【名車への道】’07 シトロエン C6
2019/12/22

■これから価値が上がるネオクラシックカーの魅力に迫る【名車への道】
クラシックカーになる直前の80、90年代の車たちにも、これから価値が上がる車、クラシックカー予備軍は多数存在する。そんな車たちの登場背景、歴史的価値、製法や素材の素晴らしさを自動車テクノロジーライター・松本英雄さんと探っていく企画「名車への道」。

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
デザインした人のことを詳しく知れば知るほど魅力が分かる車だよね
――今月ですがたまたま訪れたお店で素敵な車と出会えたので、それに決めました。
――それはまあ今後探すとして、今月は松本さんが前から欲しいと言っていたC6です。あ、こちらの車両がそうですね。
――その人、どんな人なんでしたっけ?
――するとシトロエンの変わったデザインを生み出している人ってことですね。
――それは凄い話ですね……。
――知ってますよ! そのショーカーがC6の市販モデルになったんですよね。
――完全に未来の車でしたもんね。
――コンセプトカーって現実には登場しないって思ってましたけど、この時代から徐々に変わっていきましたよね?
――え? そうなんですか?
――聞けば聞くほど凄い人ですね。


――ドアのサイドポケットとかもすごく凝ってるデザインですもんね。
――なんか特別な車に乗ってる感じがしますよね、そういう細かいところからも。
――……分かりません。
――言われてみれば「オーバーハングが長い」って意見、よく聞きますよね。
彼はフォルクスワーゲンやフォードなどでデザインだけではなく製造方法なども勉強していて、短期間でモデルを作る手法をシトロエンやプジョーに導入した人物でもあるんだ。
ひとりのデザイナーなんだけど後世に影響のあるモデルを様々なメーカーで生み出した。本当に実力がある人だと分かるよね。そういう背景を知っているとC6の価値はもっと広く伝わっていくんじゃないかな。



■注釈
*1 ジャン・ピエール・プルエ
ルノーやフォードといった様々なメーカーに在籍した名デザイナー。シトロエンC4など、個性的なモデルを世に送り出した。
*2 DS
正式名称はDSオートモビルズ。2009年に高級ブランドとして発足して、2015年から独立したブランドとなっている。
*3 シトロエン C6リナージュ
XM 生産終了の5年後から温められていたデザインを採用したC6の原型。その美しいデザインは大きな話題になった。
*4 CX
DS の後継モデルとして1974年にデビューしたフラッグシップモデル。1989年にその座をXMに譲っている。
シトロエン C6(初代)
2005年から2012年まで製造されたシトロエンのフラッグシップサルーン。日本で発売されたのは3L V6エンジンとATの組み合わせのみで、本国にはMTやディーゼル仕様も用意されていた。新車販売台数が少ないため中古市場でも非常に希少で人気が高い。
※カーセンサーEDGE 2020年1月号(2019年11月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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