スバル フォレスター VS 日産 エクストレイル PART5:フル乗車対決
2008/03/27
PART5 フル乗車対決
スバル フォレスター
日産 エクストレイル
フォレスターは特に後部座席の乗り心地が素晴らしい
フル乗車での試乗だが、回を重ねるごとに実感するのは、最近の自動車(とくに日本車)は、1名乗車時との動力性能、乗り心地の差を痛感することが少なくなった・・・ということ。狭い後席に座る苦痛はハンドルを握るテスターにはわからないが、なのでこの試乗があるたび(車になり代わって?)気が重くなるようなことはない。今回もそうだった。まず言えるのは、フォレスター、エクストレイルともにフル乗車の状態でも、いささかも車が音を上げる気配を見せなかった。まあ当然といえばそうなのだが・・・。
そしてフル乗車試乗前の事前チェックでは、後席についてはフォレスターのほうが環境がいいと思えた。広々としたセダンの後席のように、ゆったりした姿勢で座れ、横幅方向、ヒザ前、頭上のゆとりも十分。さらにシートのクッションもフンワリと心地よかった。対してエクストレイルは床に対し座面が高く、相対的に頭上にある天井も低く迫っている印象。シートクッションもやや硬めだった。
走ってみると、やはりフォレスターの後席は評判がいい。「中央席はさすがに座面はコンモリしているが天井に頭はつかない」ほど。ただし後席3名乗車では左右席では「ヘッドレストが頭の後ろの真ん中に来ない」との指摘も。前席が前寄りの状態なら「シートの下に靴のつま先が入る形状」だが、3名乗車で左右席の乗員がドア寄りに座り、前席をやや後ろにスライドさせると、前席シート下の構造物がつま先に当たるという。
前席はフロアトンネルの張り出しが気になるとの声。ただし前席も「シートはデカくていい」。
乗り心地は「非常に快適」と実にプレーンなコメントのほかに「スピードが乗ると気持ちいい」と“気持ちいい”のところを、後席左右の2人のスタッフが劇団員のセリフの練習みたいに、わざわざハモってコメントしていた。
前席以上に荷室からの音が気になったエクストレイルの後席
ではエクストレイルは?前席は「足元の床がフラットで広い」とのこと。後席のスタッフからも「つま先を入れるスペースが広い」との声があった。後席は中央にヘッドレストがないものの左右席は「フォレスターほど“端に座っている”感じはしない」。その他「嫌いじゃない」「悪くない」など、いささか遠回しな物言いながら、何となく道具っぽくスッキリとした室内空間への評価は、それなりにあるということ。
ただしシートの評価は低め。「フォレスターは座るとフワッと沈んでくれる感じがするが、こっちは、ない」「クッションがなんか薄い」など。
後席からは「後ろから“空間の音”が何となく来る」「背中に振動が来る」といった声も。樹脂製のラゲージスペースが、走行中に室内の反響音を助長させているのだろう。バッグなど荷物をここに満載すれば様子は変わるかもしれないが。
また前席では「フードがグワっと見える安心感がある」との声もあった。乗り味も「悪くない。旧型とは全然比べ物にならない」とのこと。というか、室内の会話はやがて試乗以外の、“声がなければ意味がない”といったラジオのDJの話に一同熱中。それだけ問題なしの乗り心地だということなのだろう。
今回のまとめ
エクストレイルも十分乗り心地はいいのだが、両車を比較するとフォレスターの上質さが際立った。大勢でロングドライブをする機会が多い人はこの恩恵を多分に感じられるはずだ。2台の物件・相場・カタログ情報
【スバル フォレスターを探す】【スバル フォレスターの相場情報を見る】
【スバル フォレスターのカタログを見る】
【日産 エクストレイルを探す】
【日産 エクストレイルの相場情報を見る】
【日産 エクストレイルのカタログを見る】
次回予告
タフに使いたいSUV。その性能は?
タフに使いたいSUV。その性能は?
今回のテスト車両



■スバルフォレスター
- ・テスト車両
- 2.0 XT(4WD)
257.25万円 - ・駆動方式
- 4WD
- ・トランスミッション
- 4AT
- ・全長×全幅×全高
(mm) - 4560×1780×1675
- ・ホイールベース(mm)
- 2615
- ・車両重量(kg)
- 1480
- ・最小回転半径(m)
- 5.3
- ・乗車定員(人)
- 5
- ・エンジン種類
- 水平対向4ターボ
- ・総排気量(cc)
- 1994
- ・最高出力
[kW(ps)rpm] - 169(230)/5600
- ・最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm] - 319(32.5)/4000
- ・使用燃料
- 無鉛プレミアム
- ・燃料タンク容量
- 60L
- ・10・15モード燃費
(km/L) - 13.0
- ・タイヤサイズ
- 225/50R17



■日産エクストレイル
- ・テスト車両
- 25S(4WD)
230.1万円 - ・駆動方式
- 4WD
- ・トランスミッション
- CVT
- ・全長×全幅×全高
(mm) - 4590×1785×1685
- ・ホイールベース(mm)
- 2630
- ・車両重量(kg)
- 1530
- ・最小回転半径(m)
- 5.3
- ・乗車定員(人)
- 5
- ・エンジン種類
- 直4DOHC
- ・総排気量(cc)
- 2488
- ・最高出力
[kW(ps)rpm] - 125(170)/6000
- ・最大トルク
[N・m(kg-m)/rpm] - 230(23.5)/4400
- ・使用燃料
- 無鉛レギュラー
- ・燃料タンク容量
- 65L
- ・10・15モード燃費
(km/L) - 11.6
- ・タイヤサイズ
- 215/65R16
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
スバル フォレスター VS 日産 エクストレイル PART5:フル乗車対決/旬ネタ
あわせて読みたい
新型アウトバック発表だが日本市場スルーに絶望した人に贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
メルセデス・ベンツの電気自動車5選|中古車で超お得!新車価格の半額以下なEV物件もあるが、買いか?オススメな選び方を解説
【試乗】新型メルセデスAMG G63|改良により心地よさという価値が付加された新たなGクラス
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
新型CX-80登場から半年、前身モデルCX-8が買い時に? 中古車価格は? マツダの3列シートSUV、今オススメな買い方・選び方を解説
【試乗】新型メルセデス・ベンツ Gクラス EQテクノロジー|電気の力でよりスポーティに、より高級に
三菱 デリカD:5の新車価格がアップ……。だったら中古車も見てみませんか? 価格や流通台数、オススメを解説
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
【ゲレンデの買い方】M・ベンツ Gクラスの中古車価格が1650万円で一向に安くならないので、輸入中古車評論家が2つの作戦を考えてみた