【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「車はエンジンだ!」と断言する?
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/02/01


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狭いニッポン、そんなに最新制御でどこに行く?
「ワタシはビタ1km/hたりとも速度違反はシマセン!」などときれいごとを言うつもりはないが、筆者はごく常識的なドライバーである。ちょっとは飛ばすが基本的には法規を順守し、流れのなかでの円滑かつ安全な運行を最優先する毎日だ。状況をわきまえずに死ぬほど飛ばす阿呆も世の中にはいるが、それはごく一部である。だからこれをお読みの尊公らも、きっと筆者と同じような運転ポリシーであろうかと思っている。
そう考えると、あくまで極論ではあるが「ウルトラ最新設計で超絶高性能な車」など不要であることに気づく。
高速道路でも法律上100km/hまでしか出すことが許されず、そして自身と周囲の安全のためカーブでは自主的に速度をグッと落とすのだから、「ナントカ制御がもたらす最高のスタビリティ性能と、ウン百馬力の最新エンジンによる胸のすく加速!」など、なくても別に困らないのである。
繰り返しになるが、もちろんこれは極論であり、車の魅力というのは「そこ」だけではないゆえ、筆者は最新世代の車をいたずらに否定するものではない。「そういう考え方もできる」というだけの話だ。
こういう考え方をしていると「じゃ、車なんて走れば何だっていいじゃん」ということにもなってしまうのだが、さすがにそれではつまらな過ぎる。移動手段として以外の何らかのエッジ(=優位性)がない車をわざわざ買うぐらいなら、都市部の人間であれば電車かバスに乗っていたほうがマシというものだ。
エンジンさえ気持ち良ければ、ふとした瞬間も「最高の瞬間」に変わる
そこで最新モデルの、安全性や環境性能を含む「総合力」を求めるのも良いし、「デザイン性」の高さを求めるのも良いだろう。唯一の正解というのはない。
そのときに筆者が考えることのひとつは「エンジン・オリエンテッドな車選び」である。とにかくエンジンの気持ち良さ優先で車を選んでみる、ということだ。
前述のとおり日本ではヨーロッパの高速道路のようなハイスピードを出すこともできないし、公道でサーキットまがいのコーナリングをするのも正気の沙汰ではない。しかし、だからといって凡庸きわまりない車を買ってボチボチと走るのも人生の無駄づかいである。
そこで「やたらエンジンが気持ち良い車」の出番だ。
具体的にはある時期のアルファロメオなどだが、それらは停止信号からのちょっとした加速や、MT車であれば減速する際の何気ないダブルクラッチの瞬間でさえも、このうえないシアワセを感じることができるものだ。ことさら速度を上げずとも十分感じ取れる類のシアワセなので、運転免許の点数がなくなる可能性も、事故の加害者になるリスクも低い。
そういった快感系エンジンは燃費性能がイマイチな場合もあるが、そこは快感とのトレードオフということであきらめるしかないだろう。世の中100点満点というのはなかなかないものだ。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
「エンジン優先の車選び」、生活のスパイスになること間違いなしです!
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