絶滅危惧車のユーノスコスモは、クーペの頂点を目指して作られた車だった
2018/04/23
▲1990年に登場したユーノスコスモ。バブル真っ只中だったため、コストを度外視したかのような超豪華仕様が特徴だバブルが生んだ超豪華&ハイパワークーペ
“最上の「私」であるために、クーペの頂点を極めたい”という恥ずかしいほどキザなキャッチフレーズがカタログに書かれていた、ユーノスコスモ。
デビューしたのは、1990年で未曽有のバブル景気真っ只中のことだった。
「バブル」という単語は“浮かれた”社会を想像しがちだが、必ずしも悪いことばかりではなかった。その典型例が、コスモと言えるだろう。
いわゆるイケイケの時代ゆえに、利益優先ではなくブランディングのためにお金をかけることへ大らかだった。
マツダはそれまでのネームバリューの低さから脱却すべく、トヨタのレクサス、日産のインフィニティに続き、高級ブランド「ユーノス」を展開。
ユーノス ロードスター(現マツダ ロードスター)で大注目を集め、続いて投入されたのがコスモだった。
▲全長4820mm×全幅1800mmの大柄なボディを持つ、ユーノスブランドのイメージリーダーカーとして登場したラグジュアリィクーペコスモの何がすごかったって、世界で唯一3ローター・ロータリーエンジンを搭載し、世界で初めてGPSナビゲーションを搭載した市販車であったのだ。
ハッキリ言って、「コストを回収できる」とはマツダ側も思っていなかったのではないだろうか……。
20Bエンジンと呼ばれる3ローター・ロータリーエンジンはシーケンシャル・ツインターボを装備し、自主規制により最高出力は280psに抑えられていた。
マツダのエンジニアの設計どおりであれば、最高出力は333psであったという。
▲世界で唯一の3ローター・ロータリーエンジンの20B。自主規制によりパワーは封印されたが、そのポテンシャルは300psを優に超える
本革シートは、オーストリア・シュミットフェルトバッハ製で仔牛10数頭分が奢られ、インパネに配されたウッドパネルはイタリア・シンプレス工房製だった。実にバブリーだ!
なお、スポーティモデルであるにも関わらず、トランスミッションはATしかラインナップされなかった。
なんでも20Bエンジンの大出力に耐えられる乗用車向けのMT用クラッチが、当時は開発されていなかったのだという。
マツダ RX-7にも搭載された、2ローター・ロータリーエンジンもラインナップされたが、やはりATのみだった。
ガシガシMTを操作して走る、というよりもGTカーとして優雅に、速く、快適に走ることが想定されたのであろう。
▲インパネまわりのウッドパネルや世界初のGPSナビゲーションなど、まさにバブリーな装備が満載
▲本革が惜しげもなく使用されたインテリア。パーソナルカーとしての色彩が強められている個人的には今後、「あの日産 スカイラインGT-Rのように価値が上がるのではないか」とさえ思っている車である。
こんなに開発コストがかけられ、イケイケな時代背景を感じさせる車はそうそうない。そして、20Bエンジンを搭載したモデルはもうごくわずかしか流通していない。
少しでも興味を持たれた方は、中古車物件をチェックしてみてほしい。
▲2018年4月20日現在、掲載台数は11台。少しでも気になったらチェックすることをオススメする▼検索条件
マツダ ユーノスコスモ(初代)この記事で紹介している物件
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