【試乗】新型 スズキ スペーシアギア|デザインだけじゃなく走りもちゃんと力強いアクティブな軽自動車
2019/03/27
▲今回試乗したのは、2018年12月に発売された新型のスズキ スペーシア ギア。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による公道試乗の模様をレポートする超ハイト系ワゴンに追加されたクロカンモデル
軽自動車が人気の理由は、様々なバリエーションと驚くほどの性能向上であろう。
スーツケースをモチーフに作られた『スズキ スペーシア』。その人気は良好だ。
使い勝手の良い広い空間と、軽自動車であるが軽量で剛性が高いシャシー。
それによってもたらされる良好な乗り心地と、高い操縦安定性をユーザーは肌で感じ取れるに違いない。
その性能を今度は、アクティブなハイトワゴン『スペーシアギア』というカタチで表現した。
ハードな印象を感じるマットなマシーングレーで加飾されたフロントまわりやホイールによって、タフな“ギア感”を増す演出である。
一見すると、最低地上高が高くなっているように見えるがスペーシアと同様の高さだ。
加飾の変更をしただけであるが、クロスカントリー風に仕上げ、バリエーションを増やして多様化しているのである。
▲全高が1800mmもあり、子供が立てるほどの天井が高いが、剛性の高いシャシーによって乗り心地は良好モーター+エンジンによる力強い走り出し
スペーシアを試乗するのはおよそ1年ぶりである。
試乗するモデルはスペーシアギア ハイブリッド XZ ターボだ。
同モデルで4WDもあるが、今回は2WD CVT仕様に試乗した。
ドアを開きシートに腰を埋める。
体を大きく動かすことなく必要なモノに手が届く空間が心地よい。
マシーングレーとダーク系の内装は、秘密基地から発進する特殊車両のようなイメージを抱かせてくれる。
シートはとても心地よい。
ベンチシートのような印象だが、座るとヒップをちゃんとホールドしてくれる。
パワーボタンを押してスタートだ。
Dレンジに入れて、するりと電動で動き出す。
そして次の瞬間にスムーズにエンジンが始動するのだ。
この始動は、まるで1000万円を超える高級車並みだ。
アシストする電気モーターは、500cc並みのトルクがあるのでとにかく軽快だ。
しかもターボも装着されている。
このちょっぴり愛らしさのあるスペーシアギアが、力強くスイスイグイグイとスマートに走る。
しかも静粛性も乗り心地もバツグンだ。
▲ダッシュボードに金属素材を用いるなど、内装も“ギア感”満載
▲見た目に反してシートのホールド感は高い一見すると鈍重な雰囲気であるが、乗ってみれば速くて快適。
このギャップがたまらない。
高速での安定性も思った以上に良くて、風切り音も意外や意外、気にならない。
車中泊をしながら、有料道路のグランドツーリングも楽しめそうである。
荷物を積み込めばタフな働き者という雰囲気があるが、一生懸命に働く小犬にも見えてカワイイ。
メーカーが提案する派生車はいろいろと登場する。
それぞれに乗り心地や性能は最良のものにセッティングされ、いでたちをガラッと変えてカスタマーの多様性をさらに高めている。
軽自動車の広い空間には、まだまだ様々なバリエーションが眠っているのかもしれない。
▲無骨さのあるスチールホイールは、愛らしいデザインの中にも力強さを感じさせる
▲ビビットなイエローのボディに随所に配置されたガンメタリックの造形は、外遊びのテンションを上げてくれる【諸元・スペック表】
■グレード:スズキ スペーシアギア ハイブリッド XZターボ
■乗車定員:4名
■エンジン種類:直列3気筒DOHC+ターボ
■総排気量:658cc
■最高出力:47(64)/6000 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:98(10.0)/3000[N・m(kgf・m)/rpm]
■モーター最高出力:2.3(3.1)/1000 [kW(ps)/rpm]
■モーター最大トルク:50(5.1)/100[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF
■トランスミッション:CVT
■全長x全幅x全高:3395 x 1475 x 1800(mm)
■ホイールベース:2460mm
■ガソリン種類/容量:レギュラー/27(L)
■JC08モード燃費:25.6(㎞/L)
■車両価格:169万5600円(税込)
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