ジャパンラグジュアリーここにあり LEXUS LC500 Convertible【Car as Art !】
カテゴリー: レクサスの試乗レポート
2021/02/26
▲【LEXUS LC500 Convertible|写真=柳田由人】 より深く愛される個性の明確な車
「この車、格好イイ!」と「この料理、ウマイ!」は、表現の厳密さにおいて大同小異だと私は考える。
ある料理をウマイと思うか、マズイと思うかはあくまでも感性の問題。ただし、それをわかりやすく評論しようとすれば、“いい”“悪い”を評価するいくつもの物差しが必要になってくる。
例えば、それが刺身のように料理人の腕よりも素材の鮮度によって味が左右される料理(それゆえに料理人の腕が問われることも重々承知しているつもり)であるとすれば、素材を中心に論じるのが本筋だろう。一方で、例えばそれが濃厚なソースを使ったフランス料理だとすれば、素材に合わせたソースを作り出した料理人の技について語るべきだ。
では、レクサス LC500コンバーチブルの場合はどうか。私にはこれは、刺身よりもフランス料理に近いデザインのように思える。なぜならば、LC500という素材の良し悪しもさることながら、この車の造形上の魅力はデザイナーのテクニックによって、その多くが生み出されたと考えるからだ。
▲ヤマハ製パフォーマンスダンパーを採用するなど走行性能にも注力。床下にはブレースが備わるなど、剛性も高めている
▲4層構造の電動ソフトトップは約15秒で開閉、時速50km/h以下なら走行中も作動可能となっている。開閉動作を3ステップとし、動き出しと終わりにタメをもたせることで優雅で自然な動きになっているという例えば、フロントマスク。レクサスのオリジナリティを示すスピンドルグリルはすでにその形状自体が複雑だが、LC500ではとりわけ深い奥行きがもたされており、デザイナーにはその3次元的な美しさを引き出すセンスが求められた。しかもレクサスのデザイナーは、ただグリル自体をふたつに折り曲げるだけでなく、その内側の格子模様にも強弱を付けることで立体的な曲面に独自の表情をつけようと試みている。これは、なかなかに難易度の高い仕事だ。
しかも、この立体的で複雑な形状のグリルを取り囲むように、ヘッドライトやボンネット上のキャラクターラインが配置されている。そこからつながるフロントフェンダーからボディサイドに続く面の流れにも、デザイナーとモデラーが抱く強いこだわりは明確に表現されている。
そして、なによりもこのLC500コンバーチブルが見る者をすごいと思わせるのは、これだけ多くのデザイン要素を備えていながら、それらが破綻することなく、一定のリズムと緊張感をもって1台の車に昇華された点にある。
そうしたデザインチームの熱い思いが技術陣を刺激したのか、LC500コンバーチブルはデビュー当時のLC500から格段の進化を遂げていた。
▲アクティブノイズコントロールなどにより、オープン/クローズのどちらも高い静粛性とエンジンサウンドを楽しめる空間に仕立てられている
▲オープン時に車外からの見え方にまでこだわったというインテリア。エアコンやネックヒーターなどを最適化するレクサス クライメイト コンシェルジュを備えたボディ剛性がクーペよりいくぶん低下していることはやむを得ない。しかし、LC500コンバーチブルはその落ち分を最小限にとどめるとともに、足回りを含めた車全体としてひとつの世界観を形作り、心地よい一体感を生み出している。それは、ラグジュアリーカーにとって最も重要なテーマのひとつだ。
だから、この車と肌感覚があうドライバーにとって、LC500コンバーチブルで過ごす時間は夢のように心地よく、限りない喜びをもたらしてくれることだろう。では、そうでないドライバーにとっては?
レクサスが目指しているのは、誰からも愛される車作りではない。愛してもらえる人からより、深く愛される個性の明確な車……。LC500コンバーチブルは、まさに、そのとおりの車に仕上がっていると私は思う。
▲クーペにも搭載される自然吸気の5L V8エンジンを搭載。10速ATと組み合わせられた 【試乗車 諸元・スペック表】
●LCコンバーチブル 500
| 型式 | 5BA-URZ100 | 最小回転半径 | 5.4m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.77m×1.92m×1.35m |
| ドア数 | 2 | ホイールベース | 2.87m |
| ミッション | 10AT | 前トレッド/後トレッド | 1.63m/1.64m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.52m×1.55m×1.07m |
| 4WS | - | 車両重量 | 2050kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 4名 | 車両総重量 | 2270kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.14m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ホワイトノーヴァガラスフレーク、ダークグレーマイカ、ソニックシルバー、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、テレーンカーキマイカメタリック、ディープブルーマイカ |
||
| オプション色 |
ラディアントレッドコントラストL、ブレージングカーネリアンコントラストL、ネープルスイエローコントラストL |
||
| 掲載コメント |
※G-Linkは初度登録後3年間無料 |
||
| 型式 | 5BA-URZ100 |
|---|---|
| 駆動方式 | FR |
| ドア数 | 2 |
| ミッション | 10AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ホワイトノーヴァガラスフレーク、ダークグレーマイカ、ソニックシルバー、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、テレーンカーキマイカメタリック、ディープブルーマイカ |
| オプション色 | ラディアントレッドコントラストL、ブレージングカーネリアンコントラストL、ネープルスイエローコントラストL |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 4名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.4m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.77m×1.92m×1.35m |
| ホイール ベース |
2.87m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.63m/1.64m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 1.52m×1.55m×1.07m |
| 車両重量 | 2050kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 2270kg |
| 最低地上高 | 0.14m |
| 掲載用コメント | ※G-Linkは初度登録後3年間無料 |
| エンジン型式 | 2UR-GSE | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | V型8気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 82リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 4968cc | 燃費(WLTCモード) | 8km/L └市街地:4.7km/L └郊外:8.5km/L └高速:10.9km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 477ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
540(55.1)/4800 |
| エンジン型式 | 2UR-GSE |
|---|---|
| 種類 | V型8気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 4968cc |
| 最高出力 | 477ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
540(55.1)/4800 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 82リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 8km/L └市街地:4.7km/L └郊外: 8.5km/L └高速: 10.9km/L |
| 燃費基準達成 | - |
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