新型ホンダ ヴェゼルは「ジェネレーションCの生活をアンプアップする」パートナー！ 大ヒットモデルの商品企画が語る先代ありきではない車づくり（前編）

グランドコンセプトにしている「AMP UP YOUR LIFE」がキーワードです！

話すと長くなりますが、単純に今の時代に支持される車って何かな？ を出発点に考えていったときに、車単体ではなく生活そのものにフォーカスをしておりまして。

先代ヴェゼルは当時クロカンイメージが主流だったSUVというカテゴリーに、力強さを残しつつもコンパクトでスタイリッシュ、そしてミニバン的なユーティリティ性も兼ね備えたモデルとしてデビューしました。

はい。それを証明するように、販売当初は車好きや従来のSUV乗りの方々よりも、先行層と呼ばれるいわゆる新しいものに興味を示す人たちからの評判が良かったんです。その後、一気に広まっていき、最終的には本当に多くの方に長く愛してもらえるモデルになりました。

おかげさまで！ そんなヴェゼルだからこそ、先代に対してどうしよう？ ではなく、今の時代に支持される車って何か？ という出発点で企画はスタートしています。

そこで浮かび上がってきたターゲット像が、「日常の質」とその「向上」を大事にしている「ジェネレーションC」です。

Cはジェネレーションとはいえ世代ではなく、クリエイション（創造、挑戦）やキュレーション（情報収集）、コネクション（つながり、共有）、コミュニティ（社会意識、環境配慮）などのキーワードが当てはまる方々をゆるく束ねた呼称です。

そういうターゲットの心にいかに響くか？ という観点で商品を企画していき、「信頼」「美しさ」「気軽な愉しさ」というキーワードにたどり着きました。パッと見て美しいと感じ、乗ってみて安心だと感じていただくのは基本価値として重要視しました。

そして、クリエイティブであるためにはシンプルが好まれるので、それ以外の要素は極力削ぎ落としています。

また、＋αの自分らしい価値も大事にしていることが分かったので、削ぎ落とすだけではなく気軽な愉しさを付け加えて具現化をしていきました。人生をより豊かにしていくためのパートナーとして使ってもらえることがヴェゼルのゴールです。

はい、車単体でなく車がある生活自体のテンションを上げることが役割です。

分かります。そもそもですがヴェゼルの良さは何か？ と問うと、社内でもいろいろな意見が出るくらい多彩な良さをもった車です。でも、個人的にはこのバランスの良さが特徴で、その象徴的なアウトプットがサイズ感かと。

なので、具現化されるものとして先代より継承させているとしたらサイズ感になります。後席の居住空間なんかは先代よりも広くしていますし。

デザイン的には大きく見えるので、スペックなしで先行発表したときには「ほらヴェゼルも大きくなった」なんてご意見をnet上でも多く見かけました。

でも、サイズ感は守り切ったので、これは良い意味で期待を裏切れたな！と思いました。

コンセプト部分でお話ししたとおりですが、まず先代ありきではないので変わってビックリということは狙いでもありません。

はい、ジェネレーションCをターゲットとしたときに、今の時代に新しいものって思い起こされるのはEVなんかのグリルレスデザインだと思います。なので、エンジン駆動なのでグリルは必要だけどそれらと仲間に見えるようなシームレスなデザインにチャレンジしたということです。

チャレンジはもちろん怖いのですがジェネレーションCのキーワードでもありますから。

続いてパッケージの部分ですが、後席は少し広くなりました。

削ぎ落としの部分ですが、実はラゲージスペースは数値的にはちょっと狭くなっています。

それもありますが、必要以上に広くするよりも開口部の形を考えて物を入れやすくしたり、開口高を下げて重い物を積みやすくしたりしています。

昨今のキャンプブームや車中泊ニーズにももちろん応えてますよ！

新型では全グレードフルフラットにしてスペースを生むことが可能です。