これがEV時代のガソリンスタンド!? 「Delta EV Charging Station(Yokohama)」で車も自分もチャージする
2021/01/07

EVの充電時間をどう過ごすのか
「EVの時代」が確実にやってくるのかどうか、少なくとも筆者は知らない。だが、英国政府がガソリン車やディーゼル車の新車販売を、これまでの計画より5年前倒しして「2030年までに禁止する」と発表したことなどから考えて、「EVシフトは確実に進むだろう」とは言えるはずだ。
そしてEVに乗る場合にポイントとなるのが「充電」。
ガソリン車やディーゼル車、あるいはハイブリッド車であれば、ガソリンスタンドにて(空いていれば)ものの1分ほどで満タンにして、ササッと目的地へと向かうことができる。
しかしEVでは急速充電でも30分ぐらいはかかるため、その30分が、正直言えば「かったるい」し「もったいない」のだ。
だが、その「もったいなくてかったるい時間」を有効なものとするための実証実験が、横浜市内で始まっている。
出光興産と電子機器メーカー「デルタ電子」のコラボによって生まれた「Delta EV Charging Station(Yokohama)」だ。

EV充電施設と駐車場とおしゃれなカフェのマッシュアップ
横浜の超メジャースポットである横浜中華街や横浜スタジアムのすぐそばで長年営業していた出光興産のガソリンスタンド跡地を改装して造られたそれは、いわば「EV充電施設と駐車場とおしゃれなカフェのマッシュアップ」とでも呼ぶべき施設。
旧ガソリンスタンドは、今どきの白を基調としたビジュアルに全面刷新され、敷地内には6台の駐車スペースを用意。そのうち4台にEV用急速充電器3台と充放電器1台を備えたうえで、もともとは「GSの洗車コーナー」だったスペースをおしゃれなカフェ「Innergie CAFE」(イナジーカフェ)に完全改装。そこにて、横浜市内でも取り扱いの少ないスペシャリティコーヒーなどを提供している。

つまりEVに乗って横浜観光に行く場合にInnergie CAFEを利用すれば、「止める/充電する/お茶をする」というニュアンスで、自分の時間を有効活用できるという寸法なのだ。
もちろんInnergie CAFE内でONIBUS COFFEEを飲むのではなく、充電中はすぐ近くの横浜中華街や山下公園などを散策したり、食事を楽しんだりするのも当然ながらOK。
例えば中華街でおいしい点心をいただき、山下公園で氷川丸に乗り、そして2時間後ぐらいにDelta EV Charging Station(Yokohama)へ戻り、充電完了状態となったEVでまた次のどこかへ向かう――なんていう活用の仕方もできるのが、Delta EV Charging Station(Yokohama)という「EV充電施設と駐車場とおしゃれなカフェのマッシュアップ」なのである。

車もスマホもヒトもチャージ
前述した4台の充電器の内訳は、3台が急速充電スタンド(CHAdeMO/ CCS充電方式対応)で、1台が充放電スタンドとなっている。こちらでEVの充電をしたい場合、よくある「事前登録」は不要で、充電カードなども不要。スマホに「EZQC」アプリをインストールした後、カード情報などの必要情報を入力すればすぐに使うことができる。
またこちらの施設で充電を行うと、併設の「Innergie CAFE」で使用可能なドリンククーポンが発行される。例えば急速充電スタンドを利用した場合には「本日のコーヒー」1杯無料クーポンが、充放電スタンドで放電した場合は「お好きなドリンクメニュー」1杯無料クーポンがもらえるという仕組みだ。

カフェ内はヨイショ抜きで居心地のよい雰囲気で、バリスタさんが1杯ずつ淹れてくれるスペシャリティコーヒーも本気でおいしい。
さらにいえば、カフェ内にはデルタ電子が誇る世界最小&最強クラスの急速充電プラグ「Innergie 60C Pro」が常設されているため、スマホやモバイル機器などの充電にもかなり重宝する。

駐車場としての料金は、8時~22時は30分500円(最大1,800円/3h)、22時~8時は60分200円で、充電利用の場合は30分の駐車料金はサービスとなる。そして肝心の充電にかかる料金は30分700円。
こちらは「3年ほどの期間で行う実証実験」のための店舗ではあるのだが、できれば長く残してほしい。そしてEVで横浜中華街方面に行く人にはぜひ立ち寄ってもらいたい、便利で素敵なスポットである。

- Delta EV Charging Station(Yokohama)の公式サイトはこちら(※外部サイトに遷移します)
- Delta EV Charging Station(Yokohama)の公式インスタグラムはこちら(※外部サイトに遷移します)
- 電気自動車(EV)の中古車はこちら

自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
巨匠 ジウジアーロがデザインした中古で買える輸入車を5モデル選んでみた
【試乗】新型 ヒョンデ インスター ラウンジ|かわいい見た目に安心感を兼ね備えたコンパクトEV
新型アウトバック発表だが日本市場スルーに絶望した人に贈る「代わりにコレ、どうですか?」5選
メルセデス・ベンツの電気自動車5選|中古車で超お得!新車価格の半額以下なEV物件もあるが、買いか?オススメな選び方を解説
総額200万円以下から狙える!? カーデザインの巨匠 ジウジアーロがデザインした国産車5選
新型CX-80登場から半年、前身モデルCX-8が買い時に? 中古車価格は? マツダの3列シートSUV、今オススメな買い方・選び方を解説
コスモオーナーが掲げる自動車関白宣言。「俺より先に逝くのは許さない!」
【試乗】新型メルセデス・ベンツ Gクラス EQテクノロジー|電気の力でよりスポーティに、より高級に
【ゲレンデの買い方】M・ベンツ Gクラスの中古車価格が1650万円で一向に安くならないので、輸入中古車評論家が2つの作戦を考えてみた
新型VW パサートのセダン廃止に絶望した人に贈る「代わりこのプレミアムセダン、どうですか?」5選