【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、「現実的スーパーカー」について考える
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/04/10


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アラフォーよ、疑似スーパーカーたるポルシェ964を買え!
「男は黙ってスーパーカー」。そんな気持ちが、世代的にはスーパーカーブーマーたる筆者にないわけではない。しかし実際問題「じゃ、お前買うのか?」と真顔で問われれば、いささか躊躇せざるを得ない。
キラ星のごときスーパーカーは確かにステキだ。しかしキラ星なだけに、「金額的に超高い」「2人しか乗れない」「中流市民としてのライフスタイルと釣り合わない」「そもそも買っても乗って行く場所がない」などの問題は付いて回る。
だが車好き男子たるもの、死ぬまでに一度はスーパーカーオーナーになってみたいという野望は捨てがいもの。しかし前述の各種問題も頑として存在するわけで、非常に悩ましいところではある。
そういった悩みについては基本的に各自で解決するしかないわけだが、実は筆者なりの答えはひとつ用意している。
もしもあなたが筆者と似たような中流市民で、かつアラフォー付近のスーパーカーブーマーであるならば、リアルスーパーカーではなく「疑似スーパーカー」を買うのだ。具体的には、タイプ964と呼ばれるポルシェ911の中古車である。
当時のままのカタチ、それに意味と価値がある
ターボモデルは別として、通常のタイプ964は最高出力250psでしかない。遅くはないが、「スーパー速い!」ということもない車だ。また、往年の930ターボのような伝説も特にはない。そういった意味では「スーパーではないカー」と言えるのが、ポルシェ911のタイプ964である。
しかしタイプ964は、ずいぶんと造形が変わってしまった現在の911と違い、「伝説の930ターボとほぼ同じ形」なのだ。もちろん正確にはずいぶん異なるのだが、ざっくり言うと“あの時代”のままの姿。だから、ある意味スーパーカーなのである。いや、正確には「疑似スーパーカー」なのである。気分は早瀬左近である(……お若い方のために補足しますと、早瀬左近というのは漫画「サーキットの狼」で930ターボを駆っていた登場人物です)。
300km/h近い速度で高速道路を走りたい人や(←違反です)、最新世代の超高額スーパーカーで何らかの見栄を張りたい人には、タイプ964というのはまったくもって不向きな車だ。そこまで速くは走れないし、もはや見栄がどうのこうのという類の存在ではない(でもチビッコは「あっ、カッコいい車!」って喜んでくれますけどね)。
しかしある種のタイムマシンとして、少年時代の夢を疑似的にではあるが実現し、そして「ポルシェ911とともにある暮らし」を静かに楽しむうえでは、タイプ964には、後の水冷モデル以上の価値があるのだ。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
200万円から入手できるスーパー(?)カー、ポルシェ964!
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