【名車への道】ランボルギーニ総集編
2023/01/14

これから価値が上がっていくだろうネオクラシックカーの魅力に迫るカーセンサーEDGEの企画【名車への道】
クラシックカー予備軍モデルたちの登場背景、歴史的価値、製法や素材の素晴らしさを自動車テクノロジーライター・松本英雄さんと探っていく!

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。「車は50万円以下で買いなさい」など著書も多数。趣味は乗馬。
レースカーなしにイメージを作り上げた稀有な名門ブランド
——今回なんですけど、今まで撮影してきたモデルでランボルギーニの総集編にしようと思っているんですよ。過去に取り上げたモデルの中には、400GTのような現在レアすぎて探すのが難しい車も含まれてますし。
——僕なんかはランボルギーニというと、どうしてもカウンタックやミウラというのが頭に思い浮かんでしまいますけど、松本さんはどうなんですか?

▲1974年に登場したスーパーカーを代表するカウンタック。後のフラッグシップモデルも採用し続けることになる、V12エンジンをリアミッドシップに縦置きした、パオロ・スタンツァーニによるLPレイアウトを採用。ガルウイングを備えた直線基調のデザインは、マルチェロ・ガンディーニが手がけている
——今となっては伝説なのは当然として、やっぱり昔からみんなの憧れの車だったわけですよね?
——僕の知識がいつまでも浅いのは、そういう体験がないからなんですかね……。でも、この企画を担当してからランボルギーニを含むいろいろな名車を見てきましたが、ランボルギーニには一点だけの華やかさというより、個性的だけどどこか紳士的なモデルが結構あることに驚きましたね。ハラマやイスレロみたいに。


▲1970年に登場したイスレロの後継車となるFRの2+2シーターGTであるハラマ。イスレロまでのマルチ・チューブラ・フレームに代わり、フラッグシップのエスパーダと同様にセミモノコック構造も採用。デザインはマルチェロ・ガンディーニが手がけている。4L V12エンジンを搭載、72年にGTSへと進化した


▲1968年に400GTの後継車として登場したイスレロ。4L V12エンジンをフロントに搭載するFRレイアウトを採用する。400GTのメカニズムを踏襲し、デザインは社内で行われた。69年には最高出力350psのハイパフォーマンスバージョンのSも発売された。生産台数はわずか225台とされる——それは知らなかったです……。
——確かに上品さという点で共通している感じがしますね。
——撮影したランボルギーニの中で印象に残っているのはどのモデルですか?


▲1966年に登場した伝説のスーパーカーであるミウラ。ベルトーネに在籍していたマルチェロ・ガンディーニがデザインした。V12エンジンをミッドシップに横置きに搭載、当時のレースカーの最新技術が取り入れられている。1965年のトリノショーにシャシーだけのプロトタイプ(P400)が登場した——やっぱり名作には名車がつきものですもんね。


▲ランボルギーニ初の量産モデル350GTの後継車として1966年に登場した2+2シーターの400GT。350GTの美しいボディラインはそのままに、ルーフなどをモディファイし2+2へ。4LのV12エンジンを搭載する。ミラノの名門コーチビルダー、カロッツェリア トゥーリングが生産を行った——確かに、あの時は見て圧倒されましたもんね。
——そういえば、カウンタックの25thアニバーサリーもありましたよね。
——ただ車がすごいだけじゃなくて、いろいろなエピソードが残っている。そういう意味でもランボルギーニってやっぱり特別ですね。
※カーセンサーEDGE 2023年2月号(2022年12月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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