レスター・シティ岡崎慎司選手に学ぶ(?)小さな体の普通のワゴン、VW ゴルフ ヴァリアントのデッカイ魅力
カテゴリー: クルマ
タグ: フォルクスワーゲン / ステーションワゴン / FF / ゴルフヴァリアント / EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2016/06/13

岡崎慎司はイケメンじゃないのになぜカッコいいのか
近頃、若いときはそれなりにあった洋服や髪型に対する興味が失せている自分に気づく。洋服屋さんで取っ替え引っ替え試着していたり、街角のガラス窓を見てひんぱんに己の髪型を正している推定30歳以上の男性を見ると、申し訳ないが滑稽に思えてならないほどだ。
これは自身の加齢問題に加え、岡崎慎司というサッカー選手の影響が大きい。
ご承知のとおり英国プレミアリーグで奇跡のジャイアントキリングを果たしたレスター・シティで「まさかの優勝」に大きく貢献した岡崎選手は、正直いわゆるイケメンではなく、サッカー選手としては低身長である。そして30歳という年齢の割には(大変失礼ながら)生え際もやや後退している。
だが「とてつもなくカッコいい男」であると、少なくともわたしには見える。
己を厳しく律することでプロ選手となり、なっただけではなく、サッカーにおける世界最高峰リーグに請われて移籍し、そこでさらにひたむきに努力した結果として、オッズ5001倍の弱小チームを優勝に導く重要な戦力となり、本場のファンに「シンジ! シンジ!」と愛され、そして大金を稼ぐ。
……そんな素晴らしいドラマの前では、背が低いとか髪がちょっと薄いとか、そんなことは本っっっっ当にどうでもいい枝葉末節以下の話であり、「ある程度年齢がいってる男のカッコよさというのは、外見ではなく本質の部分からしか生まれないのだ」ということを痛感せざるを得ない。で、その結果として筆者自身の洋服やら髪型やらについても、加齢効果以上に「本っっっっ当にどうでもいい」と思うようになってしまったのである。

車がイケメンかどうかにこだわるのも今やダサい?
それに関連して、近頃は車のデザインやらエンジンフィール、設計哲学やらの些細な事柄にこだわることも、あえて言ってしまえばダサいというか滑稽に思えるようになってしまった自分に気づく。
ごく一部にわずかな数の読者を持つ筆者という書き手の「売り」は、まさに車のそういった些細な事柄についてあれこれ論評(妄想?)することだ。しかし、考えてみると「それってまるで洋服屋さんで取っ替え引っ替え試着していたり、街角のガラス窓を見てひんぱんに己の髪型を正している推定30歳以上の男性のようでもあり、なんかちょっと違うんじゃないか?」とも思うようになったのだ。
若い男がビジュアルにこだわるのはある意味自然な話だが、ある程度年齢がいった男たるもの、車についてもビジュアルなどの些細なアレコレをいちいちウンヌンするのではなく、もっとこうシンプルな1台を直球でドドーンと購入し、購入後はその車種の細部についていちいちウジウジ考えることなく、人生全体をドドーンと謳歌するためにそれをフル稼働させる……というライフスタイルならびに思想スタイルで生きること、つまり「狭義の自動車趣味からの解脱」を果たすことこそが、ざっくりいって男としてカッコいいのではないか? と思うに至ったのである。
それが良いことなのか悪いことなのかはわからない。そして長年自動車趣味に没頭してきた筆者は、正直完全に解脱できる自信もない。しかし近い将来「よし、いっちょう解脱するか!」と思いたったときにぜひ購入したい1台がある。
現行フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントだ。

この車で飾らず気負わず生きることこそ真の「男前」と見つけたり
今さら説明不要だろうが、現行フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントは、現行ゴルフをベースに作られた比較的小ぶりなステーションワゴン。エンジンは1.2Lまたは1.4LのTSI直噴シングルターボで、トランスミッションにはツインクラッチ式の7速DSGを採用。小ぶりとはいえワゴンとしての機能性も十分で、ラゲージスペースは標準で650L、後席を畳めば1620Lとまずまずだ。
で、フォルクスワーゲンのTSIエンジンはなかなか素晴らしい感触ならびにパワーを備えているし、7速DSGは言わずもがなの俊敏さ。そして全体のデザインも、旧型と比べればシュッとした感じにはなっている。そして前述のとおりワゴンとしての機能性もまずまず。欠点はどこにもない。
しかし具象的な欠点がない代わりに「酒のつまみ」にもなりづらいというのが、現行フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントが抱える抽象的な欠点だとは言えるだろう。
狭義の車好きというのは「エンジンフィールがどうした」とか「デザインがこうした」とかだけを肴に延々酒が飲めるものだが、現行ゴルフ ヴァリアントにはそういった「つまみ成分」がない。いや「ない」ことはないが、少ないのだ。そこが、筆者のような者からすると若干物足りないわけだ。
しかし、そんなこと語らなくても別にいいのかな……というのが最近の思いである。



もちろん語りたい人は断固語ればいいが、それをせずとも男のライフはゴーズオンであり、地球は回る。そんな日々のなかで現行フォルクスワーゲン ゴルフ ヴァリアントという、信頼できる、かさばらない、「気楽に付き合える機械の相棒」(最近は走行1万km以下の物件でも200万円ちょいぐらいで買えてしまう) を手に入れ、あちらこちらへ出かけ、様々な経験をガンガン積みながら、ひたすらに生きる。生きる。生きる。……そういった一連のアクションこそが、車のデザインや細部をああだこうだと気にする以上の速さで「オカザキ的カッコよさ」に到達するための道筋なのではないか……と思うのである。
まあ何とも言えない問題であり、筆者自身もまだしばらくの間は、車のちょっとしたデザインをウジウジ気にする毎日が続きそうな気はしている。しかしいつの日か、「何の気負いもなしにゴルフ ヴァリアントをスッと買える男」にはなりたいとは、強く願っているのだ。
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