マセラティ レヴァンテ ▲輸入SUVは今、かなりの人気を集めているカテゴリーですが、「どうせなら人となるべくかぶらない輸入SUVがいい」と考えている人も多いはず。そんな人にぜひ知ってほしい個性的なモデルのひとつが、イタリアのマセラティがリリースしている「レヴァンテ」です!

もともとは1000万円超級だが、中古車なら総額約300万円から!

昨今、車界隈で一番人気のボディタイプは間違いなくSUVなわけですが、その中でも「輸入SUV」は特に注目度が高く、気になっている人も多いのではないかと思います。

とはいえ人とかぶりすぎる輸入SUVは正直あまり選びたくないものですし、だからといって高額すぎるモデルを狙うのも現実的ではありません。

そんなときにオススメしたいのが、イタリアのマセラティが製造販売している「レヴァンテ」です。
 

マセラティ レヴァンテ▲こちらが2016年に上陸したマセラティ レヴァンテ
マセラティ レヴァンテ▲インテリアはまさにイタリア車ならでは、そしてマセラティならではの耽美的な世界観
マセラティ レヴァンテ▲シートのヘッドレストにはマセラティのエンブレム「TRIDENT」が刺繍されている

ご覧のとおりのラグジュアリー感満点な1台で、そのたたずまいはひと目で「高級車!」とわかるもの。それもそのはずで、マセラティ レヴァンテはエントリーグレードでも新車価格1100万円以上、上級グレードになると2000万円を超える高級SUVなのです。

しかしそんなマセラティ レヴァンテも、中古車であれば総額300万円付近から見つけることも可能です。この記事ではマセラティ レヴァンテのモデル概要をご紹介するとともに、そのオススメの選び方を検討いたします。
 

▼検索条件

マセラティ レヴァンテ(初代・現行型)
 

モデル概要:スポーティかつプレミアムな美しきSUV

マセラティ レヴァンテは、2016年に発売されたマセラティ初のSUV。ひと目でマセラティとわかるスポーティなシルエットを伴うそれは、同ブランドのミドルサイズセダン「ギブリ」のプラットフォームをベースに開発されました。

ボディサイズは全長5000mm×全幅1985mm×全高1680mmという堂々たるもので、当初用意されたパワーユニットは、マセラティとフェラーリにより共同開発された2種類の3L V6ガソリンツインターボ。

ベースグレードである「レヴァンテ」には最高出力350ps/最大トルク500N・mの仕様が搭載され、高出力版である「レヴァンテS」には同430ps/同580N・mのバージョンを搭載。駆動方式は全車フルタイム4WDです。
 

マセラティ レヴァンテ▲大柄ではあるが、全体のフォルムがクーペ的ゆえに柔らかさも感じるエクステリア
マセラティ レヴァンテ▲荷室容量は5名乗車時で580L
 

舗装路でも悪路でも良好な走行性能を可能にする足回りには、アクティブエアサスペンションを標準搭載。そしてワイドなボディとロングホイールベースが生みだす広々としたキャビンには、快適な後席居住空間と、580Lのラゲージスペースを確保。

インテリアには高品質なレザーやイタリアの伝統を感じさせるウッドパネルが多用され、いかにもマセラティらしい耽美的で美しい空間が広がっています。
 

マセラティ レヴァンテ▲グレードやトリムオプションによって微妙な違いはあるが、運転席まわりはおおむねこのようなデザイ
マセラティ レヴァンテ▲電動パノラマサンルーフはメーカーオプション
マセラティ レヴァンテ▲リアシートは6:4の分割可倒式。居住空間の広さは十分以上

発売翌年の2017年2月には最高出力275ps/最大トルク600N・m(オーバーブースト時)の3L V6ディーゼルターボエンジンを追加し、同年11月には運転支援システムをアップデートするとともに新機能を追加。

そしてその後も最高出力580psの3.8L V8ツインターボを搭載する「GTS」「トロフェオ」といったハイパフォーマンスバージョンや、48Vマイルドハイブリッドシステムを採用した「ハイブリッド」、あるいは様々な限定車なども追加しながら、マセラティ レヴァンテは現在も好評販売中となっています。
 

 

総額300万円台で狙うなら「レヴァンテ」または「ディーゼル」

「GTS」や「トロフェオ」などの超高性能バージョンを狙おうとすると、中古車でも総額800万円以上の予算が必要となるマセラティ レヴァンテですが、ベーシックなグレードであれば「総額300万円台」という現実的な予算でも十分に検討可能です。

この価格帯で狙えるのは、最高出力350psの3L V6ガソリンツインターボを搭載する「レヴァンテ(※カーセンサーnet上では「3.0」と表記)」と、同275psの3L V6ディーゼルターボを搭載する「ディーゼル」の2グレードが中心。

また、300万円台での流通量は少なめになりますが、同じ3L V6ガソリンツインターボながら最高出力430psをマークする「レヴァンテS」を狙うことも不可能ではありません。
 

Aクラスセダン▲写真は最高出力580psの「GTS」。さすがにこの種のグレードは総額300万円台では狙えないが、一般的なグレードであれば、中古車価格はまずまずお手頃だ

総額300万円台の予算で狙える上記グレードのレヴァンテは走行距離が若干多めな物件や、明らかに多走行な物件も少なくありません。中古車のコンディションというのは走行距離だけで決まるものでは決してないのですが、やはり消耗部品などは距離に応じて劣化していくことも確かです。

そのため総額300万円で「レヴァンテ」「レヴァンテS」「ディーゼル」を探したい場合は、走行距離の多寡と同時に、整備履歴も十分に確認することが重要です。

正規ディーラーないし著名な専門工場で定期的に点検を受け、なおかつ各種部品の必要な交換が行われたことを確認できる物件に絞ったうえで、商談を進めるようにしてください。

そして、もちろん「内外装などに手荒く扱われた痕跡がないこと」も、物件選びにおいては非常に重要です。
 

▼検索条件

マセラティ レヴァンテ(初代・現行型)×総額400万円未満
 

総額400万円台の予算ならより好条件な1台が見つかる

総額300万円台からもうひと声、「総額400万円台」まで想定予算を上げることができるなら、マセラティ レヴァンテの選択肢はより広がります。

総額300万円台では基本的にベースグレード(ガソリンエンジンの場合は「レヴァンテ」、ディーゼルエンジンの場合は「ディーゼル」)に選択肢が絞られていましたが、総額400万円台であれば下記のトリムオプションを採用したグレードも射程範囲に入ってきます。

・グランルッソ
グランルッソは、2017年11月に追加されたトリムオプション。マセラティいわく「イタリアンラグジュアリーの魅力をより強調した」とする仕様で、エルメネジルド ゼニアのシルクとレザーのコンビネーションを用いたインテリアが特徴となります。ベースグレードである「レヴァンテ」のグランルッソが、総額400万円台後半で見つかるでしょう。
 

マセラティ レヴァンテ▲写真は2019年モデルのレヴァンテ グランルッソ

・グランスポーツ
こちらは「マセラティに息づくレーシングスピリットを体現した」というトリムオプションで、通常モデル以上にスポーティなエクステリアに加えて、ピアノブラックのインテリアトリムとスポーツシートが特徴。こちらも総額400万円台であれば、主にベースグレードのグランスポーツが検討可能になります。
 

マセラティ レヴァンテ▲こちらは同じく2019年モデルのレヴァンテ グランスポーツ

またこの他、総額300万円台でも狙うことができた「レヴァンテ」「レヴァンテS」「ディーゼル」の場合、総額400万円台の予算を想定すると、より低走行な物件が見つかりやすくなります。

予算に余裕がある場合は無理に300万円台にこだわるのではなく、総額400万円台の物件も視野に入れながら「なるべくコンディションの良い1台を探す」という姿勢で物件選びに臨むのが得策となるでしょう。
 

マセラティ レヴァンテ▲「より好条件なベースグレードを探す」というのも悪くない選択だ

▼検索条件

マセラティ レヴァンテ(初代・現行型)×総額400万~500万円未満

いずれにせよ総額300万~400万円台のマセラティ レヴァンテは、現実的な予算の中で最大限「イタリアの粋」と「個性的でスポーティな輸入SUVの味わい」を堪能できる選択肢です。

普通の輸入SUVではいまひとつ満足できなさそうな方は、ぜひぜひご注目ください。
 

▼検索条件

マセラティ レヴァンテ(初代・現行型)
文/善福寺正文 写真/マセラティ

自動車ライター

善福寺正文

外資系消費財メーカー勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。