絶滅危惧車のクーペフィアットは、見た目にも走りにも強烈な個性を与えられた車だった!
2018/04/15

世間に迎合しなかった市販車
クーペフィアットは、フィアットグループにおけるプラットフォームシェアリングのたまものながら、強烈な個性を与えられた車だった。
エクステリアもインテリアも超個性的だし、走りにおける“じゃじゃ馬”っぷりは今ではノスタルジックですらある。
最近ではターボラグの存在を感じさせない車が多いが、クーペフィアットのターボは急激に威力を発揮する、いわゆる“どっかんターボ”と呼ばれる部類のモノ。

0→100km/h加速は最終モデルの20Vターボプラスで6.3秒。昨今のFF車(前輪駆動)では“ふーん”という感じかもしれないが、当時は市販FF最速だった。
そして、どっかんターボのおかげで加速していく様がドラマチックで、数値よりも速く感じたものだ。
アクセルを踏み込みすぎると、選択ギアによってはタイヤを空転させることも多々あった。いわゆる“直ドリ”(直線ドリフト)をキメやすい市販車なんて……そうそうない。
全長は4250mmしかないのに、まるでストレッチリムジンのように小回りが利かない。ブレーキの利きも個人的には好きではなかったが、グッと踏み込めばいいだけのこと!
ささいなことを気にしては乗っていられない車なのだ。言ってみれば市販車なのに、世間に迎合していない(笑)。


ボディデザインはフィアット内製で、BMWで名を馳せたクリス・バングルが手がけたものが採用された。
ボディ下には「ピニンファリーナ」のバッジを持つものの、実際にピニンファリーナが手がけたのはインテリアだけだった。
ちなみにピニンファリーナが提案したクーペフィアットのエクステリアデザインは採用されず、後にプジョーが406クーペとしてデザインを購入したそうだ。
バンパー部分からホイールアーチに斜め上に入る、いわゆるキャラクターラインは大胆で、よく上層部がOKを出したものだと感心してしまう。
ボディカラーと同色に塗られたインテリアのダッシュボードパネルやドアパネルは、ちょっとした工夫にすぎないのにオシャレ。

1994年から生産され、エンジンやトランスミッションを進化させながら2001年で生産終了となったクーペフィアット。生産終了からの時間が経っていることもあり、中古車流通台数はさほど多くないようだ。
新車時価格を鑑み、だんだんとお金をかけて維持していくオーナーが減ってきたのだろう。そういう意味では、残っているだけでもありがたい存在かもしれない。
少しでも興味を持たれた方は、中古車物件をチェックしてみてほしい。

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