マツダ ビアンテ 【ちょい乗り試乗】
2008/08/08
■平日、奥さんが使うなら20CSがオススメだ
マツダの久々となる新型ミニバン・ビアンテが「Zoom-Zoom Tall」をコンセプトに、トヨタのヴォクシー/ノア、日産セレナ、ホンダステップワゴンのいる激戦区に参戦してきた。同社のプレマシーのシャーシを前後左右に拡張して、クラス最大の室内空間を誇る。
エンジンは2Lの直噴DOHCと2.3LのDOHCの2種類が用意され、価格はFF車で219万9000円~265万円と手頃な設定になっている。
エクステリアは斬新で躍動的なデザイン。試乗中、すれ違うビアンテの姿は、なかなか魅力的に思えた。このクラスの強力なライバル車に対して、デザインでの個性は十分に主張している。
ただ、緩やかに流れるAピラーが、運転中に対向車線を隠してしまう死角をもっているのが残念(上の写真右)。またボンネットのヒンジの収納のために、Aピラーが途中で切れているのも残念なところ(下の写真左)。
クラス最大の室内空間を誇っているが、3列目の乗り心地は、大人ではさして良くはない。
CMでアピールしているように、2列目シートを最大限に後ろへ下げたリビングモード時には3列目は使えず収納のみとなる。この時、2列目の乗員は3列目用のシートベルトを使用する(上の写真右)。
実は、このモードの時だけ、3列目シートは通常のロック位置よりさらに後ろのロック位置まで下げられる。これ、普段からこの位置でロックできれば、大人でものびのびできて居心地が良くなるのだが、残念ながら、こうするとリアウインドウの開閉時に頭が当たる可能性があるので、PL法(製造物責任法)によってできないらしい。
一方で、乗り心地や操縦性は、この手のトール系ミニバンの宿命でもある重心の高さゆえのロールが出ているものの、悪くない。ハンドルを切ってシュッと曲がっていく感じは、マツダらしいもので、ライバル車より好ましく思えた。
足回りは2.3Lの23Sが215/50R17でアルミ、2Lの20Sは205/60R16のアルミ、20CSは205/60R16で鉄ホイールを履く。まるでアルミに比べて鉄がバネとなり振動を吸収しているかのようで、乗り心地は20CSがもっとも心地良い。操縦性では16インチの20CSと20Sが良く、路面からの振動も少なくハンドルも軽い。普段、奥さんが運転するのなら、20CSと20Sがオススメ。
23Sの300ccのパワーのゆとりは確かに魅力的ではある。しかし17インチのホイールとちょっと幅の広くなったタイヤは、毎日女性が使うには少しスポーティすぎるし、ただでさえ車の先端の見えない車なのに、ハンドルも重め。もし23Sを夫婦で運転するのであれば、オプションのフロント・サイド・バックモニターをオススメしたい。ただし追加で34万1250円必要になってしまうのだが。
マツダの久々となる新型ミニバン・ビアンテが「Zoom-Zoom Tall」をコンセプトに、トヨタのヴォクシー/ノア、日産セレナ、ホンダステップワゴンのいる激戦区に参戦してきた。同社のプレマシーのシャーシを前後左右に拡張して、クラス最大の室内空間を誇る。
エンジンは2Lの直噴DOHCと2.3LのDOHCの2種類が用意され、価格はFF車で219万9000円~265万円と手頃な設定になっている。
エクステリアは斬新で躍動的なデザイン。試乗中、すれ違うビアンテの姿は、なかなか魅力的に思えた。このクラスの強力なライバル車に対して、デザインでの個性は十分に主張している。
ただ、緩やかに流れるAピラーが、運転中に対向車線を隠してしまう死角をもっているのが残念(上の写真右)。またボンネットのヒンジの収納のために、Aピラーが途中で切れているのも残念なところ(下の写真左)。
クラス最大の室内空間を誇っているが、3列目の乗り心地は、大人ではさして良くはない。
CMでアピールしているように、2列目シートを最大限に後ろへ下げたリビングモード時には3列目は使えず収納のみとなる。この時、2列目の乗員は3列目用のシートベルトを使用する(上の写真右)。
実は、このモードの時だけ、3列目シートは通常のロック位置よりさらに後ろのロック位置まで下げられる。これ、普段からこの位置でロックできれば、大人でものびのびできて居心地が良くなるのだが、残念ながら、こうするとリアウインドウの開閉時に頭が当たる可能性があるので、PL法(製造物責任法)によってできないらしい。
一方で、乗り心地や操縦性は、この手のトール系ミニバンの宿命でもある重心の高さゆえのロールが出ているものの、悪くない。ハンドルを切ってシュッと曲がっていく感じは、マツダらしいもので、ライバル車より好ましく思えた。
足回りは2.3Lの23Sが215/50R17でアルミ、2Lの20Sは205/60R16のアルミ、20CSは205/60R16で鉄ホイールを履く。まるでアルミに比べて鉄がバネとなり振動を吸収しているかのようで、乗り心地は20CSがもっとも心地良い。操縦性では16インチの20CSと20Sが良く、路面からの振動も少なくハンドルも軽い。普段、奥さんが運転するのなら、20CSと20Sがオススメ。
23Sの300ccのパワーのゆとりは確かに魅力的ではある。しかし17インチのホイールとちょっと幅の広くなったタイヤは、毎日女性が使うには少しスポーティすぎるし、ただでさえ車の先端の見えない車なのに、ハンドルも重め。もし23Sを夫婦で運転するのであれば、オプションのフロント・サイド・バックモニターをオススメしたい。ただし追加で34万1250円必要になってしまうのだが。
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
マツダ ビアンテ 【ちょい乗り試乗】/旬ネタ
あわせて読みたい
【試乗】新型 テスラ モデルY|もはや走りにも文句はなくなり全方位進化でBEV最強の1台へ!
先代ヴェルファイアなら150万円後半で買える!? トヨタ人気ミニバン、新型との違いや中古車価格、オススメな選び方を解説!
【試乗】新型 アウディ A5|堂々たるサイズの新ネーミング基幹車種、ベーシックモデルも必要十分に実用的!
三菱 デリカD:5の新車価格がアップ……。だったら中古車も見てみませんか? 価格や流通台数、オススメを解説
【試乗】新型 BMWアルピナ B4 GT|Dセグメントセダン最上! 良質なライドフィールを濃密に楽しめる“実用スーパーカー”
自由と絶景とハプニング! ルノー アルカナで行く神様が集まる「神津島」への旅
アルファードが先代なら100万円台後半から狙える? トヨタの人気国産ミニバン、中古車価格や今オススメの買い方・選び方、新型モデルとの違いを解説!
【試乗】トヨタ ランドクルーザー70(再々販モデル)|現代に蘇らせた意味を再考する
【試乗】新型 BYD シーライオン7|BEVの特性を生かした足回りでワインディングも器用に走る上級クロスオーバーSUV!
【試乗】新型 アウディ S5アバント|エンジンフィールが気持ちいい! マイルドハイブリッドを備えた新ネーミングの基幹モデル