質が高い初代モデルを踏まえ進化したホンダ N-BOX(試乗レポート)
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2017/10/10

一見キープコンセプトながら高級感を増したエクステリア
日本だけの規格である軽自動車の質を一気に向上させたのは間違いなくホンダ N-BOXである。
初代がデビューした2011年に、試乗した衝撃はいまだに忘れない。ドアやリアゲートの開口部が広いにも関わらず剛性が高く軽量なボディは抜群で、不快な振動も感じることのない恐るべき軽自動車であった。
市場での評価も高いものだった。完成度が高く良質な車は、やはり売れるのである。そんなN-BOXの2代目は、初代よりも求められるハードルが相当高い。初代を超える車になっていることを期待して新型N-BOXの試乗会へ向かった。

ノンターボでも軽いボディで走りはスムーズ
最初に試乗するのは「G・EX」のノンターボモデルだ。インテリアはベージュとグレージュの2色をうまく組み合わせて、まるで部屋のようにクリーンな空間と質感を生み出している。新型N-BOXより採用されたセパレートシートはソフトな感触で、腰を掛けると程よく沈み、ヒップを包み込んでくれる。これまた質の高さが伺える。
エンジンは3気筒NAユニットながらとても静粛性が高い。CVTとのマッチングが良いギア比は、エンジンのトルクを補いながらスムーズに動力を伝えてくれる。平坦な道が多い街中ではストレスはないだろう。
ボディは初代からの作り込みをさらに飛躍させた。約80㎏軽量になったとは思えないほど基本の骨格がしっかりとできている。14インチのスチールホイールであるがバタバタとすることなく乗り心地も良い。車幅に制約があり、軽自動車のトレッドは大きく広げることはできないが安定感もある。電動パワステも軽いだけではなく節度も兼ね備えた。


静粛性が高く、リッターカー並みの力をもつターボモデル
続いてはカスタム「G・Lターボ」の試乗だ。ターボモデルは、リッターカー並みのトルクを携えているだけに動力性能はとてもよくスイスイ走る。急な坂道も思った以上に軽やかだ。急激にトルクが立ち上がることもなくフラットで、ターボと思えないほどドライバビリティに優れる。しかもノンターボよりもターボの方がエンジンの静粛性に長けている。
15インチのタイヤが装着されており、正直言ってゴツゴツと硬くボディへのダメージもあるのかと想像したが、14インチよりも相性が良い。このホイールとタイヤで組み合わせたセッティングをデフォルトで開発したのではないかと思うくらいだ。
N-BOXの進化はホンダが日本専用規格への本気度を確かめられたモデルとなっていた。軽自動車であるがメーカーの真価を問える1台である。

【SPECIFICATIONS】
■グレード:G・EXホンダセンシング ■乗車定員:4名
■エンジン種類:直3DOHC ■総排気量:658cc
■最高出力:43(58)/7300 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:65(6.6)/4800 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:3395x1475x1790(mm) ■ホイールベース:2520mm
■車両価格:159.624万円(税込)
■グレード:カスタム G・L ターボ ホンダセンシング ■乗車定員:4名
■エンジン種類:直3DOHC+ターボ ■総排気量:658cc
■最高出力:47(64)/6000 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:104(10.6)/2600 [N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:3395x1475x1790(mm) ■ホイールベース:2520mm
■車両価格:189.54万円(税込)
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