【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、ネオクラシックの安心な買い方を考える
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2012/11/21


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「ワンオーナー」という地雷回避策
一例としてアルファロメオの現行ジュリエッタやレンジローバー イヴォークにも興味津々だが、いざ本当に買うとなれば、なぜか「プジョー405Mi16」や「クラシックレンジ(初代レンジローバー)」などの“往年系”に目が行ってしまうという奇病に悩む、不肖わたくしである。そして似たような病に罹っているご同輩も少なくはないと推察している。
しかし一例としてのプジョー 405Mi16(89年から93年まで販売されたプジョーの中型スポーツセダン)は、魅力的な車であると同時に「地雷」でもある。すなわち、「ただ壊れるだけでなく、直しても直しても、いたちごっこのように壊れ続ける」とのウワサが絶えないのだ。そうなると「輸入中古車の猛者」を自負するわたしであっても、さすがにおいそれと手を出す気にはなれない。
が、やはりMi16(に代表される気になる往年系)は欲しい。でも、正直やっぱり怖い……。
そんなジレンマに陥ったとき、ある程度頼りになるひとつの指針が「ワンオーナー」である。
説明するまでもないが、中古車におけるワンオーナーとは「新車で買った人がずっとそのまま乗り続け、このたびそれを手放したため、初めて市場に出てきた中古車」のことである(ビミョーな例外はあるのだが、話がややこしくなるので今回はそこには触れない)。
「財力」と「愛」が地雷をお宝に変える?
3年落ち程度の中古車でワンオーナーというのは珍しくもなんともない。しかし10年落ち以上で、しかも(こう言っては申し訳ないが)変態系の輸入車にずっと乗り続けていたとなると、かなりコトであり、そして以下の美点が予想される。
●前オーナーは少なくとも当時「新車の輸入車」を買うだけの財力があった
●すなわち、整備にきちんとお金をかけられる状況にあった(たぶん)
●魅力的な新型が続々と登場するなか、あえてその古びた変態系に乗り続けた
●ということは、その個体に対する「愛」があった
●ということは、整備にきちんとお金と時間をかけていた(たぶん)
無論、これらはすべて「可能性」の話で、実際は「いや、当時は景気が良くて新車でコレ買いましたけどね、その後商売がダメになっちゃってねえ……整備らしい整備はやってないんですよ」というような切ない話である可能性もある。が、整備記録簿で2年ごとの正規ディーラーまたは専門工場での整備記録が確認できる場合は、前述のような「ちゃんとお金をかけて育てられた一人っ子」であった可能性は高い。
無論、お金と愛情と大量投下された自慢の一人息子または娘がトンデモ系に育つこともあるのが世の中ゆえ、過信は禁物だ。が、「12年落ち以上なのにワンオーナー」という下記物件リンクの個体からは、何やら決定的なオーラが漂っている気がしてならない。無論、現物を見ないことには最終的な判断は下せないが、とにかくそこに「可能性」を感じるのだ。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
「2000年以前のワンオーナー車」に要注目!