でっかいチンク、なんて言わないで! フィアット500Xはよくできた普段着のような車である
カテゴリー: フィアットの試乗レポート
タグ: フィアット / クロスオーバーSUV / 家族向け
2015/12/18
▲チンクが100%我儘。そのイメージでチンクXを語ると、良さがうまく伝わらない。とはいえ国産ハイブリッド車のような分かりやすさもなく、日本向け装備が充実しているわけでもない。そういう意味ではチンクの半分程度に我儘。イタ車好き以外の方にも、ぜひチンクライクかつ実用性も高い500X
「でっかいチンクなんでしょ」、と思わせるのがこの車のミソかもしれないが、実際に乗ってみれば、これが実によくできた実用車なので、なんだか“チンク”につきまとうニッチなイメージがかえってもったいない。
よくできた“普段着”だと思う。先進装備や環境性能の最新性ばかりを競うのではなく、身のこなしやオシャレを背伸びせずに楽しみながら、ありきたりの日常をカラフルにしてくれる。そんな感じ。昔から日本でイタリア車(およびフランス車)に乗る意味ってそういうことだったわけで、この500Xでなら、以前ほどの気合いを入れなくても、また、500(チンク)ほどの限定的なユーザープロフィールでなくても、誰もが気軽にチャレンジできる。そういうわけだから、“チンクのでっかいの”というイメージがかえって邪魔だと思った次第。“チンクの世界観をもった使える車”というならまだしも……。
それから、流行りだからといってSUVに括ってしまうことにも違和感があった。最低地上高はハッキリ高く、四駆もあって、ジープが親戚(レネゲードと兄弟)、というから、フィアット初のスモールSUVと謳いたい気持ちは分かる。分かるけれども、この車には流行のスモール&コンパクトSUVに特徴的な強面で威圧的な印象がまるでない。ミニクロスオーバーと同様、“偉大な弟分の世界観をもったファミリーカー”いう魅力が優る。
だからというわけではないが、個人的には見た目より乗用車ライクなFF系グレードで性能的にも十分だと感じた。骨格がかっちりとしていて機敏に動くというチンク感覚を少なからず残しつつ、総合的な性能は完全にグローバルレベル。イタ車好き・欧州車好き以外にもオススメできる1台だ。
▲4WDのクロスプラスに加え、6速デュアルクラッチを積む2WD(FF)の2モデルをラインナップ
▲ピラー上の音響ディフレクターをはじめ、吸音材を多用し室内の静粛性を大幅に高めた
▲エントリーグレードのポップスター以外にはレザーシートを装着。500のロゴをあしらった【SPECIFICATIONS】
■グレード:Cross Plus ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4SOHCターボ ■総排気量:1368cc
■最高出力:170/5500[ps/rpm]
■最大トルク:250/2500[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:9AT
■全長×全幅×全高:4270×1795×1625(mm) ■ホイールベース:2570mm
■車両重量:1460kg
■車両本体価格:334.8万円(税込)
あわせて読みたい
トヨタ アクアが、プリウス顔に大胆イメチェン! でもマイルドな見た目がお好きなら、前期型もいいんじゃない? 中古車相場をチェック!
新型T-Rocが海外で発表されたけど初代なら100万円台で買える? 日本にぴったりのコンパクトSUV、中古車相場やオススメの狙い方を解説!
新型発表のマツダ CX-5。2代目なら100万円台前半も? ディーゼル車も選べる人気SUV、中古車状況やオススメの狙い方を解説
新型デリカミニが発表されたけど初代の中古車価格は? 三菱の遊べる軽SUV、オススメの狙い方を解説
【車旅にはいいとこ取りのレイバック!?】釧路を走りながらスバル レヴォーグレイバック界隈について話してみた
レクサス RXの中古車平均総額が約80万円ダウン! 憧れの高級SUVの中古車状況や、オススメの狙い方を解説
新型が発表されたプジョー 3008。気になる先代の中古車状況は? 隠れた実力派SUVのオススメの買い方・選び方を解説!
新型アウディ Q3が発表されたけど先代になるモデルはお買い得になってるのか? 中古車状況やオススメの選び方を解説
新型フィアット 600ハイブリッドにときめいた人必見!まだある、かわいいコンパクトSUV5選|あなたの推しは!?
新型日産 マイクラが待ちきれない人に贈る「今すぐ買えるコレ、代わりにどうですか?」5選









