【伊達セレクション】異端の中古車評論家・伊達軍曹、ポルシェ911ターボを激推しする
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2013/06/19


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三つ子のポルシェ魂百までも
若い人にはピンとこないかもしれないが、70年代、全国の男子小学生は「フェラーリ派」と「ポルシェ派」の二大派閥に分かれ、血みどろの抗争を繰り広げた。いや「血みどろの」というのは完全に嘘だが、とにかく二大派閥が生まれ、スーパーカー消しゴムによる戦いを通じて覇権争いを繰り広げたのだ。
そんな確執も大人になるにつれ水に流すか忘れるかして、今や仲良くやっている両者ではある。しかし筆者が思うに「抗争」はいまだ水面下で続いているのではないか。まあ抗争というと大げさだが、男子にとっての「フェラーリ派」あるいは「ポルシェ派」という精神自体は決して消えることがないのだ、たぶん。
ちなみに言えば筆者はスー消し時代から一貫してポルシェ派である。で、消しゴムではなく本当のポルシェを買おうと思えば買えるようになった今、我々が買うべきポルシェ 911とはいったいどれなのだろうか。
空冷か水冷か? MTかティプトロあるいはPDKか? 長きにわたり製造されているポルシェ 911だけに、選択肢は豊富すぎるほど豊富だ。そしてそこには絶対的な正解も不正解もない。好きなものを買えばいいのだ。
しかし筆者は強く思う。「やはりターボだろう」と。
どうせなら911の本丸「ターボ」を攻略すべし!
「男の一生というものは美しさを作るためのものだ、自分の。そう信じている」
と言った(とされる)のは新撰組の土方歳三だが、不肖筆者が僭越ながら真似をさせていただくと、こうなる。
「男の一生というものは夢をかなえるためのものだ、自分の。そう信じている」
たとえ小さなものであろうとも夢をかなえずして、あるいはそれをかなえるための突撃をせずして、何の男の人生か。その突撃こそが、おそらくは土方が言った「美しさ」なのだろう。
で、車愛好家の中心的年齢層にいると思われるあなたがもしもポルシェ派であるならば、少年時代、普通のカレラではなく930ターボにシビれたはずなのだ。そこが、おそらくは夢の原点なのだ。ならば、「周辺」を攻めるのではなく、いきなり「本丸」に攻め入るのが結局は得策である。素のカレラももちろん悪くないが、それを買ってみても心のどこかにちょっとした不完全燃焼感が残ることは、筆者が身を持って体験済みである。
タイプ997以降の911ターボはさすがに富裕層向けといった相場だが、幸いにして今、タイプ996までのターボならば筆者のような勤労中年でもなんとかならなくはない相場状況になっている。無論高いは高いが、ターボは素のカレラよりも高リセールが見込めるため、おそらくはローン残債で爆死することもないだろう。俗にいう「ターボ1.5倍理論」、すなわち「911ターボはカレラと比べて車両代も部品代も1.5倍」という事実はあるが、「夢」の前では些末なことである。
ということで、今回の伊達セレクションはずばりこちら。
タイプ996までのポルシェ911ターボ、この際真剣に検討してみませんか?
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