【試乗】日産 新型セレナ 1.4 e-POWER│公道試乗で見えてきた「扱いやすさ」とは?
2023/08/23
 ▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、日産セレナ e-POWER ルキシオンとハイウェイスターVに試乗した際のレポートをお届け
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、日産セレナ e-POWER ルキシオンとハイウェイスターVに試乗した際のレポートをお届け先代を踏襲してアップデートされたデザイン
公道試乗が初めてとなる日産 セレナ 1.4 e-POWER。
今回は、最上級グレードのルキシオンと最販グレードのハイウェイスターVに乗って300kmほど走りこんでみた。
 ▲最販グレードの1.4 e-POWER ハイウェイスターV
▲最販グレードの1.4 e-POWER ハイウェイスターVまず、デザインについては好みが分かれるだろうが、フロントマスクは未来的な印象だ。ただ、日産のシンボル的なVモーションの進化版といわれているが、Vが強調されることもなく全体的に統一性が希薄である。


一方、ボディ側面は先代に比べて動きのあるプレスラインはなくなり、潔いデザインとなった。

テールランプもシャープで軽快か雰囲気がある。
実際に目の前で見れば、先代を踏襲して各部のブラッシュアップを行われていることがわかり、乗り替えや新たに選んだときに高い満足度を感じることはできるだろう。

スタートの一瞬で感じる培われた技術
なんといってもセレナの真骨頂は、5ナンバーサイズを踏襲した扱いやすさといえる。しかし、昨今はセレナといえども加速性や快適性にも重視する方も多いであろう。
 ▲最上グレードの1.4 e-POWER ルキシオン
▲最上グレードの1.4 e-POWER ルキシオンシートポジションを決めて、いよいよ発進だ。
4世代にわたって熟成したCプラットフォームだが、テストコースでは静粛性やハンドリングも及第点であった。しかし、公道には天文学的なシチュエーションが存在する。
正直言ってテストコースでのフィーリングがいいモデルは、公道になると様々なあらが目立つのも経験的に事実である。

ゆっくりとしたスタートは、扱いやすいアクセレーションの設定である。路面からの静粛性はまずまず。
先代よりも断然スムーズで加速感もいい。e-POWERの積み重ねたノウハウはこの一瞬で感じられる。

少し踏み込むとエンジンが始動する。発電機用の3気筒1.4Lユニットの音を聞くと、相当練りこまれたユニットであることがわかる。
なぜならば、電気がたくさん必要となる高負荷時でも重厚感ある力強さを感じられ、バイブレーションは非常に少なく静粛性にも特化しているからだ。
発電機としての出力性能を重視し、最高出力よりも粘りのある電力を最適化した回転数で得られるようにチューニングしてあるのだ。

また、競合車種のシリーズパラレル式ハイブリッドよりも、一般道や高速の追い抜きでの負荷が大きい場面での静粛性は明らかに高く非常に評価できる点であろう。
乗り心地は柔らかで、プロパイロット2.0とのマッチングによって長距離ドライブの疲労軽減もありがたい。道路の車線マーカーがはっきりとしている高速では、遠くを見てゆったりと走ればいい。
ただ、路面の緩やかなうねりに対して目線が上下に動くので、このあたりは人によって疲れを感じることもあるだろう。とはいえ、それだけ路面に対して寛容な動きであるということだ。

ステアリング操作は懐が深く、揺れを抑えながらスタビリティの確保もされた。
狭い道でも見切りがよく、サイドに余計なプレスラインがないので駐車もしやすい。

ただひとつだけ言うならば、走行時に中央シートよりも後方のフロアの振動が気になった。
ここは開口部も広く難しい部分であろう。ここに剛性感が伴えば完成度はさらに高くなる。

普段使いだけでなく長距離ドライブをすると、セレナの扱いやすさがしみじみと感じられることは間違いなさそうだ。

▼検索条件
日産 セレナ 1.4 e-POWER(6代目) × 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●1.4 e-POWER ルキシオン
| 型式 | 6AA-GFC28 | 最小回転半径 | 5.7m | 
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.77m×1.72m×1.89m | 
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.87m | 
| ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.48m/1.49m | 
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 3.14m×1.55m×1.4m | 
| 4WS | - | 車両重量 | 1850kg | 
| シート列数 | 3 | 最大積載量 | -kg | 
| 乗車定員 | 7名 | 車両総重量 | 2235kg | 
| ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.14m | 
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 | ダークメタルグレーメタリック、ブリリアントシルバーメタリック、アズライトブルーパール、ホワイト | ||
| オプション色 | ターコイズブルーPM/Sブラック2トーン、利休-リキュウ-PM/スーパーブラック2トーン、カーディナルレッドCPM/Sブラック2トーン、プリズムホワイト/スーパーブラック2トーン、ターコイズブルーパールメタリック、利休-リキュウ-パールメタリック、プリズムホワイト3コートパール、インペリアルアンバーパール、ダイヤモンドブラックパール、カーディナルレッドカラークリアパールM | ||
| 掲載コメント | - | ||
| 型式 | 6AA-GFC28 | 
|---|---|
| 駆動方式 | FF | 
| ドア数 | 5 | 
| ミッション | その他AT | 
| AI-SHIFT | - | 
| 4WS | - | 
| 標準色 | ダークメタルグレーメタリック、ブリリアントシルバーメタリック、アズライトブルーパール、ホワイト | 
| オプション色 | ターコイズブルーPM/Sブラック2トーン、利休-リキュウ-PM/スーパーブラック2トーン、カーディナルレッドCPM/Sブラック2トーン、プリズムホワイト/スーパーブラック2トーン、ターコイズブルーパールメタリック、利休-リキュウ-パールメタリック、プリズムホワイト3コートパール、インペリアルアンバーパール、ダイヤモンドブラックパール、カーディナルレッドカラークリアパールM | 
| シート列数 | 3 | 
| 乗車定員 | 7名 | 
| ミッション 位置 | 不明 | 
| マニュアル モード | - | 
| 最小回転半径 | 5.7m | 
| 全長×全幅× 全高 | 4.77m×1.72m×1.89m | 
| ホイール ベース | 2.87m | 
| 前トレッド/ 後トレッド | 1.48m/1.49m | 
| 室内(全長×全幅×全高) | 3.14m×1.55m×1.4m | 
| 車両重量 | 1850kg | 
| 最大積載量 | -kg | 
| 車両総重量 | 2235kg | 
| 最低地上高 | 0.14m | 
| 掲載用コメント | - | 
| エンジン型式 | HR14DDe | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ | 
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー | 
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 52リットル | 
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L | 
| 総排気量 | 1433cc | 燃費(WLTCモード) | 18.4km/L └市街地:20.4km/L └郊外:19.5km/L └高速:17km/L | 
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 85%達成車 | ||
| 最高出力 | 98ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm | 123(12.5)/5600 | 
| エンジン型式 | HR14DDe | 
|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 
| 過給器 | - | 
| 可変気筒装置 | - | 
| 総排気量 | 1433cc | 
| 最高出力 | 98ps | 
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm | 123(12.5)/5600 | 
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ | 
| 使用燃料 | レギュラー | 
| 燃料タンク容量 | 52リットル | 
| 燃費(10.15モード) | -km/L | 
| 燃費(WLTCモード) | 18.4km/L └市街地:20.4km/L └郊外: 19.5km/L └高速: 17km/L | 
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 85%達成車 | 
| 型式 | 6AA-GFC28 | 最小回転半径 | 5.7m | 
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.77m×1.72m×1.87m | 
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.87m | 
| ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.48m/1.49m | 
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 3.15m×1.55m×1.4m | 
| 4WS | - | 車両重量 | 1810kg | 
| シート列数 | 3 | 最大積載量 | -kg | 
| 乗車定員 | 8名 | 車両総重量 | 2250kg | 
| ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.14m | 
| マニュアルモード | - | ||
| 標準色 | ダークメタルグレーメタリック、ブリリアントシルバーメタリック、アズライトブルーパール、ホワイト | ||
| オプション色 | ターコイズブルーPM/Sブラック2トーン、利休-リキュウ-PM/スーパーブラック2トーン、カーディナルレッドCPM/Sブラック2トーン、プリズムホワイト/スーパーブラック2トーン、ターコイズブルーパールメタリック、利休-リキュウ-パールメタリック、プリズムホワイト3コートパール、インペリアルアンバーパール、ダイヤモンドブラックパール、カーディナルレッドカラークリアパールM | ||
| 掲載コメント | - | ||
| 型式 | 6AA-GFC28 | 
|---|---|
| 駆動方式 | FF | 
| ドア数 | 5 | 
| ミッション | その他AT | 
| AI-SHIFT | - | 
| 4WS | - | 
| 標準色 | ダークメタルグレーメタリック、ブリリアントシルバーメタリック、アズライトブルーパール、ホワイト | 
| オプション色 | ターコイズブルーPM/Sブラック2トーン、利休-リキュウ-PM/スーパーブラック2トーン、カーディナルレッドCPM/Sブラック2トーン、プリズムホワイト/スーパーブラック2トーン、ターコイズブルーパールメタリック、利休-リキュウ-パールメタリック、プリズムホワイト3コートパール、インペリアルアンバーパール、ダイヤモンドブラックパール、カーディナルレッドカラークリアパールM | 
| シート列数 | 3 | 
| 乗車定員 | 8名 | 
| ミッション 位置 | 不明 | 
| マニュアル モード | - | 
| 最小回転半径 | 5.7m | 
| 全長×全幅× 全高 | 4.77m×1.72m×1.87m | 
| ホイール ベース | 2.87m | 
| 前トレッド/ 後トレッド | 1.48m/1.49m | 
| 室内(全長×全幅×全高) | 3.15m×1.55m×1.4m | 
| 車両重量 | 1810kg | 
| 最大積載量 | -kg | 
| 車両総重量 | 2250kg | 
| 最低地上高 | 0.14m | 
| 掲載用コメント | - | 
| エンジン型式 | HR14DDe | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ | 
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー | 
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 52リットル | 
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L | 
| 総排気量 | 1433cc | 燃費(WLTCモード) | 19.3km/L └市街地:19.7km/L └郊外:20.7km/L └高速:18.3km/L | 
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 90%達成車 | ||
| 最高出力 | 98ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm | 123(12.5)/5600 | 
| エンジン型式 | HR14DDe | 
|---|---|
| 種類 | 直列3気筒DOHC | 
| 過給器 | - | 
| 可変気筒装置 | - | 
| 総排気量 | 1433cc | 
| 最高出力 | 98ps | 
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm | 123(12.5)/5600 | 
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ | 
| 使用燃料 | レギュラー | 
| 燃料タンク容量 | 52リットル | 
| 燃費(10.15モード) | -km/L | 
| 燃費(WLTCモード) | 19.3km/L └市街地:19.7km/L └郊外: 20.7km/L └高速: 18.3km/L | 
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 90%達成車 | 

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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