーシートなどはその代表的なものだ。
SUVとして撥水シート(XS、XTに標準装備)や荷室を便利に使うオプション類がきちんと用意されているのはうれしい。地味だがアウトドアシーンで重宝しそうなのはヘッドランプウォッシャーとクリアビューパック(XS-PL、XT-PLに標準装備。それ以外のグレードでメーカーオプション)。
様々な気象条件の中で視界を確保するための装備なのだが、なかでもワイパーの凍結を防ぐデアイサーとヒーテッドドアミラーはアウトドアシーンでかなり重宝するはずだ。
タフギアとして徹底したこだわりを見せるエクストレイル
一方のエクストレイルは存在自体がタフギアである。ウインタースポーツやマリンスポーツをとことん楽しみたい若者に向けてタフに使える“道具”としての車を手に届きやすい価格で提供するというコンセプトは、結果的に若者以外にも受け入れられて大ヒット。その考えは現行型にも継承されている。汚れないように気を使いながら乗るのではなく、汚れたら洗えばいい。取り外し可能なラゲージボードやウエットスーツと同等の防水性能を誇るシートはあらゆるアウトドアスポーツを楽しむ人にとって本当に便利な機能。それだけでなくフロアや天井まで防水加工(撥水ではないところがミソ!)を施すほどのこだわりをもっている。
またアウトドアスポーツでは車内でウエットスーツやスノボのウェアなどに着替えをすることが意外に多い。荷物を持って更衣室まで行くのはかなり面倒なのだ。大勢で出かけた場合など、後部座席はまだいいが、運転席で着替えるというのはステアリングが邪魔でかなり大変なもの。そんなときにステアリングをバコッと上げて運転席を広くできるというのは脱帽もののアイデアだ。
エクストレイルにはアウトドアシーンにおいて、こんなのがあったらいいのに・・・と感じていた、かゆいところに手が届くような装備が豊富に付いている。それが結果的にタフギアとしての性能を高めているのだ。
今回のまとめ
タフギアという切り口で車を見た場合、フォレスターに限らずほとんどの車がエクストレイルにかなわなくなってしまう。その意味ではフォレスターには不利な対決だった。エクストレイルはアウトドアで使える本格的な機能を満載し、かつそれが低価格で買えるというG-SHOCKのような存在。ファンが多くいるのもうなずける。2台の物件・相場・カタログ情報
【スバル フォレスターを探す】【スバル フォレスターの相場情報を見る】
【スバル フォレスターのカタログを見る】
【日産 エクストレイルを探す】
【日産 エクストレイルの相場情報を見る】
【日産 エクストレイルのカタログを見る】
次回予告
ライフスタイルにピッタリなのはどっち?
ライフスタイルにピッタリなのはどっち?
今回のテスト車両



■スバルフォレスター
- ・テスト車両
- 2.0 XT(4WD)
257.25万円 - ・駆動方式
- 4WD
- ・トランスミッション
- 4AT
- ・全長×全幅×全高
(mm) - 4560×1780×1675
- ・ホイールベース(mm)
- 2615
- ・車両重量(kg)
- 1480
- ・最小回転半径(m)
- 5.3
- ・乗車定員(人)
- 5
- ・エンジン種類
- 水平対向4ターボ
- ・総排気量(cc)
- 1994
- ・最高出力
[kW(ps)rpm] - 169(230)/5600
- ・最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm] - 319(32.5)/4000
- ・使用燃料
- 無鉛プレミアム
- ・燃料タンク容量
- 60L
- ・10・15モード燃費
(km/L) - 13.0
- ・タイヤサイズ
- 225/50R17



■日産エクストレイル
- ・テスト車両
- 25S(4WD)
230.1万円 - ・駆動方式
- 4WD
- ・トランスミッション
- CVT
- ・全長×全幅×全高
(mm) - 4590×1785×1685
- ・ホイールベース(mm)
- 2630
- ・車両重量(kg)
- 1530
- ・最小回転半径(m)
- 5.3
- ・乗車定員(人)
- 5
- ・エンジン種類
- 直4DOHC
- ・総排気量(cc)
- 2488
- ・最高出力
[kW(ps)rpm] - 125(170)/6000
- ・最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm] - 230(23.5)/4400
- ・使用燃料
- 無鉛レギュラー
- ・燃料タンク容量
- 65L
- ・10・15モード燃費
(km/L) - 11.6
- ・タイヤサイズ
- 215/65R16
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
スバル フォレスター VS 日産 エクストレイル PART6:タフギア対決/旬ネタ
あわせて読みたい
新型アウトバック発表だが日本市場スルーに絶望した人に贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
メルセデス・ベンツの電気自動車5選|中古車で超お得!新車価格の半額以下なEV物件もあるが、買いか?オススメな選び方を解説
【試乗】新型メルセデスAMG G63|改良により心地よさという価値が付加された新たなGクラス
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
新型CX-80登場から半年、前身モデルCX-8が買い時に? 中古車価格は? マツダの3列シートSUV、今オススメな買い方・選び方を解説
【試乗】新型メルセデス・ベンツ Gクラス EQテクノロジー|電気の力でよりスポーティに、より高級に
三菱 デリカD:5の新車価格がアップ……。だったら中古車も見てみませんか? 価格や流通台数、オススメを解説
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
【ゲレンデの買い方】M・ベンツ Gクラスの中古車価格が1650万円で一向に安くならないので、輸入中古車評論家が2つの作戦を考えてみた