三菱 eKワゴン(現行型)≪モデル概要&購入アドバイス編≫
2010/02/19
乗降性や居住性を両立させた
使い勝手の良いセミトール軽ワゴン
モデル概要
「初心に立ち返って“いい軽”を作ろう」との思いを込めて開発されたのが、eKワゴンだ。現在のモデルは2006年にフルモデルチェンジされた2代目。日産にもOEM供給され、“オッティ”の名前で販売される。最大の特徴は、助手席側に後席電動スライドドアをもつモデルを設定したこと。1BOX系では当たり前だったこの装備も、純粋な軽乗用車では初装備となった。
ラインナップはベーシック系とeKスポーツの2系統に分かれており、後者は一部のグレードにターボモデルも用意される。
外観やメカニズムに驚くべき点はないが、かけるべきところにコストをかけた真面目な軽。それが、eKワゴンという車である。
メカニズム
3種類のトランスミッションを設定
三菱製軽自動車の屋台骨を長らく支えてきた、3G83型3気筒エンジンを搭載。鋳鉄製シリンダーブロックは重量面で不利だが、振動騒音を抑えるという点ではアルミ製より優る。ヘッドはアルミ合金製で、各気筒を4バルブ化することにより、最新エンジンに遜色のない性能を得ている。トランスミッションは5MT、3AT、4ATの3種類が用意され、5MTはeKワゴンのMグレードのみ、eKスポーツとeKワゴンG系グレード、MXは4AT。そのほかは3ATとなる。
サスペンションはフロントにストラット式、リアにはトルクアーム式3リンクを採用。このリアサスは、カーブの際に発生する横方向の力を独立したロッドで支える形式となっており、コーナリング時の安定性が高められている。
<img src="//d2i6c6y1xqgf7t.cloudfront.net/media/buyersguide/thum-MI_S006_100219_05.jpg" width="155" height="103" alt="三菱 eKワゴン スポーツサスペンション&
パフォーマンスロッド|人気中古車完全カタログ" />ターボ車には、スポーツサスペンションとパフォーマンスロッド(FF車)を採用。しなやかな足回りでキビキビとしたフットワークを実現し、スポーティな走りを楽しめる
ドライブフィール
車高と足回りが叶えたソフトな乗り心地
NAモデルは乗り心地を重視した方向性。ワゴンRほど背が高くないセミトールパッケージを採用しているので、無理してロールを抑える必要がなく、ストロークを生かしたソフトな乗り味だ。155/65R13というタイヤサイズも絶妙で、目地段差を越える際でもショックは抑えられている。操舵応答性はマイルドだが、リアが安定しているため、意外にコーナーを楽しめるのも特徴だ。ターボエンジンを搭載するeKスポーツのR系グレードは、タイヤが165/55R14になるほか、フロントのブレーキディスクも1サイズアップ。さらに、フロントサスペンションにはスタビライザーが付くなど、細部までチューニングが行われている。実際の走りも、乗り心地を犠牲にすることなくスポーツできる仕上がりだ。
内外装
幅広い層に受け入れられる使い勝手の良さ
直線基調のスッキリとしたフォルムは、限られた寸法を無駄なく使うためのデザイン。全高は1550mmに抑えられており、ほとんどの立体駐車場に入れることができる。後席左側電動スライドドアは、「S」がつくグレードに採用される。2008年8月のマイナーチェンジでは、フロントマスクを一新。eKワゴンは格子状のラジエターグリルが与えられ、エレガントな印象となった。一方、eKスポーツはフロントマスクがプレーンな印象となり、エアロパーツが装着されている。
ママへのアンケートなど現場で独自調査を行っただけあり、室内は実際に使うシーンでのバランスを考慮。頭上空間や後席足元は適度な広さとなっている。MT車以外の前席ベンチシートと後席のヘッドレストは、全グレード標準装備。
購入アドバイス
狙い目グレード
利便性を求めるならスライドドアは必須!
やはりオススメは電動スライドドア仕様。G系グレードやeKスポーツは流通量がそれほど多くないので、MSを狙うのが妥当だろう。特に、2007年式は流通量が比較的豊富で探しやすい。2007年8月のマイナーチェンジ後モデルは、マップランプが標準となるなど装備が充実しているが、流通量は若干少なめだ。電動スライドドアにこだわらないなら、流通量が最も豊富なMが探しやすくて◎。特に、70万円台から流通する2009年式はぜひチェックを!購入時チェックポイント
メンテナンスの頻度を確認
日常的な足として使われていた場合は、メンテナンスがきちんと行われていないことも多い。試乗の際はエンジンから異音はしないか、足回りに不安がないかといった点を気にしてみよう。試乗できない場合も、せめてエンジンをかけてチェックしておきたい。また、小さな子供が乗せられていた可能性が高いので、内装もしっかり見ておこう。シートの隙間やフロアに食べこぼしがないか、トリムにシミやキズがないかなど、できる限り細かくチェックを。日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
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