トヨタの新ブランド 「GR」のヴィッツは3段階の味付け! 走りの好みで選べるモデル
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
2017/10/27

GR SPORTからGRMNまで、どのモデルも完成度は抜群
今回はGRブランドにラインナップされたヴィッツの3モデルを、サーキットで試乗してきたので報告したい。
まずはGR SPORTからお送りする。走り出して感じたのが、ベース車のヴィッツで気になっていたリアハッチ付近のバイブレーションの低減だ。これはチューニングによりダンパーの初期の動きが良好になったことが要因だろう。走行中のボディの振動は、耳や体へジャブを打たれるように効いてくるため長時間のドライブでは疲れるのだ。
この不快な振動が消されていることと、装着された空力パーツの効果で高められた走行安定性によって、ベースモデルよりも長距離移動を楽しめる仕様と言えるだろう。次はヴィッツ GR SPORT“GR”だ。

ヴィッツ GR SPORT“GR”は、CVTのセッティングを10段階にしてスケジュールも変更したという。その効果か、アクセル操作に対するメリハリとダイレクト感が向上している。つまりキビキビとした軽快なドライブフィールを味わえるのだ。例えば、中低速で走行しているような市街地のバイパスなどで、ドライバーの意図したイメージどおりにスムーズに流れに乗って行けるようなセッティングである。
エンジンには手を入れず、CVTのセッティングの変更ひとつで、見事にスポーティに仕上げている良い例だろう。加えてボディ剛性も高められていることがわかる。ドアの開閉フィーリングが、ベース車とはまったく違うのだ。
サスペンションアームの強化などで締め上げられたハードなセッティングでも、ハンドリングのバイブレーションが皆無であった。普段使いのヴィッツとして最高の骨格を持つ、正当なチューニングカーの本質を理解できるモデルと言えるだろう。3つめはヴィッツ GRMN。

ヴィッツ GRMNは、ヴィッツではあるものの、現在国内販売はしていない3ドアハッチバック(海外名:ヤリス)をベースにしたモデルだ。モータースポーツ性がすこぶる高く、まぁ、これだけ走れればはっきり言って楽しい。
搭載されるパワートレインは、210馬力という出力を発揮する、1.8Lにスーパーチャージャーを搭載した専用のエンジン。6速MTで操りながら、そのパワーを路面に確実に伝えるほどの完成度となっている。
加えて、今回試乗したGRラインナップモデルの中では、コーナリング性能が圧倒的に高い。サーキット1周ごとに、癖をつかみながらタイムアップが図れる、そんな仕様だ。
各部のチューニングは、レース経験からフィードバックされたエッセンスが山盛りで、エンジン音から乗り心地、何から何までヴィッツであることを忘れてしまうほど。すべてが本物で装飾的な部分はない。ヴィッツ GRMNは来年の春のデビューを予定しているとのこと。楽しみな1台だ。

【SPECIFICATIONS】
■グレード:ヴィッツ GR SPORT
■乗車定員:5名 ■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1496cc
■車両重量:1040kg ■最高出力:80(109)/6000 [KW(ps)/r・p・m]
■最大トルク:136(13.9)/4800 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長×全幅×全高:3975×1695×1500(mm) ■ホイールベース:2510mm
■車両価格:208.764万円(税込)
■グレード:ヴィッツ GR SPORT“GR”
■乗車定員:5名 ■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1496cc
■車両重量:1060kg ■最高出力:80(109)/6000 [KW(ps)/r・p・m]
■最大トルク:136(13.9)/4800 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長×全幅×全高:3975×1695×1490(mm) ■ホイールベース:2510mm
■車両価格:230.364万円(税込)
■グレード:ヴィッツ GRMN ※2017年10月26日現在の発表情報
■乗車定員:-- ■エンジン種類:直4DOHC ■総排気量:1.8L
■車両重量:1140kg ■最高出力:210~ [ps]
■最大トルク:250~ [N・m]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:6MT
■全長×全幅×全高:3975×1695×1510(mm) ■ホイールベース:--mm
■車両価格:--万円(税込)
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